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  <title type="text">AlphonseのCINEMA BOX</title>
  <subtitle type="html">管理人Alphonseが観た映画の感想を書いているブログ。</subtitle>
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  <updated>2024-07-07T20:18:47+09:00</updated>
  <author><name>Alphonse</name></author>
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    <published>2025-11-13T21:03:27+09:00</published> 
    <updated>2025-11-13T21:03:27+09:00</updated> 
    <category term="特集" label="特集" />
    <title>劇場版　鬼滅の刃　無限城編　第一章　猗窩座再来特集</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />
<div class="contents w80">
<p>SPECIAL BOX。<br />
第32弾は、「劇場版　鬼滅の刃　無限城編　第一章　猗窩座再来」特集です。</p>
<div class="center"><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/File/akaza01.jpg" target="_blank"><img src="//cinemabox.blog.shinobi.jp/Img/1763035603/" width="91" height="128" alt="猗窩座再来画像" eib_alt="猗窩座再来画像" /></a>
<div class="fontsmall">クリックすると大きな画像が見えます。</div>
</div>
<p>ネタバレ満載ですので、ご注意ください。</p>
<p>それでは、お楽しみください。</p>
<details class="accordion" open=""> <summary>目次</summary>
<p>■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special32.html#1">作品紹介&amp;あらすじ</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special32.html#2">感想</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special32.html#3">人気の秘密</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special32.html#4">編集後記</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special32.html#5">参考にしたサイト</a></p>
</details>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="1">■作品紹介</h2>
<dl class="dl_tbl bgffffcc"><dt class="bgccffff"><strong>◆制作年：</strong>2025年<strong>◆タイトル：</strong><a href="http://cinemabox.ninja-web.net/movie_data/2025/11/25110004.html">劇場版　鬼滅の刃　無限城編　第一章　猗窩座再来</a><br />
<strong>◆監督：</strong>外崎春雄<strong>◆主演：</strong>竈門炭治郎、富岡義勇<strong>◆助演：</strong>胡蝶しのぶ、我妻善逸、童磨、獪岳、猗窩座</dt><dd><strong>◆コメント：</strong>決戦の火蓋を切る――</dd></dl>
<div class="right fontsmall">俳優、および監督名はインターネット上で調べたものを掲載しています。<br />
主演、助演の区別は独断と偏見で決めさせていただきました。</div>
<h2 class="h_style bg99ff99">■あらすじ</h2>
<p>無限城に集められた鬼殺隊。<br />
胡蝶しのぶは上弦の弐・童磨（どうま）と対決。<br />
我妻善逸（あがつまぜんいつ）は上弦の陸・獪岳（かいがく）と対決。<br />
竈門炭治郎（かまどたんじろう）と冨岡義勇（とみおかぎゆう）は、上弦の参・猗窩座（あかざ）と対決するのであった。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="2">■感想</h2>
<h3>観客</h3>
<p>前作の「無限列車編」に迫る大ヒットを飛ばした本作だが、正直なところ今一つ。</p>
<p>「スターウォーズ」で森の中を疾走するシーンを彷彿とさせるようなところもあり、アクションシーンは素晴らしかったし、猗窩座の過去もなかなか泣けるエピソードでよかったのだが、いかんせん観客のせいですべて台無しとなってしまった。</p>
<p>観客がポップコーンばかり食べていて、全く集中できなかったのだ。</p>
<p>アクション目当てと、話題に乗るために鑑賞している客しかいなかったように思う。直近で観た「国宝」と観客層が違ったのも影響したかもしれない。泣けるエピソードでごそごそと動き出す観客に集中力を削がれまくりだった。</p>
<p>人気作であるがゆえに、そういった観客と鉢合わせしないよう、敢えて公開から何ヵ月も待って足を運んだのだが、その甲斐はまるでなかった。これならテレビ放映を観ていた方が余程全集中できたかもしれない。</p>
<p>作品自体の評価よりも、映画館の環境に影響されて全く楽しめない作品になってしまったのが悔やまれる。</p>
<h3>構成</h3>
<p>どうにも釈然としないので、SNSにあふれている意見を読んでみた。どうやら構成に問題があるらしいのだ。</p>
<p>本作では胡蝶しのぶが童磨に負けてしまい食われてしまう。このエピソードだけでも充分に衝撃的で、映画1本でもいいくらいのインパクトがある。</p>
<p>にもかかわらず、我妻善逸との戦闘まで描き、最後に猗窩座戦まである。結果、焦点がぼやけてしまったのだ。</p>
<p>テレビ版の「柱稽古編」の最後で、胡蝶しのぶの最後を描いても良かったのかもしれない。そうすれば、本作の善逸戦は前哨戦という形になり、猗窩座戦が際立つ形になっていただろう。</p>
<p>これは原作つきの作品を映像化する際のジレンマかもしれない。映画にすると長すぎたり、短すぎたりする。必要以上に長く描くとテンポが悪くなるし、短いと感動的でも衝撃的でもなくなってしまう。</p>
<h3>尺調整</h3>
<p>それから本作はフジテレビが一切関わっていないが、テレビ放送することを見越して、尺調整をおこなっているように思えて仕方なかった。</p>
<p>いかにも「ここでCMが入る」といわんばかりの話の流れなのだ。しかしこれはスタッフがテレビ版の方を長く製作しているので、わからないでもない。</p>
<h3>風化</h3>
<p>そんな本作だったが、前作の無限列車編から5年。流石に時間による風化が出始めている。</p>
<p>原作はすでに終了していて、新しい驚きもないため、極力事前情報を入れないように鑑賞したにもかかわらず、今一つ楽しめなかった。</p>
<p>以前なら鬼の過去に同情して感動もできたのだが、富裕層と貧困層の分断が色濃くなったり、権力者が交替したりと、世相が変わっているせいではないかと勝手に思ったりしている。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="3">■人気の秘密</h2>
<p>ここでは鬼滅の刃の異常なまでの人気の秘密を自分なりに考えてみようと思います。</p>
<p>2020年ごろのコロナ禍。この時、学生だった人たちは、修学旅行、体育祭、文化祭といった全ての学校行事がキャンセルされている。</p>
<p>体育会系の競技大会は軒並み中止、文化系も同様。部活に入っていない人々でも、何かしらのイベントは全て中止。自宅の巣ごもり生活では、テレビドラマやアニメは再放送ばかり。新しいものは何一つ提供されない。</p>
<p>わずかにSNSで話題になるものはあったにせよ、SNSの影響力は「界隈」なんて言葉が生まれるぐらい少数派でしかなく、また多様性も相まって大勢で盛り上がることがない。</p>
<p>そんな最中の「無限列車編」。</p>
<p>他に楽しみがないのだからエンタメに飢えている人たちがこぞって鑑賞し、大ヒットを記録した。</p>
<p>この時期に学生時代を過ごした人たちにとって「鬼滅の刃」は共通言語になっている。</p>
<p>何も言わずとも同級生や先輩、後輩と同じ話題で盛り上がることができる。これは昨今では、かなり貴重な経験だ。</p>
<p>ある世代には鉄腕アトム、巨人の星、宇宙戦艦ヤマト、機動戦士ガンダム、ドラゴンボール、トトロだったりするのと同じ感覚だ。</p>
<p>そんな世代にも、「泣けるアクション時代劇」である鬼滅は、ある世代には刺さる。エンタメに飢えた大人たちにも共通言語となっていく。</p>
<p>「無限列車編」から5年。大学生は社会人となり、金銭的余裕が出来たため、何度でも映画館に足を運ぶ。</p>
<p>未だに学生の人たちも共通言語である「鬼滅の刃」を避けては通れない。</p>
<p>しかも「無限列車編」と同じく本作はPG12指定作品だ。子供が観たいと言えば、親は付き添いで見ざるを得ない。結果、付き添いの大人料金が興行収入に加算される。</p>
<p>ここへIMAXの特別料金、入場料の値上げといったインフレ率、入場者特典の配布による集客まで考慮すれば、これだけの大ヒット。当然と言えば当然なのである。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="4">■編集後記</h2>
<p>今回も短めの特集です。</p>
<p>テレビ放送を観て感動したら後悔するだろうなぁ、と映画館で観ましたが、人気作だけに観客にいらつく、というなんとも締まらない結果になってしまいました。</p>
<p>こうなると、ますますテレビ放送でしか楽しめなくなってしまいます。果たして第二章はどうなりますことやら。そんなこと予想すればするほど、鬼が笑っていることでしょう。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="5">■参考にしたサイト</h2>
<p>以下のサイトの情報を参考にさせていただきました。</p>
<p><a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%87%E5%A0%B4%E7%89%88_%E9%AC%BC%E6%BB%85%E3%81%AE%E5%88%83_%E7%84%A1%E9%99%90%E5%9F%8E%E7%B7%A8">フリー百科事典「ウィキペディア」</a><br />
<a href="https://eiga-chirashi.jp/">映画チラシサイト</a>（画像はここから入手しました。）</p>
<p>ありがとうございました。</p>
<div class="center"><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/File/akaza02.jpg" target="_blank"><img src="//cinemabox.blog.shinobi.jp/Img/1763035614/" width="91" height="128" alt="猗窩座再来画像" eib_alt="猗窩座再来画像" /></a>
<div class="fontsmall">クリックすると大きな画像が見えます。</div>
</div>
</div>
<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />]]> 
    </content>
    <author>
            <name>Alphonse</name>
        </author>
  </entry>
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    <id>cinemabox.blog.shinobi.jp://entry/82</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special31.html" />
    <published>2025-11-04T21:02:38+09:00</published> 
    <updated>2025-11-04T21:02:38+09:00</updated> 
    <category term="特集" label="特集" />
    <title>国宝特集</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />
<div class="contents w80">
<p>SPECIAL BOX。<br />
第31弾は、「国宝」特集です。</p>
<div class="center"><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/File/kokuhou01.jpg" target="_blank"><img src="//cinemabox.blog.shinobi.jp/Img/1762233745/" width="128" height="90" alt="国宝画像" eib_alt="国宝画像" /></a>
<div class="fontsmall">クリックすると大きな画像が見えます。</div>
</div>
<p>ネタバレ満載ですので、ご注意ください。</p>
<p>それでは、お楽しみください。</p>
<details class="accordion" open=""> <summary>目次</summary>
<p>■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special31.html#1">作品紹介&amp;あらすじ</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special31.html#2">感想</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special31.html#3">編集後記</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special31.html#4">参考にしたサイト</a></p>
</details>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="1">■作品紹介</h2>
<dl class="dl_tbl bgffffcc"><dt class="bgccffff"><strong>◆制作年：</strong>2025年<strong>◆タイトル：</strong><a href="http://cinemabox.ninja-web.net/movie_data/2025/11/25110003.html">国宝</a><br />
<strong>◆監督：</strong>李相日<strong>◆主演：</strong>吉沢亮、横浜流星<strong>◆助演：</strong>高畑充希、寺島しのぶ、森七菜、三浦貴大、見上愛、田中泯、渡辺謙</dt><dd><strong>◆コメント：</strong>ただひたすら　共に夢を追いかけた―</dd></dl>
<div class="right fontsmall">俳優、および監督名はインターネット上で調べたものを掲載しています。<br />
主演、助演の区別は独断と偏見で決めさせていただきました。</div>
<h2 class="h_style bg99ff99">■あらすじ</h2>
<p>ヤクザの新年会で才能を見染められた喜久雄（吉沢亮）は、半二郎（渡辺謙）の養子となるのであった。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="2">■感想</h2>
<p>いやぁー、なかなか面白かった。</p>
<p>実写映画の記録を更新しそう（後に更新した）という事で、映画館に足を運んで鑑賞した。</p>
<p>序盤は大して面白くない。どこにでもありそうな作品だ。しかし、曾根崎心中を演じるあたりから、俄然面白くなる。吉沢亮の名演技に、圧倒されまくりなのだ。</p>
<p>そこが唯一の見せ場と言えば見せ場。あとは延々歌舞伎界にありそうなスキャンダラスな話が続く。</p>
<p>あと、歌舞伎の舞台が終了するたびに、割れんばかりの拍手が巻き起こる。これが観客を興奮させているように思われる。私的には「Wの悲劇」を彷彿としてしまった。</p>
<p>それから歌舞伎の演目がなかなか趣向を凝らしている。連獅子、道成寺、と歌舞伎に詳しくなくとも一度は耳にしたことのある演目だ。</p>
<p>本来なら連獅子を主演の2人にやって欲しかったところだが、それは作品の内容から無理な相談だろう。道成寺に関しては、横溝正史お気に入りの演目で「獄門島」でおなじみだ。このあたりのチョイスは見事と言う他ない。</p>
<p>そして本作は登場人物が少ない。序盤は吉沢亮、横山流星、渡辺謙、寺島しのぶの4人だけで話が進む。</p>
<p>中盤は吉沢亮、横山流星、高畑充希、森七菜の4人だけだ。</p>
<p>結果、主演の2人の感情の機微が実に丁寧に描かれている。多くの映画を観てきた人には、大したことではないが、ここまで丁寧に描かれた作品が昨今の邦画界にはないのだろう。それゆえ高評価につながったと思われる。</p>
<p>それもこれも原作は読んでいないので確かなことは書けないが、脚本の妙だろう。脚本家の奥寺佐渡子は細田守監督作品の脚本を手掛けていた人だ。細田守監督作品がつまらくなったのは脚本に奥寺佐渡子がいないからだ、とも言われるが、ここにきて実証されたように思う。</p>
<p>あと映像的には田中泯の、にらむシーンが秀逸。実にかっこいい。画面右端に顔を寄せて、左側に余白を作る。まさに映像美の極みだった。</p>
<p>この映画を観て歌舞伎に興味を持った人もいるようだが、そんな感じは私には全くなかった。</p>
<p>というのも女形は日常からして女性っぽい。しかし吉沢亮、横浜流星ともにイケメン丸出しで骨っぽいのだ。私的には芸能の世界の光と影が見え隠れする作品だったように思う。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="3">■編集後記</h2>
<p>今回は久しぶりに短めの特集です。</p>
<p>ヒットしたということで観てみましたが、少し期待しすぎていたかもしれません。それでもヒットしただけのことはある作品でした。</p>
<p>吉沢亮と横浜流星。今後どのような芸能活動を送っていくのか、本作同様に気になりますね。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="4">■参考にしたサイト</h2>
<p>以下のサイトの情報を参考にさせていただきました。</p>
<p><a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%AE%9D_(%E5%B0%8F%E8%AA%AC)#%E6%98%A0%E7%94%BB">フリー百科事典「ウィキペディア」</a><br />
<a href="https://eiga-chirashi.jp/">映画チラシサイト</a>（画像はここから入手しました。）</p>
<p>ありがとうございました。</p>
<div class="center"><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/File/kokuhou02.jpg" target="_blank"><img src="//cinemabox.blog.shinobi.jp/Img/1762233769/" width="128" height="90" alt="国宝画像" eib_alt="国宝画像" /></a>
<div class="fontsmall">クリックすると大きな画像が見えます。</div>
</div>
</div>
<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />]]> 
    </content>
    <author>
            <name>Alphonse</name>
        </author>
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    <id>cinemabox.blog.shinobi.jp://entry/81</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special30_04.html" />
    <published>2024-10-31T07:52:15+09:00</published> 
    <updated>2024-10-31T07:52:15+09:00</updated> 
    <category term="特集" label="特集" />
    <title>八犬伝特集4</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />
<div class="contents w80">
<h2 class="h_style bg99ff99">■編外余録</h2>
<p>ここでは思いつくまま書いていこうと思います。</p>
<h3>八犬伝は駄作か</h3>
<p>今から思えば、八犬伝が伝奇ファンタジーの傑作。という宣伝文句に踊らされていたように思います。</p>
<p>壮大なスケールの冒険活劇と期待していたものの、山田風太郎「八犬伝」では最終決戦はダイジェストで省略され、鎌田敏夫「新・里見八犬伝」はオリジナル。馬琴版のラストが一向に描かれていません。</p>
<p>今回の映画「八犬伝」でやっと馬琴版が映像化されましたが、傑作というほどすごいものでもありませんでした。</p>
<p>無理もありません。人類の存亡、地球の命運、銀河の平和、などというSF作品などとは程遠く、天下国家をかけた一大決戦でもなく、ただの地方の内戦を描いただけなのですから。</p>
<p>物語の進め方も、馬琴版は八犬士とまわりの人々との関係を延々と事細かく書いていくだけ。両親が何をしていようが、近所にだれが住んでいようが、お構いなしの現代の虚構の作風とは、あまりにも違いすぎます。</p>
<p>それだけ江戸時代は親子の関係が濃く、近所づきあいも密接だったということでしょう。</p>
<p>また登場人物が多いのも家族の多い江戸時代ならでは。<br />
医療が未熟だったため、子どもが成人する前に、病気で死んでしまうかもしれません。そのため必然的に子だくさんになります。七人、八人兄弟など当たり前です。</p>
<p>その孫を主人公にすれば、当然、叔父、叔母が数多く登場しますから、主人公のまわりの人物を事細かに書いていくと、話は一向に進みません。</p>
<p>映画もラジオもTVもネットもない時代。娯楽は歌舞伎か読本しかなかったからこそ、成立した展開です。<br />
コロナ禍で多くのエンタメが活動を制限され、「鬼滅の刃」のみが一人勝ちしたのと同じ理屈です。<br />
それしか選択肢がなかったのです。</p>
<p>馬琴版がベストセラーになったのは、江戸時代の庶民の生活に根ざし、共感できる部分が多かったからだと思います。<br />
そしてベストセラーゆえに、現在でも読むことが可能なのです。</p>
<p>それに八犬伝を傑作と呼ぶのは八犬伝の研究者であり、その傑作とする拠り所は非常に些末な箇所が多く、ともすればどうでもいい、あるいは考え過ぎ、と思えるような箇所もあります。</p>
<p>前述した「伏」が「人」と「犬」に分けられるという仕掛けも、人によっては「それが何か？」というような些末なことです。物語の大筋に関わることではありません。実際、馬琴版では、この仕掛けに触れていますが、山田風太郎版や鎌田敏夫版ではこのことに触れられていません。</p>
<p>また数多くのファンタジー作品に慣れ親しんだ人には、やはり時代遅れの感が否めないかもしれません。</p>
<p>こういったことは古典的名作とされるものにはよくあることです。ミステリーの世界では古典のトリックが現代の作品に平気で流用されたりしますから、どうしても見劣りしてしまうのは、しかたないことかもしれません。</p>
<h3>八犬伝は傑作か</h3>
<p>明治以降、科学万能主義、西洋思想の流入によって、八犬伝は過去の作品扱いされ、一部の時代もの好きの間だけでしか評価されなくなります。</p>
<p>また、忙しい明治の人々にとってテンポの遅い八犬伝を読む時間などありません。ファンタジー要素も、でたらめな子供だましの物語だと扱われていたでしょう。</p>
<p>そんな八犬伝が再注目されはじめるのは、高田衛「八犬伝の世界」が出版されてからです。</p>
<p>この考察本では、文章だけでなく挿絵を読み解くということがされています。というのも、江戸時代の挿絵は絵師が勝手に書いたものではなく、作者自ら細かく指定したものが書かれていたからです。</p>
<p>以降、山田風太郎版や鎌田敏夫版が書かれたのは前述のとおり。しかしまだファンタジーという言葉ではなく伝奇ロマンという言葉が一般的でした。おそらく「宇宙戦艦ヤマト」がロマンを連呼していたからでしょう。</p>
<p>それが「ファイルファンタジー」の出現によって、ファンタジーという言葉とそのジャンルに市民権が与えられます。</p>
<p>すると江戸時代に賢者の石のような宝珠、火の魔法のような火遁の術、エクスカリバーのような村雨、モンスターに化け猫を登場させていた作品があったことに、皆が再評価しはじめるのです。</p>
<p>以降「ロード・オブ・ザ・リング」や「ハリーポッター」の頃には、八犬伝のアニメやTVドラマがつくられ、ファンタジーブームの到来時には、必ず八犬伝にスポットがあたるようになっていきます。</p>
<h3>八犬伝の実写化</h3>
<p>今回の映画「八犬伝」を受けて、馬琴版「八犬伝」を全て実写化してほしいという声もありますが、追加分は、せいぜい30分か1時間でしょう。信乃がだまされるシーンと浜路の恋物語を詳しく描き、あとは新兵衛のエピソードを追加するぐらいで終了です。</p>
<p>というのも、その他の犬士のエピソードが弱すぎて、信乃のエピソードが強すぎるからです。名刀村雨あり、浜路との恋物語あり、荘助、現八との出会いありと省略したくとも出来ません。</p>
<p>新兵衛は映画「八犬伝」では最後登場して、すぐ仲間になりましたが、馬琴版では信乃並みにエピソードが豊富な犬士で、馬琴版を忠実に映画化しようとすると、これまた外せないからです。</p>
<p>他の犬士のエピソードでは大角の化け猫退治が映像化に向いていますが、今時、化け猫でもないでしょう。それに初見の観客が二時間で理解するには、登場人物が多く複雑に絡み合っているので、映画には向かないのです。</p>
<p>また「伏」の文字の仕掛けなど、映像でわざわざ解説するなど無粋です。犬づくしも同様です。文章の中でこそ生きる仕掛けです。</p>
<p>それに江戸時代の作品のため、当時は問題ない描写でも今ではNGになる箇所も出てくるでしょう。そこは映像化したくてもできません。</p>
<p>結果的として映画「八犬伝」にいくつか追加するだけの作品になるということです。</p>
<p>本気で完全実写化するのなら大河ドラマなみの連続ドラマにし、馬琴が作中に散りばめた謎を毎回解説するコーナーでも作らないと、この壮大な作品の面白さを完全には伝えられないと思います。</p>
<p>しかし、そうなると予算が際限なくかさんでしまいますから、化け猫はCGではなく、しょぼい着ぐるみになり、お子様向けのチープな作品になるのは目に見えています。アクションシーンや合戦シーンはナレーションでおしまい。ってことになりかねません。</p>
<p>結局ネットフリックスか、ワーナーか外資の力で映像化するしか道が残っていない。というのが「実の世界」なのです。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■編集後記</h2>
<p>あー、また、えらい長い特集になってしもうた。。。</p>
<p>今回は映画「八犬伝」というより、八犬伝に関して。という感じになっています。<br />
そのため読書感想文のような箇所もあります。</p>
<p>本作のヒットを受けて、馬琴版の実写化があるかもしれませんが、どうでしょう。<br />
私の八犬伝熱が冷めているので、馬琴版の実写版が公開されても観るかどうかわかりません。<br />
演者、監督次第でしょうか。</p>
<p>八犬伝はTVドラマあり、アニメあり、子ども向けあり、外伝あり、人形劇あり、と色んなバージョンが作られているので、どんなものになるかによっても違ってきます。</p>
<p>まぁ、製作されるかどうかもわからない作品のことを書いても仕方ないので、ここらで締めます。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■参考にしたサイト</h2>
<p>以下のサイトの情報を参考にさせていただきました。</p>
<p><a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AB%E7%8A%AC%E4%BC%9D_(%E5%B1%B1%E7%94%B0%E9%A2%A8%E5%A4%AA%E9%83%8E)">フリー百科事典「ウィキペディア」</a><br />
<a href="https://eiga-chirashi.jp/">映画チラシサイト</a>（画像はここから入手しました。）</p>
<p>ありがとうございました。</p>
</div>
<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />]]> 
    </content>
    <author>
            <name>Alphonse</name>
        </author>
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    <id>cinemabox.blog.shinobi.jp://entry/80</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special30_03.html" />
    <published>2024-10-31T07:15:26+09:00</published> 
    <updated>2024-10-31T07:15:26+09:00</updated> 
    <category term="特集" label="特集" />
    <title>八犬伝特集3</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />
<div class="contents w80">
<h2 class="h_style bg99ff99">■山田風太郎「忍法八犬伝」について</h2>
<p>ここでは、山田風太郎のもうひとつの八犬伝。「忍法八犬伝」（徳間文庫版）について書いていこうと思います。</p>
<p>初見は高校生のころですが、当時の感想など記録していないので、以前、再読したときの感想を書いておきます。<br />
ネタバレしている箇所があります。それでも構わないという方のみ、お読みください。</p>
<hr />
<h3>【あらすじ】</h3>
<p>　時は慶長十八年。里見家の宝珠、伏姫の八つの珠を時の将軍の子、竹千代が所望。里見家当主安房守忠義はこれを承諾する。受け渡しは来年九月九日と決まった。<br />
　ところがその年の暮れ、八つの珠は何者かに盗まれてしまう。<br />
　黒幕は本多佐渡守正信。里見家をとりつぶすため、伊賀忍者服部半蔵に命じて盗ませたのだ。<br />
　来年九月九日までに八つの珠を取り戻さないと里見家はつぶされてしまう。甲賀卍谷で修行していた八犬士は無事八つの珠を伊賀忍者から取り戻せるのか？</p>
<h3>【感想】</h3>
<p>　解説によると、本書品は週刊アサヒ芸能に連載された。とある。後年、風太郎先生「八犬伝」を朝日新聞の夕刊に連載した。なにかしら朝日新聞社と縁があったのかもしれない。<br />
　それよりも、連載先が芸能週刊誌と、新聞とではこうも違うのかと思いたくなるぐらい、八犬伝に対するイメージが変わってくる。<br />
　連載時期も関係しているのだろう。「忍法八犬伝」は1964年。一方「八犬伝」は1982年から1983年。<br />
　二十年近い隔たりがある。作者の年齢も関係してくるのか、「忍法八犬伝」は若々しく、テンポよく物語が進んでいくのに対して、「八犬伝」は老齢の曲亭馬琴ばかりが印象に残ってしまう。</p>
<p>　前置きはこれくらいにして、細かく内容に触れていこう。<br />
　物語としては馬琴の八犬伝（以下馬琴版とする）の後日談という形になっている。序盤登場する老齢の八犬士は、馬琴版の八犬士の孫で、忠義の権化のような形で描かれている。<br />
　珠を盗まれてしまった責任を感じ、老齢の八犬士は切腹して後事を息子たちにたくす。<br />
　本書で活躍するのは、その息子たち。馬琴版の八犬士のひ孫たちなのだ。</p>
<p>　ところが、この息子たち。甲賀忍者の里、甲賀卍谷での修行を一年ちょっとで切り上げて好き勝手なことをしている。<br />
　里見家から珠を取り返すように依頼が来ても、息子たち全員がどうみても利口にみえない主君里見安房守をきらいときているから、里見家がどうなろうと知ったことではない。<br />
　忠義のために奔走するなどまっぴらごめん。というわけだ。実に現代的。馬琴版とは全く違うキャラクターである。</p>
<p>　このままでは珠を取り返す話にはならないから、風太郎先生、村雨というお姫様を登場させる。この村雨、里見安房守の奥方で、里見家をとりつぶす一因にもなっている。<br />
　村雨は責任を感じ、息子たちに珠を取り戻してくれるよう、自ら頼みにいく。<br />
　この姫様に好意を持っている息子たちは、頼まれるとイヤとはいえない。<br />
　結局、姫様のために珠を取り返すことになるのである。</p>
<p>　やっと珠を取り返す展開になった。<br />
　八人揃って珠を取り返せばいいようにも思えるのだが、八人の戦闘を同時に書くのも大変だろう。読む側にしても、誰かが戦っている間、他の人がどうしているか気になってしまい、集中できない。<br />
　そこで、風太郎先生。村雨と会った途端、息子たちがやる気になって珠を取り返す展開にし、一人で戦うように話を進めている。そのため実に読みやすい。</p>
<p>　また時間経過もスピーディだ。<br />
　珠を盗まれたのが年末。<br />
　老齢の八犬士の切腹が一月九日。<br />
　村雨が息子たちに頼みにいくのがその二十日以降。</p>
<p>　連載期間が最初から決まっていたからこうなったのか、連載打ち切りになったためこうなったのかわからないが、ともかく、この展開の速さと読みやすさが物語をおもしろくしていることは間違いないだろう。</p>
<p>　物語の展開が速いので、あまり気にならないかもしれないが、本書では人物の行動に論理的な理由がちゃんと存在する。<br />
　特に服部半蔵が息子たちの罠にかかるあたりは論理的に筋道が通っている。<br />
　また移動に関しても同様で、敵味方いずれも論理的に行動している。偶然そこに現れるのではなく、そこに現れるには必然ともとれる理由が必ず存在している点は特筆すべき点だろう。</p>
<p>　いかにして珠を取り返すかは実際に読んで欲しい。山田風太郎作品独特の荒唐無稽、奇想天外なお色気満載の忍法が登場してくる。とだけしておこう。<br />
　印象に残った忍法は二つ。<br />
　一つは袈裟御前。この忍法にかかったら、本当に現八のようになってしまうのだろうか。にわかには信じられない。<br />
　もう一つは地屏風。「おぉ。」と驚かずにはいられない。<br />
　その他で印象に残ったのは、村雨と信乃の話や、角太郎の顔が漫画的な点や、息子たちが村雨をめぐって妬きもちをやくあたりだ。</p>
<h3>【馬琴版との違い】</h3>
<p>　ここでは、馬琴版との違いを書こうとおもう。<br />
　「八犬伝」を読めばわかると思うが、馬琴版の八犬士は幼くして両親を亡くし、作中で親類縁者を亡くし天涯孤独になってしまう。<br />
　そのため、不思議な珠をもち、牡丹のアザがあるという共通点が何かしら運命的なものを感じさせ、仲間を求めて各地を探し回ることになる。<br />
　ところが、本書はそんな孤独感や運命で結び付けられているという感じが全くない。テンポを重視したのか、八犬士は江戸周辺に集まっていて、八人がなにかしら連絡をとりあっている。そのため、すぐに八人が登場できるようになっている。</p>
<p>　さらに、馬琴版では唐獅子のような巨大な犬、八房は序盤しか活躍しない。<br />
　ところが、本書は八人それぞれに八房がいる。この八房。本書では終始活躍する。<br />
　珠を取り返すよう息子たちに指示を伝える役。ちょっとした事件の発端となる役。敵の目をくらませる役&hellip;。<br />
　風太郎先生、変幻自在に八房を活躍させている。</p>
<p>　他にも、馬琴版では村雨は鞘から抜くと水がしたたり、血のあとをとどめず、切れ味抜群の名刀として登場するが、本書では姫様として登場する。<br />
　馬琴版で同じような可憐な女性役といえば、浜路だが、本書では信乃が一時名乗る名前として登場している。<br />
　馬琴版を知っている人にも楽しめるよう、趣向をこらしているあたりはさすがだ。</p>
<p>　一方で、忠僕滝沢さ吉が最後まで息子たちを発見できない場面では、展開の遅い馬琴版を皮肉っているようにも思える。<br />
　物語が進むにつれて登場人物が増えてくる馬琴版と対比をなすかのように物語が進むにつれて登場人物が減っていくあたりも同じような感じを受ける。</p>
<h3>【余談】</h3>
<p>　「八犬伝」を先に購入したのか、「忍法八犬伝」を先に購入したのか忘れてしまった。初見では「八犬伝」のほうが面白かったように思う。<br />
　すでに、「魔界転生」は読了し、いくつか忍法帖も読んでいたため、忍法の出ない「八犬伝」の方が新鮮にうつったのかもしれない。<br />
　しかし、久しぶりに読んでみると本書の展開の速さに驚かされる。あっという間に読んでしまった。</p>
<p>　ところで、内容に触れないで感想など書けるものなのだろうか？<br />
　ある解説に「解説はどう書くのが正解なのか？」というようなことを書かれていたのを思いだしたからだ。</p>
<p>　作品の序盤だけなら、文庫版の表紙の一部に書かれていたり、冒頭の一ページに書かれてあったりするが、あらすじ全部を書いてしまうのは果たして解説としてありなのか？<br />
　本書の解説中島河太郎氏は解説にはよく登場する方で、他の山田風太郎作品の解説やミステリー作品にも解説として登場することがある。<br />
　そのどれもが、ほとんどネタバレしているため、本文を読まずとも解説だけですんでしまうところがある。<br />
　そうかといって、それなりのページ数が決まっているのだから「あぁ、面白かった」だけで解説を終わらすわけにはいかないだろう。<br />
　ネットにも似たようにあらすじを書きながら感想を書いているサイトがいくつかある。すでに内容を知っている人からすればあらすじなどはどうでもいい情報だ。<br />
　逆にあらすじだけを知りたい人には感想などどうでもいい情報だ。</p>
<p>　あらためてどう書くのが正解なのだろう。という疑問が沸いてしまう。<br />
　感想自体は好きに書いて構わないと思うけれど、どこまでネタバレしていいものか困ってしまう。ミステリー作品の場合は特にそうだ。<br />
　そんなことを考えながら、今回は感想を書いていた。</p>
<hr />
<p>以上が再読時の感想です。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■高田衛「八犬伝の世界」について</h2>
<p>ここでは、高田衛「八犬伝の世界」（中公新書版）について書いていこうと思います。</p>
<p>先述したとおり、鎌田敏夫版、山田風太郎版を読んでも、壮大な伝奇ロマンという感じがしなかった私は本書に手を出すまでになりました。</p>
<p>本書は、今でいう考察本。エヴァンゲリオンなどの考察サイトなどで、おなじみです。<br />
「あのシーンはこういう意味が」とか<br />
「あのセリフから、こう読み解ける」とか<br />
といった類いの本です。</p>
<p>したがって感想というものはありません。ただ八犬伝つながりで、紹介しておこうと思っただけです。</p>
<p>この手の考察本を読みなれていない方は苦戦するかもしれません。細かく書いてもいいのですが、書けば書くほど引用だらけになってしまいそうなので、印象に残った箇所のみ書いておくこととします。</p>
<h3>全体を通じて</h3>
<p>この考察本、ネットで目にする考察サイトとは一味も二味も違います。<br />
ありがちな考察サイトは考察する作品のみで、完結しています。</p>
<p>しかし本書では、八犬伝は言うに及ばす、馬琴の他作品、同時代の作品、海外の古典、日本の歴史書、神話、民話、当時、馬琴が影響を受けたであろう作品から考察を進めているのです。</p>
<p>しかも影響を受けた作品は小説だけではありません。歌舞伎や浄瑠璃といった、江戸時代に流行したものまで取り込んで考察しているのです。</p>
<p>生半可な知識量や情報量で書かれていないことがよくわかります。</p>
<p>しかし、あくまでこれは高田衛の考察であり、作者の意図する所とは違う場合もあるはずなのですが、もっともらしい説明がついているため、<br />
「なるほど、そういうことだったのか」<br />
と読んでいるこちらは納得してしまいます。</p>
<p>こんな考察本は、以前からあったのかどうか知りませんが、本書が出たころは、「ガンダム」でも似たような考察ブームがありました。<br />
「ガンダム」では「ニュータイプとは何か」がやたら考察されていましたが、その考察ブームに乗っかったのかもしれません。</p>
<p>本書の出版以後、山田風太郎「八犬伝」が書かれ、映画「里見八犬伝」が公開されています。<br />
80年代、ちょっとした八犬伝ブームがあったのかもしれません。</p>
<h3>印象に残った点</h3>
<h4>その一</h4>
<p>言葉あそび。丶大法師。「丶」と「大」。この二文字を組み合わせると「犬」になる。<br />
これに興味をそそられました。<br />
伏姫の「伏」も「人」と「犬」に分けることができます。<br />
鯉は「魚」と「里」に分けることができ、里見の魚となります。<br />
他にも漢字を使った言葉あそびがありますが、忘れてしまいました。</p>
<h4>その二</h4>
<p>八犬士たちが皆、天涯孤独であること。これが英雄の条件だと考察します。<br />
「逃げ上手の若君」や「スターウォーズ」の例を紐解くまでもなく、「桃太郎」は両親の顔を知らずに育ちます。</p>
<p>高田氏が知っていたか、わかりませんが、なんのことはありません。ヒーロージャーニーに則っているだけです。</p>
<h4>その三</h4>
<p>尽くしの美学。または揃いの美学。史実では武田信玄の赤備えなどがあります。八犬伝では、八犬士の苗字に全て「犬」がついています。この何々尽くしは、敵の名前にも反映されており、「猫」「馬」「牛」など、動物の名前が一文字入っています。<br />
船虫にいたっては、そのままです。</p>
<h4>その四</h4>
<p>宝珠の文字と名前。信乃の名前から彼が持っているのは「信」ではないかとおもわれますが、そうではありません。彼が持っているのは「孝」です。<br />
つじつまが合わないようですが、そんなことはありません。<br />
信乃の正式名称は犬塚信乃戍孝だからです。<br />
他の犬士も同様に正式名称には宝珠の一文字が入っています。</p>
<h4>その五</h4>
<p>獣との婚姻。伏姫と八房が結ばれて八犬士が誕生する冒頭のエピソード。このエピソード、現代人からすれば、まさにファンタジーそのままですが、本書によれば「太平記」のころからあるエピソード。東アジアで古くからある民話をもとにしています。</p>
<p>その他にも数多くありましたが、忘れています。小説のように再読する気もおきないので、なおさらです。</p>
</div>
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    </content>
    <author>
            <name>Alphonse</name>
        </author>
  </entry>
  <entry>
    <id>cinemabox.blog.shinobi.jp://entry/79</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special30_02.html" />
    <published>2024-10-31T07:14:10+09:00</published> 
    <updated>2024-10-31T07:14:10+09:00</updated> 
    <category term="特集" label="特集" />
    <title>八犬伝特集2</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />
<div class="contents w80">
<h2 class="h_style bg99ff99">■鎌田敏夫「新・里見八犬伝」について</h2>
<p>ここでは、鎌田敏夫「新・里見八犬伝」（カドカワノベルズ版。上下二巻）について書いていこうと思います。</p>
<p>私が初めて八犬伝に出会ったのは、本書です。</p>
<p>通常は、映画を観てから原作を読むことが多いのですが、この里見八犬伝に関しては原作小説のほうが先でした。</p>
<p>読むきっかけは、本の帯に「角川映画化」という文字があったためです。<br />
それに当時の角川文庫のしおり。というか文庫に、はさまれた宣伝にエンターテイメントの最高傑作「南総里見八犬伝」という文字があった。ということもあります。</p>
<p>今から思えば、エンターテイメントの最高傑作という文言に過度の期待をしてしまいました。それゆえ、八犬伝熱が、しばらく続くことになるのですが、当時の私は、そんなこと知る由もありません。</p>
<p>初見は高校生のころですが、当時の感想など記録していないので、以前、再読したときの感想を書いておきます。<br />
ネタバレしている箇所があります。それでも構わないという方のみ、お読みください。</p>
<hr />
<h3>【あらすじ】</h3>
<p>不思議な珠をもつ八人と、悪人との対決を描く。</p>
<h3>【上巻感想】</h3>
<p>　まずは上巻の感想から書いていこう。<br />
　初見時、上巻は助平な小説だとおもったが、再読時もその感じはぬぐえなかった。それも無理はない。官能伝奇ロマンとうたってあるのだから。<br />
　しかし、助平な小説というだけで終わってしまっては、わざわざここに書く必要もない。それ以外で気になった箇所を書いていこうとおもう。</p>
<p>　映画「八犬伝」の原作、山田風太郎の「八犬伝」（以下風太郎版とする）を先に読むか、本書を先に読むかと問われたら、私は断然本書を先に読むことをオススメする。</p>
<p>　風太郎版は馬琴の八犬伝（以下馬琴版とする）とほぼ同じであるため、馬琴版の和漢混淆文になれない人には親しみやすいものの、やはり馬琴版をベースとしているため、八犬士たちの出生に関する記述が多い。<br />
　両親が何をしていた人とか、昔どうだったとか、八犬士が生まれる以前や幼少期の話が多く、それが複雑に絡み合っている。<br />
　これが八犬士たちに生まれる前から宿縁があったかのように思わせ、八犬士たちが結束していく一因ともなっているのだが、八人の両親となると十六人。八犬士と合わせると総勢二十四人。それぞれが複雑にからみあっているので、なかなか話が先へ進まない。<br />
　ところが、本書は不思議な珠を持って不遇な境遇という共通点以外何もない。両親に関する記述も控えめで、犬士たちが、行く先々で偶然出会ったような感じになっていて、読みやすい。<br />
　また、時代物にありがちな二尺三寸といった単位や、小袖といった着物や容姿に関する用語も控えめ。地名も現在と大差ない場所にしてあるのでわかりやすい。</p>
<p>　そういった時代物、歴史物に苦手な読者に対する配慮もさることながら、タイトルに「新」の文字があるように、馬琴版とはちがった展開をみせている。<br />
　まず、伏姫の話からはじめるのではなく、いきなり八犬士のエピソードからはじめる。そして、道節、毛野、荘助、親兵衛のエピソードを変更し、悪役に妖之介、幻人、毒娘の三人をオリジナルキャラクターとして登場させている。</p>
<p>　一方、信乃、現八、小文吾、大角のエピソードは馬琴版に近い。微妙な違いがあるものの大筋は同じだ。<br />
　特に信乃のエピソードは、ほぼ馬琴版と同じ。馬琴版では最初に登場する犬士であるため、この犬士の人気がその後の八犬士の人気を左右しかねない。<br />
　馬琴版では幼少期から書かれ、荘助登場、浜路との恋物語、道節登場、現八との決闘、小文吾、新兵衛の登場まで信乃が主人公ではないかと思われるぐらい、信乃がメインで物語が進む。<br />
　それぐらい重要な犬士であり、馬琴版を読もうとした読者が最初に記憶にとどめる犬士でもあるため、あえて本書でも変更しなかったように思う。</p>
<p>　馬琴版には馬琴版の面白さがあるとおもうし、本書のオリジナルエピソードもこれはこれで面白いとおもう。どちらがいいとはいい難い。<br />
　ただ、大角のエピソードについては馬琴版の方が理にかなっている。ネタバレになってしまうが、マタタビを集めてくる時点で大角の父親が化け猫だったという見事な伏線になっているのに対し、本書では巨大蜘蛛になっている。<br />
　本書は映画化されているが、映画化することを想定して蜘蛛にしたのか、化け猫では恐怖感が出ないとおもったのかそのあたりは不明だが、マタタビを集めてくる行為が意味をなしていない。設定をただ借りただけになってしまった点が悔やまれる。<br />
　他にも赤い月が効果的に使われている点は面白かったが、犬士たちが集まる理由が、運命というのはどうだろう。初見時は気にならなかったが、再読時にはご都合主義に思えてしまった。</p>
<p>　今回は再読ということもあって、馬琴版との違いを確認しながら読み進めていたため大変だったが、本書で初めて八犬伝に触れる読者は読みやすいと思う。<br />
　上巻に関する感想はこんなところだ。</p>
<h3>【下巻感想】</h3>
<p>　ここからは下巻の感想を書いていこう。<br />
　下巻は馬琴版とはちがう完全オリジナルストーリーとして話が進む。</p>
<p>　静姫登場。浜路の話。八字文殊菩薩からはじまる昴星の里の話に光の一族。館山城での決戦。</p>
<p>　それでは、くわしく書いておこう。<br />
　まずは、静姫登場。この設定、山田風太郎「忍法八犬伝」の村雨に相当する。「忍法八犬伝」の方が先なので、本書がパクッたような感がしないでもないが、村雨よりも静姫の方が神秘的だ。<br />
　馬琴版では伏姫にその神秘性が宿っているが、本書では伏姫は物語から退場しているので、静姫にその神秘性を宿らしたと思われる。<br />
　静姫登場とともに、親兵衛も登場。青春恋愛小説のような展開をみせる。「俺たちの旅」「金曜日の妻たちへ」といったドラマを手がけた鎌田敏夫作品らしい。</p>
<p>　次に馬琴版では早々に物語から姿を消す浜路の話が最後まで書かれている。この浜路のエピソードは悪人を描くためにあったようにしか思えない。下巻になると助平な話はもうどうでもよくなってくる。上巻が「闇の巻」という副題がついているため仕方なかったとはいえ、下巻では正直ウンザリだった。<br />
　馬琴版では浜路とそっくりな姫が登場し信乃と結ばれる。今から思えばいかにも男性目線の都合のいい展開だが、韓流ドラマの火付け役ともなった「冬のソナタ」も同じような展開だ。<br />
　女性目線からしても好きな人とそっくりな人と再会するのは心踊り、胸はずむ展開なのだろう。</p>
<p>　次は信乃、現八、小文吾、荘助が一つのグループ。道節、毛野、大角が一つのグループとして行動をともにする点。<br />
　馬琴版は八犬士が離合集散を繰り返し、なかなか八人が揃わない。ネットやスマホもない時代の物語なので、当然といえば当然なのだが、そのため物語が先へ進まない。<br />
　一方、本書は信乃グループと道節グループで行動する。そのため、物語の展開がスピーディだ。<br />
　上巻の感想にも書いたが、運命によって出会う犬士をご都合主義すぎると思ったのか、下巻では笛に導かれたり、北斗七星の謎解きをしたりして出会うようにしてある。<br />
　特に心の清いものにしか聞こえない笛の音は、馬琴版にも「忍法八犬伝」にも登場しない本書オリジナルだ。この笛の音。実に効果的に使われている。</p>
<p>　次は八字文殊菩薩からはじまる昴星の里の話。<br />
　これはもう高田衛の「八犬伝の世界」のパクリ。北斗七星と関連づける点も全く同じだ。初見時は「おぉー。」と唸っていたが、「八犬伝の世界」を読んでしまうとそのまま流用しているのがよくわかる。<br />
　本書を発表する以前に「八犬伝の世界」がすでに世に出ていたからだろう。高田衛氏の解釈とは別解釈を新しく構想するにはいたらなかったとみえる。<br />
　そのままではただの流用になってしまうので、光の一族という設定が登場する。この光の一族。どこからきたのか、いつからいたのかよくわからない。<br />
　八字文殊菩薩の説明がくわしく理にかなっている分、光の一族に後付け感がありありだ。<br />
　馬琴版が善と悪の戦いであった点を、光と闇の対決にするため、わざわざ登場したようにもみえる。<br />
　それでも、「仁義礼智忠信考悌」の意味を現代風にアレンジしている所は素晴しかった。<br />
　特に素晴しいのは「忠」と「義」だ。<br />
　忠義という言葉に代表されるように「忠臣蔵」のような主君や全体のために個人を犠牲にする、いわゆる滅私奉公のようにおもわれがちなこの二つを本書では<br />
　「忠」は「自分の仕えるものの心を知り」とし、<br />
　「義」を「人として行うべき道を知り」としている。</p>
<p>　ここまでくわしく書いてきたが、どれも面白いエピソードで一杯だ。<br />
　読者によってはここまで剣と魔法のRPGゲームのようにも思えるかもしれないし、光の一族がウルトラマンのように思えるかもしれない。あるいは、本書と同時期に映画化された「幻魔大戦」のように思えるかもしれない。<br />
　なにを連想するかはさておき、物語はいよいよ、館山城での決戦へと進んでいく。八犬士が集合して、敵の本拠地に乗り込み、さらわれた姫を救出するという定番の展開がたまらない。<br />
　さらに光の弓矢を放った静姫が宙を舞う場面など秀逸だ。<br />
　スーパー歌舞伎、ピーターパンの舞台、アイドルのコンサートなど宙づりは見せ場の一つだが、本書の宙を舞う静姫を想像のおもむくまま楽しんで欲しい。<br />
　はてさて、光と闇の対決のゆくえやいかに。それは、読んでのお楽しみだ。</p>
<h3>【余談】</h3>
<p>　読書中に連想したどうでもいいことをとりとめもなく少し。</p>
<p>　私事で恐縮だが、八犬伝は信乃の物語だとおもっている。そのため信乃の物語が一時途絶えてから登場する毛野、大角の印象がうすい。後半親兵衛がどんなに活躍しても後付か、外伝のように思えてしまう。そもそも八人ではなく五人ぐらいがちょうどいい。</p>
<p>　作中赤い月がでてきて、「エヴァンゲリオン」みたいだが、こちらが先。というより、赤い月は不吉なものとして古今東西の神話、民話、伝説、物語にはよく出てくるので、とりたてて騒ぐほどでもないだろう。<br />
　また、山下城が七日間燃えるのも「風の谷のナウシカ」の火の七日間みたいだが、キリスト教に七日で世界を作った話があるので、これまたとりたてて騒ぐほどでもない。</p>
<p>　北斗七星にまつわるエピソードも「北斗の拳」みたいだが、こちらが先。というより、三国志演義が先。八犬伝のモチーフの一つが三国志演義であることを考えるとまたまた騒ぎたてるほどでもない。<br />
　ちなみに「北斗の拳」に出てくる死兆星は三国志演義にでてくる「そえぼし」のことに違いない。孔明の死期を予感させるために効果的に使われる星のことだ。</p>
<p>　今時、八犬伝でもないような気はする。たまたま手元に八犬伝関連の本、<br />
　山田風太郎「八犬伝」。<br />
　山田風太郎「忍法八犬伝」。<br />
　鎌田敏夫「新・里見八犬伝」。<br />
　高田衛「八犬伝の世界」。<br />
があったので、こうして書いているだけだ。<br />
　「ハリーポッター」が毎年のように公開されている頃なら、和製ファンタジーの傑作として需要があったかもしれないが、「ハリーポッター」も完結してしまい、一時のファンタジーブームも去った感はぬぐえない。<br />
　ただ、CG技術が進歩したので、昔は映像不可能な場面もいくつかは映像化できるのではないかと思ったりもする。<br />
　また、古典的名作はいろいろな作品の元ネタになっていることが多いということを書きたかったというのもある。</p>
<p>　うーむ。とりとめがなくなってきた。だらだらと長く書いても仕方ないので、ここらでおわるとしよう。</p>
<hr />
<p>以上が再読時の感想です。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■映画「里見八犬伝」について</h2>
<p>ここでは、映画「里見八犬伝」について書いていこうと思います。</p>
<p>私が八犬伝にハマるきっかけともなった映画「里見八犬伝」</p>
<p>本作は1983年公開ですが、公開前には「角川映画超大作」と銘打って、TVCMが大量に流され、前売り券が飛ぶように売れたと言います。<br />
そのときの感想を書いていこうとおもいます。</p>
<p>といっても数十年以上も前の作品なので、細かい所まで覚えていません。</p>
<p>覚えているのは、角川超大作。というわりに、B級作品になり下がってしまった。ということ。<br />
というのも、最終決戦で主人公の静姫が大蛇にさらわれるシーンがあるのですが、それがお粗末なのです。</p>
<p>歌舞伎でも、もっとマシな芝居をするのではないかと思えるぐらいのダメダメっぷり。静姫が自ら大蛇を身体にまきつけているようにしか観えないのです。</p>
<p>その後ワイヤーアクションで、大蛇につかまれた静姫が飛んでいきますが、ワイヤーアクションが市民権を得るのは、4年後の1987年「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」まで待たなくてはなりません。</p>
<p>早すぎたのです。</p>
<p>そして、いかにもセットとわかる洞窟で行われる最終決戦は、観ていてつらいものがあります。また「ガンダム」人気が最高潮のころで、勧善懲悪は過去のものとなりかけていました。</p>
<p>遅すぎたのです。</p>
<p>そういった時流に抗うべく、「時代劇にロック」というキャッチコピーで英語の曲を主題歌に抜擢。<br />
本来、年寄りばかりが観るとされる時代劇に、若者人気を取り込もうと製作者側も必死です。<br />
当時は、英語の曲を主題歌にするのも珍しく、新鮮だったのですが早すぎたのでしょう。</p>
<p>エンタメが大ヒットするには、大衆の需要とマッチしなくてはなりません。<br />
それが実は一番難しいのですが。</p>
<p>前売り券が飛ぶように売れたのは、ウィキペディアによれば、前売り券を大企業に大量配布した。<br />
という経緯があります。<br />
前売り券は、映画館で映画を鑑賞して、はじめて映画館の収益になりますが、前売り券をもったままでは映画館には一銭も入ってきません。<br />
それゆえ、映画館側からは、猛反発をくらい、角川映画は悪徳商法扱いされてしまいます。</p>
<p>それでもそれなりに人気が出たのは、キャストの顔ぶれとTVの力あってこそです。<br />
主演の薬師丸ひろ子は、人気女優の名を欲しいままにし、映画でしか観ることの叶わぬ、貴重な「映画女優」でした。<br />
真田広之も同様に、TVドラマに出演することの少ない「映画男優」でした。</p>
<p>そして本作はTVドラマではありませんでしたが、TVCMが嫌というほど流れていました。<br />
TVの力は無視できません。<br />
「南極物語」の大ヒットはTVCMのおかげです。<br />
「踊る大捜査線」や「鬼滅の刃」はTV作品の映画化ですから、言うに及ばす、宮崎駿作品も日本テレビの度重なるTV放送の賜物です。</p>
<p>しかし、かくいう私は、本作以降、予告編やTVCMだけで映画館に足を運ぶのを辞めるようになります。</p>
<p>本作を鑑賞する前に原作を読んでいたのが失敗だったのかもしれません。<br />
勝手に期待して、その期待にこたえきれなかったのです。</p>
<p>角川映画のキャッチコピーに「読んでから観るか、観てから読むか」というものがありますが、本作以降、「観てから読む」派になっていきます。小説や漫画で思い描いたこちらの勝手な想像を、正確に映像化できる映像作家など一人もいないのですから。</p>
<p>それでも原作を先に読んでも面白いと感じたのは「Wの悲劇」。原作と全く違います。ジャンルすら違います。それゆえ楽しめました。</p>
<p>主演の薬師丸ひろ子は本作の撮影中、体調不良で入院しています。それほどハードな撮影だったわけで、本作の駄作感は全てチープな特撮のためです。</p>
</div>
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            <name>Alphonse</name>
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    <published>2024-10-31T07:12:58+09:00</published> 
    <updated>2024-10-31T07:12:58+09:00</updated> 
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    <title>八犬伝特集1</title>
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<p>SPECIAL BOX。<br />
第30弾は、「八犬伝」特集です。</p>
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</div>
<p>ネタバレ満載ですので、ご注意ください。</p>
<p>それでは、お楽しみください。</p>
<div class="center"><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/File/hakkenden02.jpg" target="_blank" title=""><img src="//cinemabox.blog.shinobi.jp/Img/1730324689/" width="128" height="90" alt="八犬伝画像" /></a>
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<h2 class="h_style bg99ff99">■作品紹介</h2>
<dl class="dl_tbl bgffffcc"><dt class="bgccffff"><strong>◆制作年：</strong>2024年<strong>◆タイトル：</strong><a href="http://cinemabox.ninja-web.net/movie_data/2024/10/24100007.html">八犬伝</a><br />
<strong>◆監督：</strong>曽利文彦<strong>◆主演：</strong>役所広司、内野聖陽<strong>◆助演：</strong>土屋太鳳、渡邊圭祐、鈴木仁、板垣李光人、水上恒司、松岡広大、佳久創、藤岡真威人、上杉柊平、栗山千明、磯村勇斗、立川談春、黒木華、寺島しのぶ</dt><dd><strong>◆コメント：</strong>正義で何が悪い</dd></dl>
<div class="right fontsmall">俳優、および監督名はインターネット上で調べたものを掲載しています。<br />
主演、助演の区別は独断と偏見で決めさせていただきました。</div>
<h2 class="h_style bg99ff99">■あらすじ</h2>
<p>八犬伝のあらすじを葛飾北斎に語る曲亭馬琴。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■感想</h2>
<p>「ゴジラ－1.0」以来の映画館。久しぶりの大音響に酔いしれた。<br />
面白かった。絶賛。というほどではないけれど、楽しめた。</p>
<p>あえて苦言を呈するなら、最終決戦で、もう少し派手なアクションシーンが見たかった。<br />
昨今の役者に往年の時代劇のようなチャンバラを求めるのは酷かもしれないが、「るろうに剣心」ぐらいのアクションシーンはあってもよかっただろう。</p>
<p>というのも、薬師丸ひろ子、真田広之主演の「里見八犬伝」を観ているからだ。<br />
この「里見八犬伝」に関しては色々書くことがあるのだが、それは別の頁にゆずる。</p>
<p>乗馬シーンはあるし、千葉真一、真田広之、志穂美悦子といった日本のアクション界を牽引したスター総出演だし、監督が深作欣二とくれば、当然だ。当時の映画界で、これ以上何を望む？</p>
<p>余談だが、私は時代物で乗馬シーンがあると、評価が何割か増してしまう。それも演者がちゃんと馬に乗り、疾走するシーンがあるとなおさらだ。逆にカメラワークで乗っているように誤魔化したものは、興ざめしてしまう。ちなみに乗馬シーンの最高傑作はTVドラマ「影の軍団」に出てくる、馬体に隠れて移動し、いきなり現れ攻撃するシーンだ。</p>
<p>そんなこともあって、アクションシーンに関してはマイナス。</p>
<p>全体としては、比較的原作に忠実に映像化されていたものの、渡辺崋山が幕府に逮捕される場面がない。<br />
原作では、反体制派の渡辺崋山が、幕府に逮捕されてしまう。一方馬琴は幕府からの発禁処分をおそれ、政治的な内容を八犬伝に書かなかった。<br />
このあたりも入れて欲しかったのだが、それは時間的に無理だろう。</p>
<p>それから、原作を読まないとわからないが、馬琴の孫は幼くして亡くなってしまう。しかしこれは馬琴の死後のことなので、映像化する必要はないが、原作を読んでいると、なんともやりきれなくなるエピソードなのだ。</p>
<p>逆に原作では簡単に描写されてしまう最終決戦が、しっかり描写されていて好感をもてた。アクションシーンに不満があったのはすでに書いたとおりだが。</p>
<p>村雨をめぐる話、信乃と浜路の恋の行方、特徴ある八犬士たち。馬琴の息子の死、お路の口述筆記などは、原作をすでに読んでいたので、おさらい程度で、それほど驚くことも感動することもなかったが、中盤は少し、ウルっときた。どのシーンというわけではないのだが、個人的な八犬伝に対する懐かしさからかもしれない。</p>
<p>否定的な感想ばかり書いてしまったので、ここからは褒めておく。</p>
<p>八犬伝最大の見せ場である芳流閣での決闘は、小説では得られない映像の面白さが満載。<br />
信乃をとらえるための綱が、見事にワイヤーアクションとして機能していて、物理法則に則った見事なアクション。<br />
瓦が落ちるシーンも詳細に描かれ、見ごたえ充分となっている。</p>
<p>「里見八犬伝」で夏木マリが演じた玉梓を、本作では栗山千明が見事な悪女ぶりを好演。船虫にいたっては、「里見八犬伝」と遜色なく、同一人物が演じているのではないかと思う程の出来である。</p>
<p>ここからは、私の個人的な本作に関する思いを書いておく。</p>
<p>本作は2024年の10月に観たため、公開から1週間も経っていない。<br />
こんなにすぐに映画館に足を運んだのは、公開終了を危惧したからだ。</p>
<p>通常、映画は1か月公開される。しかし不人気で客が来ないとなると、別の作品に差し替えられてしまう。</p>
<p>和製ファンタジーの傑作「八犬伝」の実写化とは言え、時代劇が衰退して久しい昨今、時代劇を映画化して、どれほどの集客が期待できるか疑わしい。まして、馬琴の話がメインになっていれば大ヒットは望めない。</p>
<p>というわけで、急ぎ映画館に足を運んだわけだが、本作に関しては、もうひとつ理由がある。</p>
<p>何年も前に閉鎖したブログで本作の原作、山田風太郎の「八犬伝」のことを書いたからに他ならない。<br />
そのブログの中で「この原作の実のパートを映像化すれば、そこそこ面白いものができるのではないか」<br />
と書いたのだ。</p>
<p>本作の製作者が、そのブログを読んでいてかどうかは不明（実際は、鬼滅の刃人気に便乗した。というのが正解だろう）だが、そんなことを書いた手前、どんな作品に仕上がっているのか気になり、映画館に足を運んだ。というわけだ。まさか、虚のパートまで実写化されるとは思っていなかったけれど。</p>
<p>思えば高校生のときに出会った原作が、数十年経って実写映画化されるという、その感慨に浸っていた。というのが率直な感想だ。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■山田風太郎「八犬伝」について</h2>
<p>ここでは、本作の原作、山田風太郎「八犬伝」（朝日文庫版。上下二巻）について書いていこうと思います。</p>
<p>初見は高校生のころですが、当時の感想など記録していないので、以前、再読しブログに載せた感想を書いておきます。<br />
ネタバレしている箇所があります。それでも構わないという方のみ、お読みください。</p>
<hr />
<h3>【あらすじ】</h3>
<p>不思議な珠をもつ八人と、悪人との対決を描く。</p>
<h3>【感想】</h3>
<p>　山田風太郎といえば「魔界転生」「伊賀忍法帖」といった奇想天外な忍法が出てくる作品で有名だが、今回の「八犬伝」は少し違う。</p>
<p>「虚の世界」と「実の世界」が交互に展開する作品なのだ。</p>
<p>　「虚の世界」は題名どおり山田風太郎版「八犬伝」。<br />
　「実の世界」は「八犬伝」の作者である曲亭馬琴（滝沢馬琴）の私生活の話。</p>
<p>　ちなみに「八犬伝」とは曲亭馬琴が江戸時代に書いた伝奇小説の傑作「南総里見八犬伝」のことだ。</p>
<p>　さすがに傑作だけあって「虚の世界」の「八犬伝」の冒頭。<br />
　伏姫が犬の八房の子供を身ごもって珠が四方に散らばるエピソードは群を抜いて面白い。<br />
　人間である伏姫が犬の子供を身ごもるという話が、ファンタジー的でもあり、SF的でもある。読者の心をしっかり掴んで離さない。<br />
　聖母マリアのキリスト受胎の話がかすむぐらい奇想天外に満ちていて強烈なインパクトがある。ある世代にはドラゴンボールが四方に散らばるように見えるかもしれない。<br />
　原文の「南総里見八犬伝」は和漢混淆文なので、現代人には読みにくいのが難点だが、山田風太郎が現代人にも読みやすいように手直ししてくれている。<br />
　「虚の世界」が終わると「実の世界」が始まって馬琴の私生活が描かれる。<br />
　八犬伝に初めて触れる方は「虚の世界」をメインに読み、「実の世界」は八犬伝創作の舞台裏という側面も持っているので、メイキング映像でも楽しむつもりで楽しんで欲しい。<br />
　逆に八犬伝の内容を既に知っている人は「実の世界」だけ読み進めてもいいだろう。<br />
　いずれにしても、最後の章だけは虚実混合になっているため「虚の世界」「実の世界」どちらも読んでおくことが望ましいが、再読であった今回は「実の世界」だけでも十分感動することが出来た。</p>
<p>　それに、作家の日常を描いているとこうなってしまうのか、馬琴がご近所トラブルに巻き込まれるあたりは、「吾輩は猫である」のようにユーモラスで面白い。<br />
　一方ラストが近づくにつれて馬琴の家族に襲いかかかる不幸が切ない。<br />
　そして老化によって八犬伝自体のつじつまがあわなくなってくるという本書の独自解釈が妙に的を射ているように思われる。<br />
　一般に八犬伝は犬士が揃うまでが面白く、全員集合してからは面白くないとされる。<br />
　ワンピースやドラゴンボールを見ればよくわかるだろう。<br />
　主人公の仲間が増えるまでは人気が高く、仲間がある程度増えてしまうと人気が除々になくなってゆくのと同じだ。<br />
　それが、馬琴の老化のせいだったという解釈は妙に説得力がある。<br />
　足掛け二十八年、八犬伝は完成する。そこは感動的ですらある。</p>
<p>　感想はここまでだ。<br />
　夏休みの読書感想文の課題に山田風太郎「八犬伝」がなるかどうかわからないが、くれぐれもコピペで転載しないように。<br />
　といってもする奴はするんだろうが、先生の評価が悪くても責任は取りません。</p>
<p>　読んでいるうち色々書きたいことが出てきてしまった。</p>
<h3>【なぜ私が八犬伝にハマッたのかその経緯】</h3>
<p>　実は、鎌田敏夫原作、薬師丸ひろ子主演の映画「里見八犬伝」の影響で「八犬伝」を読むようになったのだ。近年ではアニメで読むようになった人がいるかもしれない。</p>
<p>　どうも壮大な伝奇ロマンという感じがしなかった私は本書を読み、それでも物足りなくて高田衛「八犬伝の世界」を読むまでになった。<br />
　さすがに原文まで手を出す気にはなれなかった。現代語訳がなければ読むことは不可能だし、本書には原文は講釈ばかり書いた理屈っぽい話だと書いてあったからだ。<br />
　「八犬伝の世界」を読んでその思いはますます強くなりそれきりになった。</p>
<h3>【八犬伝にみる細かすぎる設定の是非】</h3>
<p>　本書には馬琴が病的なまでに完璧主義者だったので、四百五十人ぐらいいる登場人物に全てに決着をつけている。とある。<br />
　更に、「八犬伝」は勧善懲悪ものなので、善行をした人には善なる結果が、悪行をした人には悪しき結果が待っている。とある。<br />
　どんな端役の人物でも、名前、出生、生い立ちを描きやっと物語が進んでゆくのだろう。<br />
　当然話は進まない。江戸時代の物語だから今ほどテンポは速くなくてもいいのだが、一時間で決着のついてしまう刑事ドラマを見慣れている現代人からすれば退屈極まりない。<br />
　通行人Aがどこの誰で、どうなったか興味ないだろう。</p>
<p>　今なら、「スターウォーズ」「ガンダム」「エヴァンゲリオン」といった小難しい設定のあるSFの設定を一人の作家が作中で延々書き進めるのと同じだろう。<br />
　「スターウォーズ」は映画だけ観ても理解できるように出来ているが、「ガンダム」「エヴァンゲリオン」は意味不明な単語がどんどん出てくるのでサッパリ意味がわからない。ウィキペディアなどを読むことで何とか理解できる。しかしウィキペディアは複数の人が記述しているのに、馬琴は一人でそれをしかも作中でやろうとしたのだ。</p>
<p>　「八犬伝の世界」を読むとこの細かすぎる設定が用意周到に準備された伏線だったことに気付かされる。<br />
　一方、本書では「考えすぎだ」と一蹴してしまう。<br />
　本書では細かすぎる設定は百害あって一利なしとしているので、八犬士が全員登場した後はダイジェストのような感じで一気に書かれている。<br />
　私も細かすぎる設定は嫌いで、作中で語られていないことをいくら想像力たくましく力説されても辟易する。<br />
　「ガンダム」「エヴァンゲリオン」も同じような所がないだろうか。<br />
　「ガンダム」は作中で説明もされていない兵器の解説がウィキペディアに延々と書かれているし、「エヴァンゲリオン」は独自解釈による解説が至る所にある。<br />
　細かすぎる設定を知的遊戯と呼べなくもないが、私は情報量が膨大なのでその内しんどくなってしまうのだ。</p>
<h3>【歴史ものとして作家の日常はありかなしか】</h3>
<p>　これは歴史ものとは何ぞやという大命題に取り組むもので、なかなか難しい。<br />
　合戦シーンがあればいいというものでもないだろう。<br />
　一般には史実に忠実なのが歴史小説で、多少の空想が含まれるものを時代小説とか言うようだが、<br />
　「花子とアン」「ゲゲゲの女房」「吾輩は猫である」も事実に基づいているのなら歴史ものといえなくもない。<br />
　「花子とアン」「ゲゲゲの女房」は昭和の話だが、平成生まれからすればすでに歴史の一部だ。<br />
　なにか重厚な感じがするので、歴史ものと呼びたくはないが、本書に限ってはありとしたい。<br />
　「虚の世界」が「八犬伝」という虚構の話のため、より「実の世界」が史実のように思えてくるからだ。<br />
　江戸時代の作家の待遇や幕府への対応なども史実のように思われる。</p>
<h3>【この小説は映像化して成立するかいなか】</h3>
<p>　この小説がドラマ化されたかどうか知らない。されたとしても観た記憶がない。<br />
　「実の世界」だけならTVドラマや映画でも映像化は可能だと思う。<br />
　特にご近所トラブルを面白おかしく描いて鬼嫁に辟易するダメ亭主として馬琴を描き、お路に日本髪の似合う女優を抜擢し、後半から泣かせる寅さんのような定番の路線で描けばそれなりに面白いものができるのではないだろうか。<br />
　「実の世界」では馬琴が八犬伝を書き始めたのが数え年で四十七歳とあるので、そのくらいの役者はいくらでもいよう。<br />
　ただし、最近はハッピーエンドばかりもてはやされるので、ヒットするかどうかは別問題だ。</p>
<p>　「虚の世界」も一緒に映像化するならアニメ化しかないのではないだろうか？<br />
　八犬伝自体映像化されたものは前述の映画「里見八犬伝」しか知らないが、小説の面白さを的確に映像化した作品というのは観たことがない。</p>
<p>　伏姫から誕生する八つの珠を実写で表現するのはCGで可能だが、下手な特撮でダメな実写物にするよりアニメで緻密に戦闘を描くのがいいと思う。<br />
　こんな事を書いていながら、確かアニメに「伏　鉄砲娘の捕物帳」というのがあったのを思い出した。もしかしたら、すでに八犬士の物語が描かれているかもしれない。<br />
　ただ、伝奇小説をファンタジーと誤解してはいけない。<br />
　伝奇小説は「ハリーポッター」よりも数段エロく、グロいからだ。<br />
　「ハリーポッター」は大人のものであったファンタジーを子供のものに戻した所に意味がある。<br />
　八犬伝も大人向けではなく、子供向けにアレンジすれば今でも十分に鑑賞に耐えうるものになるだろう。江戸川乱歩「少年探偵団」など、子供向けにしたことで成功した例はいくらでもあるのだから。</p>
<hr />
<p>以上が再読時の感想です。</p>
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    </content>
    <author>
            <name>Alphonse</name>
        </author>
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    <id>cinemabox.blog.shinobi.jp://entry/77</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special29_03.html" />
    <published>2024-08-01T07:12:10+09:00</published> 
    <updated>2024-08-01T07:12:10+09:00</updated> 
    <category term="特集" label="特集" />
    <title>ゴジラ－1.0特集3</title>
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<div class="contents w80">
<h2 class="h_style bg99ff99">■編外余録</h2>
<p>ここでは思いつくまま書いていこうと思います。</p>
<h3>朝ドラ主演の二人。</h3>
<p>本作が公開された頃、朝ドラ「らんまん」は放送終了していましたが、朝ドラの影響はかなりあったのではないかと思います。<br />
敷島と典子が朝ドラの人物と重なった人がいたかもしれません。<br />
私は公開から半年も過ぎ、違う朝ドラも放送されていたため、朝ドラの影響を左程感じることなく観ることができました。</p>
<h3>アカデミー賞受賞作。</h3>
<p>アカデミー賞受賞がなければ、それほど騒ぐ事はなかった作品かもしれません。<br />
私も含めてCGを駆使したり、ミニチュア模型を使って映像を作る人はごくわずかでしょう。<br />
ですから本作の特撮がどれほどすごくて、どれほど大変なのかを、経験から説明できる人はごくわずかなのです。</p>
<p>しかもアニメ作品ほど特撮作品は日本で公開されていません。ゴジラ、ウルトラマン、仮面ライダー、戦隊ヒーローの4作品ぐらいでしょう。</p>
<p>ウルトラマン、仮面ライダーが生まれた頃はTVでも特撮ヒーローものが数多く放送され、ゴジラ映画も毎年のように公開されていましたから、特撮に対して受け手は目が肥えていました。</p>
<p>ですが今はそんな事もありませんから、少しぐらいよくできたCGでも、<br />
「すごい。」<br />
「すばらしい。」<br />
なんて事になります。</p>
<p>そこへアカデミー賞受賞という肩書きがついてしまったから、誰も彼も「すごい。」と言ってしまう。<br />
かく言う私もアカデミー賞受賞作ということがなければ、映画館に足を運ぶこともなく、今回の特集もなかったわけなのですが。<br />
ちょっとそういう所は自分でも「嫌だなぁ。」と思ったりします。</p>
<h3>純粋な特撮映画。</h3>
<p>そんな特撮映画は「スターウォーズ」で、すっかりハリウッドのものになってしまいました。<br />
「スターウォーズ」以降しばらくSFブームが続きますが、フルCGアニメが登場するに至って、特撮とフルCGアニメの境は曖昧になっていきます。</p>
<p>フルCGアニメは登場人物にデフォルメを効かせているだけです。<br />
街並み、森の木々、水面、光のエフェクトなどは、すべて実写さながらです。<br />
敢えてCGとわかるように、質感を落としてCG化しているのではないか。<br />
と思われるぐらいよくできています。</p>
<p>というのも実写作品でも一部はCGを使って処理をしているからです。演者に危険が伴うアクションシーンなどは特にそうです。<br />
そのようなシーンはもうCGか本当のスタントか、製作秘話を覗かない限り、判別できないくらいになりました。</p>
<p>こうして純粋に特撮映画というものはなくなってしまいました。</p>
<p>そんな中での本作。アカデミー賞受賞ということもあって、才気溢れる若きクリエーター達が日本の特撮映画界を盛り上がてくれることを祈るばかりです。</p>
<h3>泣けるゴジラ。</h3>
<p>公開直後から一部でささやかれていた「泣けるゴジラ」。<br />
その声に私は期待しすぎました。ウルっとするシーンはありましたが、「泣ける」という程ではなかったです。<br />
「三丁目の夕日」も感動作のように言われる事がありますが、「三丁目の夕日」と同じ感じでした。</p>
<p>山崎監督はよくも悪くも昭和レトロなのです。<br />
昭和のTVドラマや映画で使われた泣ける演出を、令和になってもやります。<br />
私的には、それが通用したのは2010年代ぐらいまで。</p>
<p>昭和の終わり頃になると、感動的なシーンに大音響を流し、いかにもお涙頂戴的な感じの演出はなくなっていき、泣けるシーンがあってもほんの数秒。<br />
泣いて落ち込んでいた主人公は、次のシーンでは何事もなかったようになります。「トップガン」などその典型です。</p>
<p>浪花節か、演歌のようなウェットな世界観は姿を消し、とにかく非日常な出来事を並べ、インパクト重視で物語を作っていきます。「スーパードライ」なんて商品に人気が出たのもこの頃です。</p>
<p>その反動で人気が出たのが、「冬のソナタ」。とにかく人物の感情重視。スローな展開と、静かな楽曲で、感情の機微をなでてきます。</p>
<p>それはただレトロなだけではありません。<br />
今では韓国ドラマでお約束になってしまった交通事故や、瓜二つの登場人物。<br />
しかし冬ソナの頃は、まだパターン化していませんから（※1）、主人公の恋人が交通事故で亡くなり、その後恋人と瓜二つの人物が主人公の前に現れる。<br />
なんて展開は衝撃的だった筈です。</p>
<p>※1）韓国ドラマに冬ソナ以前からハマっていた人は、既にパターン化していたと気がついていたかもしれません。そのあたり私は韓国ドラマに詳しくないのでわかりません。</p>
<p>「三丁目の夕日」に人気が出たのは冬ソナ効果ではないかと思ってしまいます。<br />
冬ソナにハマっても「三丁目の夕日」に感動できないのは、昭和30年代を懐かしむ経験を私がしていないためもありますが、ストーリー展開が昭和のままなので先が予測できてしまうのです。<br />
本作でもそれは同じです。</p>
<p>敷島が特攻するような事をほのめかしても、パラシュートで脱出するのが出撃前の橘とのシーンですぐにわかってしまいます。<br />
そうなると、典子だけ亡くなってしまうのは、ハッピーエンドを良しとする昨今の風潮に合わないから、<br />
「典子はどこがで生きているんだろうなぁ。」<br />
なんて予測が立ってしまいます。<br />
案の定、敷島の留守を預かる太田のもとへ電報が。文面を読まずとも、「ノリコ、ブジ」ぐらい書いてありそうな事は見当がついてしまう。<br />
そんな事もあって今一つ感動できないのでした。</p>
<p>同じ山崎監督の「STAND　BY　ME　ドラえもん」の方がよほど感動的です。アンビバレントなラストエピソードなど秀逸です。ですがこれは藤子・F・不二雄氏のアイデアなので、山崎監督の手柄というわけではありません。</p>
<h3>受け手重視の作劇。</h3>
<p>敷島は特攻で亡くなり、典子も亡くなって、幾多の犠牲の上にゴジラを倒すことができた。なんてストーリーも可能です。<br />
ですがラスト、ゴジラは復活（※2）してしまいます。<br />
これではあんまりです。敷島、典子は可哀そうすぎます。<br />
それに「生きる」ことを重視する本作のメッセージとも反してしまいます。<br />
「さらば宇宙戦艦ヤマト」のような展開ではなく、「SPACE　BATTLESHIP　ヤマト」のようでなくてはならないのです。</p>
<p>※2）これは本作の公開の翌年「ゴジラ キングコング」があるためで、本作で跡形もなく倒してしまうとマズイ。という大人の事情があるからなのでしょう。</p>
<p>また敷島と橘のシーンや電報のシーンをカットすることも可能なのですが、「ご都合主義だ。」「とってつけた結末だ。」と騒ぐ輩が出てくる事を嫌ったのかもしれません。<br />
あるいは、昭和レトロの影響がモロに出ているとも考えられます。</p>
<p>というのも昭和に製作された時代劇や刑事ドラマは、事件の全貌が受け手に全てお見通しでした。<br />
誰が悪役で、誰が犯人か、ドラマの序盤ですぐにわかってしまいます。知らぬは主役とその周囲の人々のみ。<br />
そして悪役が倒されたり、逮捕されたりすると、受け手は「ざまーみろ。」と拍手喝采。日頃のストレスをそれで発散していました。</p>
<p>それぐらい受け手重視で物語がつくられていました。<br />
これは1話完結形式が主流で、最後に衝撃の結末。という複雑な展開が作れなかったからです。</p>
<p>これが平成になると、誰か犯人か最後までわからず、敵が味方に。味方が敵に。人物相関図も複雑になり、受け手を放置し、作中の人物だけが理解できるような作り手重視の作品が増えていきます。<br />
「エヴァンゲリオン」などその典型です。</p>
<p>昭和レトロ大好きな山崎監督は、当然受け手重視で全て公開します。そして昭和なら最後死んでしまう登場人物たちを生還させます。昭和レトロはあくまで昭和風なだけであって、そこは平成、令和のコーティングがちゃんとされているのです。</p>
<p>このあたりは昭和のTVドラマや映画がそのまま放送、上映できないのと同じ。何かと大人の事情が関わってくるからなのでしょう。</p>
<h3>悪役ゴジラ。</h3>
<p>今回のゴジラは「シン・ゴジラ」同様悪役でした。1954年版も悪役でしたが、なぜかゴジラの最後は可哀そうになった記憶があります。<br />
ハリウッド版でゴジラは悪役。感情など持たない絶対悪のように描かれてしまったからでしょう。<br />
その影響からか今回のゴジラの最後は可哀そうにありません。</p>
<p>1954年版公開時、子供たちから、<br />
「ゴジラがかわいそう。」<br />
という声が多く聞かれたといいます。</p>
<p>それはゴジラが生き物としてしっかり描写されていたからではないかと思います。<br />
攻撃されると痛い。<br />
痛いと言葉には出さずとも、少し辛そうにする。<br />
最後には断末魔の叫びをあげる。<br />
だからこそ、子供たちが「かわいそう。」と感じたのではないかと思います。</p>
<p>本作では最後に頭ごと吹っ飛んでしまうので、断末魔の叫びをあげることもなく、海中に沈んでいくのみ。<br />
しかもすぐに再生してしまうので、可哀そうでもなんでもありません。</p>
<p>何か円谷英二監督がゴジラに託したメッセージを間違えていないだろうか。<br />
と思ってしまうのは私だけでしょうか。</p>
<h3>SFブーム再来の予感。</h3>
<p>今回映画館に足を運んで気づいた事は、ハリウッドはファンタジー路線からSF路線にシフトしている。<br />
ということです。</p>
<p>そのSFも「時をかける少女」のような日常の延長線上にあるようなものではなく、完全に異世界。別空間のようなSF作品です。</p>
<p>日本では今だにファンタジー路線を踏襲していますが、そろそろSFブームが再来しそうな予感がしています。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■編集後記</h2>
<p>あー、また、えらい長い特集になってしもうた。。。<br />
今回は東宝、東映、円谷以外で特殊効果を手がけているのが、山崎監督以外いないのか？<br />
案外山崎監督作品を数多く観ていることに気づきました。<br />
そのため少し山崎監督作品特集のような感じになってしまいました。</p>
<p>アカデミー賞を受賞したことで、今後はオファー殺到でしょう。<br />
日本映画よりも、アメリカに渡ってハリウッドの特撮ばかり手がけるようになるかもしれません。</p>
<p>それも何か違うなぁ。とは思いますが、それを決めるのは山崎監督なので、他人の私がとやかく言うことではないと思います。<br />
果たして、次回作はどんな作品になるのやら。否が応にも期待が高まってしまいますね。</p>
<p>次回作は、またゴジラ映画になるようです。（2025/01/11追記）</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■参考にしたサイト</h2>
<p>以下のサイトの情報を参考にさせていただきました。</p>
<p><a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%82%B8%E3%83%A9-1.0">フリー百科事典「ウィキペディア」</a><br />
<a href="https://eiga-chirashi.jp/">映画チラシサイト</a>（画像はここから入手しました。）</p>
<p>ありがとうございました。</p>
</div>
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    </content>
    <author>
            <name>Alphonse</name>
        </author>
  </entry>
  <entry>
    <id>cinemabox.blog.shinobi.jp://entry/76</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special29_02.html" />
    <published>2024-08-01T07:11:34+09:00</published> 
    <updated>2024-08-01T07:11:34+09:00</updated> 
    <category term="特集" label="特集" />
    <title>ゴジラ－1.0特集2</title>
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<div class="contents w80">
<h2 class="h_style bg99ff99">■人間ドラマとして</h2>
<p>ここでは、主人公敷島をメインとした人間ドラマについて書いていこうと思います。<br />
ここでも作品のストーリーに沿って観ていきましょう。</p>
<h3>序盤。ゴジラと初遭遇。</h3>
<p>主人公の敷島は特攻隊員の生き残り。死ぬのが怖かった。そんな人物です。<br />
ゴジラ襲来時、怯えて機銃を掃射しなかったため、味方はほぼ全滅。<br />
橘（青木崇高）に叱責される敷島。<br />
これが敷島の十字架（トラウマ）となります。</p>
<p>終戦後、内地に返った敷島。そこで赤ん坊を連れた典子と出会います。そのまま典子は敷島の所に居候。</p>
<p>近所の太田（安藤サクラ）は、赤ん坊が不憫なので、なけなしの白米を敷島達に分け与えます。<br />
また母乳の出ない典子に代わり乳母の役目も担うことになります。</p>
<p>敷島は生活のため機雷除去の仕事に就きます。高収入を得た後は、家を新築、典子達と新生活を始めます。</p>
<p>機雷除去の仲間と語らう中、典子の子供、明子（永谷咲笑）は、空襲でなくなった見知らぬ他人の忘れ形見であったことが語れます。<br />
戦後はこんな事が日常茶飯事だったようです。</p>
<p>典子の実の子供でもなく、まして敷島の子供でもない。<br />
かりそめの家族が過ごす中、仲間たちは典子との結婚を勧めますが、敷島は過去のトラウマでその気になれないでいました。<br />
無理もありません。夜中夢の中でうなされるぐらいですから。</p>
<h3>2回目の遭遇。巨大化したゴジラ。</h3>
<p>終戦から3年。明子も歩けるぐらいに成長。典子も銀座で働きたいと言い始めます。<br />
そんな最中、敷島はゴジラの足止めに駆り出されます。<br />
前回とは違い、今度は機銃を掃射します。しかし銃では歯が立ちません。<br />
そこで除去した機雷を口の中に入れ、爆発させる事に成功しますが、ゴジラはすぐに自己修復してしまいます。<br />
重巡洋艦が運よく通りかかり無事帰還した敷島。</p>
<p>ゴジラに一矢報いた事で、敷島は少しは気が楽になったのでしょう。<br />
何気ない日常の中で、自分も幸せになってもいいかも。と思い始めるのでした。</p>
<h3>3回目の遭遇。銀座上陸。</h3>
<p>典子は銀座で働くようになっていたため、ゴジラ上陸の惨劇に遭遇してしまいます。</p>
<p>ゴジラ上陸のラジオニュースを聴いた敷島は銀座に急行。典子と再会。ゴジラの姿に圧倒される二人。戦車隊の攻撃に対抗すべく、放射線流を発するゴジラ。その爆風に巻き込まれる敷島と典子。典子の機転で助かる敷島。しかし典子は。。。</p>
<p>自分も幸せになってもいいかも。と思い始めた矢先の出来事。敷島の感情の揺らぎは察するにあまりあるものがあります。敷島は強運なのか、不運なのかわからなくなってしまいます。</p>
<p>そんな運命に翻弄される敷島は、ゴジラを倒すことで活路を見出そうとするのでした。</p>
<h3>「わだつみ作戦」立案。</h3>
<p>発案者は野田（吉岡秀隆）。作戦の聴衆は「本当にそれで倒せるのか？」と質問を浴びせます。この質問はある意味メチャクチャリアルで、野田自身も自信がない。本当にこれでゴジラが倒せるのか、何の保証もないわけです。</p>
<p>そんな心もとない作戦に参加を辞退する人も出来てきます。戦時下と違い、これは命令ではありません。あくまでも自由参加なのです。これもリアル。戦争を生き残った云々よりも、一か八かのギャンブルのような作戦に参加する方が余程どうかしています。</p>
<p>それでも「やれるだけのことはやろうじゃないか。」という誰かの声に賛同した者のみで「わだつみ作戦」は開始されます。</p>
<p>そんな折、戦闘機「震電」を修理してゴジラに対抗しようと考えた敷島は、橘にその修理を依頼しようとします。</p>
<p>しかし戦後の混乱期で人探しは難航を極め、すぐに見つかりそうにありません。そこで敷島は、初遭遇時に生き残った人物達に嘘の手紙を出し、橘が無視できない状況を作り出します。<br />
案の定、橘が敷島の前に現れます。<br />
以前同様に叱責する橘でしたが、敷島も典子を失った事で、態度が変わっていました。碇シンジくんさながら、逃げるばかりでなく、ゴジラを倒すことに目標が変わっていたのです。</p>
<p>橘の協力を得て、「震電」は完成。爆弾も搭載しゴジラの口の中を攻撃する。という事になります。<br />
敷島は特攻隊員の生き残りを恥ている所もあり、爆弾がダメなら特攻してでもゴジラを倒す気でいました。</p>
<h3>「わだつみ作戦」前夜。</h3>
<p>野田はこの作戦に一抹の不安を持っていました。ですから作戦参加者に最後になるかもしれない家族との時間を大切にするよう伝えます。<br />
また秋津も機雷除去で一緒に行動してきた水島（山田裕貴）を作戦には参加させませんでした。<br />
というのも未来を担う若い人材を失いたくなかったからです。<br />
明子と最後の夜を過ごす敷島。</p>
<p>それぞれの想いを胸に夜が明けていきます。</p>
<h3>「わだつみ作戦」開始。</h3>
<p>作戦途中では応援が駆けつけます。その中に水島の姿がありました。<br />
作戦通りになんとか急浮上させたゴジラですが、ほとんど効果なし。</p>
<p>敷島の震電が放った爆弾は見事ゴジラに命中。同時に震電もゴジラに体当たりし大破してしまいます。</p>
<p>ゴジラの最後と敷島の最後。誰もが固唾を飲んで見守る中、一つの落下傘が上空から落下してきます。</p>
<p>敷島は無事落下傘で脱出していたのでした。</p>
<p>作戦終了後、帰還すると敷島宛てに電報が。死んだと思われていた典子は、病院に収容されて無事でした。</p>
<p>再会を喜ぶ人々。めでたし。めでたし。となるのでありました。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■特撮について</h2>
<p>ここでは、アカデミー賞を受賞した特撮について書いていこうと思います。</p>
<h3>海上のシーン。</h3>
<p>アカデミー賞を受賞した。ということで海上のシーンは注意深く観ていました。<br />
特に気になったのは巨大化したゴジラが敷島達を襲う直前。</p>
<p>深海魚が多く海上に浮かんで不審がる秋津達をよそに、敷島はゴジラが来ると予言します。<br />
その最中海面が大きくうねります。</p>
<p>ここのシーンが見事でした。巨大プールで撮影したかもしれませんが、遠景には水平線があり、そんな風にも思えません。</p>
<p>にもかかわらず、人力では起こせないような大きな波のうねり。<br />
ここが海上のシーンでは一番印象に残っています。</p>
<h3>昼間の戦闘。</h3>
<p>1954年版は戦車隊との対決や、国会議事堂の破壊は夜だったように思います。<br />
また夜に暴れ回ることで、より不気味さが増します。</p>
<p>本作の「わだつみ作戦」も同様に夜で構わないわけです。<br />
ゴジラとの死闘の末、夜明けとともに勝利の余韻に浸る。<br />
めでたし。めでたし。<br />
平穏な朝が訪れる。というストーリーも可能なわけです。</p>
<p>ですが本作は最初を除いて、全て昼間にゴジラが襲ってきます。<br />
このあたり山崎監督は余程CGに自信があったと思われます。<br />
時間帯が夜ならCGの不備を暗闇でごまかすことが出来るからです。<br />
しかしそうはせず、明るい画面でこれでもかと映像をみせてきました。</p>
<h3>大音響。</h3>
<p>映像とは違いますが、映画館での鑑賞の特権です。<br />
既に感想でも書きましたが、ゴジラの咆哮が腹に響く。<br />
これにはさすがにやられました。<br />
ウィキペディアによると、わざわざゴジラの咆哮を反響させて録音したそうです。<br />
その甲斐は十分にあったと思います。</p>
<h3>伊福部昭氏の楽曲。</h3>
<p>「シン・ゴジラ」でも使用された伊福部昭氏の楽曲。<br />
鑑賞後、映画館からの帰り道。つい口ずさんでしまいました。</p>
</div>
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    </content>
    <author>
            <name>Alphonse</name>
        </author>
  </entry>
  <entry>
    <id>cinemabox.blog.shinobi.jp://entry/75</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special29_01.html" />
    <published>2024-08-01T07:10:18+09:00</published> 
    <updated>2024-08-01T07:10:18+09:00</updated> 
    <category term="特集" label="特集" />
    <title>ゴジラ－1.0特集1</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />
<div class="contents w80">
<p>SPECIAL BOX。<br />
第29弾は、「ゴジラ－1.0」特集です。</p>
<div class="center"><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/File/gojimainasu1.jpg" target="_blank" title=""><img src="//cinemabox.blog.shinobi.jp/Img/1722461696/" width="91" height="128" alt="ゴジラ-1.0画像" /></a>
<div class="fontsmall">クリックすると大きな画像が見えます。</div>
</div>
<p>アカデミー賞視覚効果賞を受賞したということで特集することにしました。<br />
ネタバレ満載ですので、ご注意ください。</p>
<p>それでは、お楽しみください。</p>
<div class="center"><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/File/gojimainasu2.jpg" target="_blank" title=""><img src="//cinemabox.blog.shinobi.jp/Img/1722461699/" width="91" height="128" alt="シン・ゴジラ画像" /></a>
<div class="fontsmall">クリックすると大きな画像が見えます。</div>
</div>
<h2 class="h_style bg99ff99">■作品紹介</h2>
<dl class="dl_tbl bgffffcc"><dt class="bgccffff"><strong>◆制作年：</strong>2023年<strong>◆タイトル：</strong><a href="http://cinemabox.ninja-web.net/movie_data/2024/04/24040002.html">ゴジラ－1.0</a><br />
<strong>◆監督：</strong>山崎貴<strong>◆主演：</strong>神木隆之介、浜辺美波<strong>◆助演：</strong>山田裕貴、青木崇高、安藤サクラ、田中美央、佐々木蔵之介、吉岡秀隆</dt><dd><strong>◆コメント：</strong>アカデミー賞視覚効果賞受賞。<br />
東宝製作のゴジラシリーズ第30作。<br />
ゴジラ生誕70周年記念作品。<br />
キャッチコピーは「生きて、抗え」。</dd></dl>
<div class="right fontsmall">俳優、および監督名はインターネット上で調べたものを掲載しています。<br />
主演、助演の区別は独断と偏見で決めさせていただきました。</div>
<h2 class="h_style bg99ff99">■あらすじ</h2>
<p>太平洋戦争後、焦土と化した（ゼロになった）日本に、ゴジラが上陸する（マイナスになる）。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■感想</h2>
<p>「君たちはどう生きるか」以来の映画館。久しぶりの大音響に酔いしれた。<br />
ゴジラの咆哮が腹に響く。大音響でこの声を聴くのはいいものだ。</p>
<p>2024年の4月に観たため、公開から半年も経っている。<br />
映画館には私を含めて3人しかおらず、こんな事は「THE　NEXT　GENERATION　パトレイバー　首都決戦」以来。<br />
上映終了後、映画館を貸し切ったような気分に。</p>
<p>「シン・ゴジラ」が公開されてから、左程時間が経っていないため、今度はどんな感じにするのかとおもっていたのだが、全体としてはオーソドックスなゴジラ映画。<br />
ゴジラのシーンと主人公敷島（神木隆之介）のシーン。この2つが描かれていく。いたってシンプルな構成。細かな内容は次頁にゆずる。</p>
<p>「シン・ゴジラ」の反動なのだろう。<br />
登場人物は少なめ。主要7人程度。2時間の映画ではお約束。<br />
泣いたり、怒ったり、感情の揺らぎの激しい主人公。<br />
専門用語を排し、日常会話のみで成立する言い回し。<br />
「シン・ゴジラ」にないものだらけ。</p>
<p>「シン・ゴジラ」が好きになれなかった人は、本作でゴジラを好きになったかもしれません。<br />
それぐらい趣きが違う。</p>
<p>印象に残ったのは、今にもゴジラが放射線流を吐こうとした矢先に攻撃されるシーン。<br />
攻撃のタイミングが抜群で、攻撃された反動でゴジラが少しよろめくのも見事。</p>
<p>それから山崎貴監督のこれまでの作品を彷彿とさせる数々の演出。<br />
「三丁目の夕日」のような懐古趣味満載のレトロな描写。<br />
具体的な例をあげると、<br />
バイクを乗り回す敷島の風貌。<br />
直線を描くために三角定規を組み合わせて使う。<br />
アナログ式の深度計。<br />
など。</p>
<p>特にアナログ式の深度計。は懐かしさ一杯。<br />
本物かどうかわからないが、よく見つけてきた。というか、ここでアナログの深度計を登場させるあたりはさすが。<br />
余談ですが、三角定規を組み合わせて直線を描く。<br />
なんて今の小学生はできるんでしょうか？</p>
<p>「永遠の０」のような戦闘機。<br />
「海賊とよばれた男」のような戦艦。<br />
「寄生獣」のようなゴジラの尻尾。<br />
これまでのノウハウが見事に生かされています。</p>
<p>あとは名言。「戦争を知らないのは幸せなことなんだぞ。」という秋津（佐々木蔵之介）のセリフ。<br />
ウクライナの事やイスラエルの事など、何かと騒がしいご時世によくあったセリフでした。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99">■特撮怪獣映画として</h2>
<p>ここでは、ゴジラメインで書いていこうと思います。<br />
それでは作品のストーリーに沿って観ていきましょう。</p>
<h3>初登場。</h3>
<p>序盤いきなりゴジラが登場します。猛獣といった趣きで、人間を食い散らかします。しかし、そのサイズはいささか小ぶり。<br />
キリン程度の背丈しかありません。国会議事堂、新宿副都心を破壊出来るサイズではありません。</p>
<p>ここで、なぜゴジラは敷島を襲わなかったのか。なんて野暮な事は言ってはいけません。<br />
そもそもゴジラなんていないんですから。<br />
こういったご都合主義的な展開は、甘んじて受け入れましょう。</p>
<p>終戦から3年。この間にビキニ環礁で核実験が行われ、これが原因でゴジラが巨大化します。</p>
<p>このゴジラが巨大化する理由は、1954年公開の第1作（以下1954年版）で詳しく語られるのですが、本作では核実験があった。という事実のみです。<br />
他の原因かもしれないし、元々ゴジラは強大化する生物で、最初に登場したのは幼生かもしれない。別個体かもしれない。核実験など関係なかったかもしれない。<br />
ゴジラが群れで海中に生息していても不思議ではないわけです。<br />
そもそもゴジラはいないわけで、何もわかっていないのですから。なんとでもなるのです。<br />
ですが、そんな野暮な事は言ってはいけません。<br />
ゴジラ生誕70周年記念作品ですから、ゴジラは核実験の犠牲者でなくてはならないのです。</p>
<h3>2回目の登場。巨大化したゴジラ。</h3>
<p>機雷の爆発で怪我をしたゴジラですが、すぐに自己修復してしまいます。</p>
<p>自己修復が1954年版にもあったかどうか不明なのですが、その速度が半端ありません。まるで昆虫か小動物なみの速さです。<br />
というのも象のように巨大生物は長生きです。そのため新陳代謝も時間をかけて行います。<br />
生物界において巨大であるという事は、怪我をすること自体が少なく、怪我をしても襲われる心配がないということです。<br />
ですから時間をかけて治癒すればいいのです。ですがこれも野暮。<br />
ここでもなぜ敷島は助かったのか。なんて事は言ってはいけません。</p>
<h3>3回目の登場。銀座上陸。</h3>
<p>3回目に現れたのは銀座でした。初めてその全貌を現わすゴジラ。</p>
<p>典子（浜辺美波）の乗る電車を口に喰わえるゴジラ。<br />
1954年版を彷彿とさせるシーンですが、私には間抜けに感じました。<br />
典子が電車から脱出するまで、微動だにしません。記念撮影でもしているかのようです。</p>
<p>電車の中で宙ぶらりんになる典子。この特撮は「ロスト・ワールド　ジュラシック・パーク」（※1）にもありました。<br />
そのため今一つ盛り上がりに欠けてしまったことは否めません。</p>
<p>※1）「ロスト・ワールド　ジュラシック・パーク」では車が崖で宙ぶらりんになります。<br />
この特撮。駐車場に車をクレーンでぶら下げて撮影しているのです。<br />
その中で演者が芝居をしています。<br />
背景はCG合成。映画の中では数十メートルの崖の上ですが、現実には2，3メートルの高さでしょう。<br />
下には安全マットを敷き、演者が怪我をしないよう対策が施されていたはずです。<br />
この特撮を成功させたためか、以降宙ぶらりんになるアクションがハリウッドで散見できるようになります。</p>
<p>その後は尻尾を振り回し、放射能流も吐き、やりたい放題です。</p>
<p>尻尾の速度はまさに凶器。目にも止まらぬ速さで銀座を破壊します。<br />
これだけの速度はCGでなければ、さすがに無理。操演（※2）では撮影した映像を早送りで再生するしかないでしょう。</p>
<p>※2）カメラに映らないような細い糸をゴジラの尻尾に繋げ、糸を使って尻尾を操作すること。</p>
<p>放射線流の発射は背びれが順に青白くなっていきます。これはハリウッド版ゴジラとほぼ同じ。1954版は背びれが発光するだけでしたが、ハリウッド版の方が盛り上がるため、そちらを採用したのでしょう。<br />
違うのは吐き出す直前に、大きくゴジラが息を吸うことです。<br />
観ていて思わず私も息を吸い込んでしまいました。</p>
<p>廃墟と化した銀座には、ゴジラの肉片が落ちており、これが放射能を発生させ復旧作業もままならない。「シン・ゴジラ」にもあった肉片。<br />
「シン・ゴジラ」の頃にはわかりませんでしたが、おそらく核実験によって、ただれたゴジラの皮膚ではないかと思われます。このあたりは反核の象徴ゴジラらしい演出です。</p>
<p>もしかしたら、被ばくしたゴジラは日本に水を飲みに来ているだけかもしれません。原爆投下直後に、被ばく者が水を欲したように。<br />
ですがゴジラの巨体にあう水量と言えば琵琶湖ぐらいしかありません。ゴジラが琵琶湖の位置を正確に知っているとも思えないので、1作目から本作まで、ゴジラは琵琶湖を求めて日本各地に出没していただけかもしれません。<br />
これもゴジラなんていないので、なんとでも言えるのですが、そんな野暮な事は言ってはいけません。</p>
<h3>「わだつみ作戦」立案。</h3>
<p>そんなゴジラが再上陸してくるという。米軍占領下の日本では米軍がゴジラ退治をするのが筋ですが、ソ連との関係上、米軍が軍事行動を起こすのは何かとまずい。日本政府も米軍のいいなりなので、何もしようとしません。</p>
<p>何もしない米軍、政府に代わり、民間でなんとかゴジラを食い止めようという話になります。「シン・ゴジラ」では、これでもかと政府関係者が登場していましたが、本作は一切出てきません。</p>
<p>民間主導で始めたゴジラ掃討作戦。作戦名は「わだつみ」。ウィキペディアによると「わだつみ」とは海神のことだそうで、ファンタジー風に言えば「ポセイドン作戦」といった所でしょうか。</p>
<p>この「わだつみ作戦」。<br />
私はオキシジェン・デストロイヤーでも出てくるのかと期待したのですが、そうではなく、ゴジラをフロンガスで一気に深海まで沈め、次に一気に浮き輪を使って浮上させる。というもの。<br />
急激な水圧変化でゴジラを圧死、もしくは膨張死させよう。というのです。</p>
<p>そんな折「震電」という大戦末期の戦闘機が見つかります。これを修理してゴジラの口の中に爆弾をお見舞いする。という事になります。<br />
というのも敷島曰く、「機雷も主砲も歯が立たないゴジラ。しかし内部はもろいから有効なはず。」だそうで。<br />
強運敷島。兵器も手にいれ、爆弾までも手に入れ、「震電」に乗り込んで「わだつみ作戦」に参加します。</p>
<h3>「わだつみ作戦」開始。</h3>
<p>「わだつみ作戦」の当日。予定より早く上陸の気配をみせるゴジラ。急遽作戦開始。</p>
<p>ゴジラの周りをフロンガスで囲むため、2隻の船が周回。交差するシーンは圧巻。「衝撃に備えよ。」なんて「進撃の巨人」さながらです。</p>
<p>敷島はゴジラの上空をハエのごとく旋回する。あまりに小さく速いので、ゴジラも手足が出ない模様。</p>
<p>フロンガスの準備が整い、ゴジラを一気に深海へ。アナログの深度計が、なんともいい味を出して深度を報告してくる。</p>
<p>最深部まで到達した時点で、今度は急浮上。水面近くまで持ち上げます。</p>
<p>しかし何かしらの故障があったのか、途中で止まってしまいます。仕方なく2隻の船でゴジラを急浮上させようとしますが、加重オーバー。とても浮上できそうにありません。</p>
<p>そこへ「わだつみ作戦」の事を聞きつけた船乗り達が駆けつけ、手を貸します。</p>
<p>このあたりが、いかにも日本的。天才（ヒーロー）一人で何もかも解決してしまうハリウッドとは大違い。個より集なのです。</p>
<p>なんとか急浮上させたゴジラですが、ほとんど効果なし。</p>
<p>無理もありません。水上をかなりの速さで泳ぐゴジラ。それなりの水圧には耐えられる筈ですから。身長と対比してもかなりの深度でなければ、なんともない筈なのです。</p>
<p>ゴジラにとって「わだつみ作戦」は単なる水遊び程度の事だったのかもしれません。<br />
ですが、そんな野暮な事は言ってはいけません。この国のお家芸は口封じですから。<br />
結局敷島の震電が放った爆弾が致命傷に。<br />
海中に没していくゴジラ。</p>
<p>しかしゴジラは不死身。深海で再生しているのでありました。</p>
</div>
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    </content>
    <author>
            <name>Alphonse</name>
        </author>
  </entry>
  <entry>
    <id>cinemabox.blog.shinobi.jp://entry/74</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="https://cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special28.html" />
    <published>2024-07-31T07:07:07+09:00</published> 
    <updated>2024-07-31T07:07:07+09:00</updated> 
    <category term="特集" label="特集" />
    <title>君たちはどう生きるか特集</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />
<div class="contents w80">
<p>SPECIAL BOX。<br />
第28弾は、「君たちはどう生きるか」特集です。</p>
<p>事実上宮崎駿監督の最後の作品となるであろう、君たちはどう生きるかの特集です。<br />
ネタバレ満載ですので、ご注意ください。</p>
<p>それでは、お楽しみください。</p>
<details class="accordion" open=""> <summary>目次</summary>
<p>■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special28.html#1">作品紹介&amp;あらすじ</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special28.html#2">感想</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special28.html#3">製作環境</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special28.html#4">編集後記</a><br />
■<a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/special/special28.html#5">参考にしたサイト</a></p>
</details>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="1">■作品紹介</h2>
<dl class="dl_tbl bgffffcc"><dt class="bgccffff"><strong>◆制作年：</strong>2023年<strong>◆タイトル：</strong><a href="http://cinemabox.ninja-web.net/movie_data/2023/09/23090004.html">君たちはどう生きるか</a><br />
<strong>◆監督：</strong>宮崎駿<strong>◆主演：</strong>眞人<strong>◆助演：</strong>青サギ、ヒミ、キリコ、夏子、勝一、ワラワラ、インコ大王、大伯父</dt><dd><strong>◆コメント：</strong>一切宣伝を行わなかったジブリ映画。</dd></dl>
<div class="right fontsmall">俳優、および監督名はインターネット上で調べたものを掲載しています。<br />
主演、助演の区別は独断と偏見で決めさせていただきました。</div>
<h2 class="h_style bg99ff99">■あらすじ</h2>
<p>太平洋戦時下、空襲で死んだ母ヒサコを探し求め、眞人は下の世界に向かう。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="2">■感想</h2>
<p>辞める辞めると言いながら新作を発表し続け、辞める辞める詐欺とまで言われた宮崎駿監督。<br />
今回こそは、年齢からしても最後になるであろう。<br />
という思いの元、映画館に足を運ぶことにした。</p>
<p>本作は全く宣伝を行っていない。<br />
その昔「E.T.」が作品情報に箝口令をし、TV放送、ビデオ化も行わない。という触れ込みで公開されたことがある。<br />
映画館でしか「E.T.」を観る事ができない。という制限を観客に課したことが功を奏し、大ヒットを記録した。</p>
<p>それに倣ったわけではないと思うが、インターネットですぐ内容が確認出来てしまう超情報化社会に対するアンチテーゼとも取れる。<br />
近年では、「シン・ゴジラ」、「シン・ウルトラマン」、「シン・仮面ライダー」が情報制限を行っている。</p>
<p>そんな作品を取り巻く状況が賑やかなだけで、作品としては至ってオーソドックス。</p>
<p>「もののけ姫」のアシタカのような少年眞人が、亡き母ヒサコを求めて異世界（おそらく黄泉の国）に迷いこむファンタジー作品。</p>
<p>序盤はここまで丁寧に描かずともいいのでは。と思うほど人物描写を描いている。<br />
服を着替えるシーン。サギの羽を矢にご飯粒を使って取り付けるシーンなど、他のアニメ作品ではカットすることだろう。<br />
何気にご飯粒を糊に使うというのは、今の世代には理解できないのではないか。と余計なことまで思ってしまった。</p>
<p>とにかく序盤はスローな展開でかなり退屈かもしれない。ところが下の世界に眞人が行ってからは一変する。</p>
<p>キャラクターデザインと世界観に宮崎監督の才気が溢れ、異世界を彩る。<br />
あまりの異世界ぶりに、「そういえば宮崎監督の作品は、はじめ人気なかったんだよな。」と今更のように思い出す。</p>
<p>人気の出ないYouTuberが迷惑YouTuberになってしまうがごとく、常人には理解できないことを始めるのだ。</p>
<p>宮崎監督に限って言えば、飛行船のデザインなどはその典型で、航空力学を完全に無視したデザインが空を飛んだりする。色使いも独特で、いかにもアート。といった感じに仕上がっている。</p>
<p>あまりに強烈な個性なので、常人には理解できず、人気が出ない。<br />
「ナウシカ」の王蟲もその類。あれは「ゴキブリを愛でる女の子の話」。そんな作品、人気が出るはずもないのだ。<br />
王蟲はダイオウグソクムシがモデル。などという聞いたことも見たこともない名前で説明されてもピンとこない。初見時にはどうみてもゴキブリだろう。</p>
<p>そんな宮崎作品に人気が出たのは、日本テレビのおかげ。野球は巨人。の論法と同じ論理で、視聴者を宮崎作品の虜にしてしまったのだ。</p>
<p>そんな事を思いながら、不思議な異世界で物語は進行していく。随所に登場する演出は過去の宮崎監督のそれ。これがつまらないという人もいるが、それは宮崎作品を数多く観てきた証でもある。その記憶を抹消して本作を観ることなど不可能なので、これらの批判は軽く受け流すに限る。<br />
観ように依ってはファンサービス満載の作品ともいえるだろう。</p>
<p>本作ではやたらと集団のアニメーションが多かった。フナ、カエル、インコ、ペリカンといった群れが襲ってくるシーンが多数存在する。私的にはカエルのシーンが気味悪かったが。<br />
このあたりは、昔ながらのアニメーター。数多く動かすことが凄い。という感覚があるのだろう。<br />
あるいは「密を避ける。」とコロナ禍で嫌というほど耳にしたことへの反動かもしれない。</p>
<p>また水の描写は手書きっぽい感じだったが、火の描写はCGのそれ。そのあたりは「ハウル」とは違っていたように思う。</p>
<p>途中にはワラワラが登場。こういうのを描かせると宮崎監督の右に出るものはいない。ワラワラで癒された人も多いことだろう。</p>
<p>これまでの宮崎作品と違うのは、宮崎監督が仕上がった作画1枚1枚に手を加えていないこと。そのため夏子の顔が大人びて宮崎作品らしくないワンカットがあったりする。</p>
<p>また異世界がかなり弱肉強食な世界として描かれている。必要以上に綺麗事を並べ立てたりしていない。<br />
生きていくには食べなければならない。そのために殺生も厭わない。その代わり食事のシーンは過去の宮崎作品同様、実に旨そうに描かれている。</p>
<p>さらに社会に対するタイムリーなメッセージが入っていない。製作期間が長すぎたためだと思われる。代わりに世界は微妙なバランスで出来ており、些細な事でもそのバランスは崩れてしまう。という警告が込められている。</p>
<p>他にも色々とアニメ評論家や学者めいた輩が本作を深読みしているが、そんな小難しい事は、「千と千尋の神隠し」にでも任せておけばよろし。他人の褌で相撲を取る輩が、作者の意図とは無関係な水増し記事を量産しているのに過ぎないのだから。</p>
<p>作品自体はこれまでの宮崎作品と大差ないのだが、エンディングを観て驚くことになる。それは別の頁に書くとしよう。</p>
<p>私的には、ラピュタのような橋の崩落シーンと、水をいかにも旨そうに飲む眞人のシーン。またエンディングを観ながら、これで最後なんだろうなぁ。と感慨に耽っていたことが印象的でした。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="3">■製作環境</h2>
<p>本作は作品を取り巻く状況がこれまでとは違って賑やかだ。</p>
<h3>豪華な声優、スタッフ。</h3>
<p>情報制限を行って公開した手前、声優の声が誰だか気になって仕方ない。木村佳乃と木村拓哉は観ている内に判ったが、後はハズレてばかり。</p>
<p>そしてエンディングで作画監督が本田雄。作画の下請けとして「スタジオカラー」「プロダクションI.G」「ufotable」の3つが並んでいることに驚く。</p>
<p>本田雄はTV版「エヴァンゲリオン」のオープニングを手がけたアニメーター。<br />
下請けの3社については、<br />
「スタジオカラー」は宮崎駿監督と縁のある庵野監督が代表を勤める。「エヴァンゲリオン」の製作会社。<br />
「プロダクションI.G」はこれまた宮崎監督と縁のある押井監督とつながりが深い。「攻殻機動隊」など写実的な描写で有名な製作会社。<br />
「ufotable」は「鬼滅の刃」の製作会社。</p>
<p>さらに制作協力には「スタジオポノック」。ジブリの元社員米林監督の会社。</p>
<p>宮崎監督の最後を飾るにふさわしい製作会社が肩を並べている。</p>
<p>ウィキペディアによれば、日本テレビは本作に関わっていないため、インディーズ映画扱いらしいが、声優陣の顔ぶれ、スタッフの豪華さなどを観ると、とてもインディーズ映画とは思えない。</p>
<p>デビューしたばかりの新人監督が観たら、悔しがる事必至。成金趣味を通り越して、セレブ感丸出しだ。<br />
無名の新人監督にこれだけの声優とスタッフは集められない。</p>
<h3>情報制限。</h3>
<p>引退宣言を完全に撤回する形での本作。辞める辞める詐欺の手本みたいになっている。<br />
そこで大々的に宣伝して不発に終わっては宮崎監督の名誉に傷がつく。</p>
<p>そこで宣伝をしない事で、不発に終わっても言い訳が出来るようにしたのではないか。<br />
とまで思ってしまう。</p>
<p>一方で大ヒットを宿命づけられた監督が、そういったしがらみなしで、製作したかったのかもしれない。かつてチェッカーズやTHE ALFEEは人気絶頂期に違うバンド名で曲を発表したことがあるが、それと同じような心持ちだったのかもしれない。</p>
<h3>プロデューサー鈴木敏夫の手腕。</h3>
<p>いずれにせよ、これらの事はおそらくプロデューサーの鈴木敏夫氏の発案だろう。最後になって宮崎監督よりもプロデューサーの鈴木氏に翻弄されるとは、思いもしなかった。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="4">■編集後記</h2>
<p>すでに宮崎駿監督作品特集をSPECIAL BOXで行っているため、そちらに追加する形でもよかったのですが、これが本当の最後のような気がしたので、敢えて特集を組む事にしました。</p>
<p>ある意味、宮崎作品は良識の塊。その良識は手塚治虫氏と同じなのですが、それをアニメでしっかりと描いてくれる監督は宮崎監督だけでした。</p>
<p>そんな宮崎監督が引退宣言をして、人気が出たアニメは「進撃の巨人」や「チェンソーマン」といったダークファンタジーばかり。</p>
<p>宮崎作品と同じ土俵で勝負しても勝てないため、手塚作品や宮崎作品と違う趣きのものが人気が出るのは致し方ないとは言え、良識ある作品を観たくなるのも確か。</p>
<p>そんな作品群が観られなくなると思うとさびしい限りです。</p>
<h2 class="h_style bg99ff99" id="5">■参考にしたサイト</h2>
<p>以下のサイトの情報を参考にさせていただきました。</p>
<p><a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%9B%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%81%8B_(%E6%98%A0%E7%94%BB)">フリー百科事典「ウィキペディア」</a></p>
<p>ありがとうございました。</p>
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<hr /><a href="//cinemabox.blog.shinobi.jp/specialtop.html">SPECIAL BOXトップページへ戻る</a><hr />]]> 
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            <name>Alphonse</name>
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