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AlphonseのCINEMA BOX

管理人Alphonseが観た映画の感想を書いているブログ。

機動警察パトレイバー特集2


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■映画として

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劇場版第1作

第1作は1989年に松竹系で公開されました。
ミステリー色の濃い内容で初めて観たときの衝撃は今でも忘れられません。

ロボットアニメでミステリー!?

という衝撃でした。

コンピュータ用語も散りばめられてアニメファンのためだけに製作しているのではないという意気込みが感じられます。
笑いとシリアス。そしてアクションも取り入れられ、エンターテイメントとしてよくできた作品でした。

笑いのシーンですが、何度か観ているうち笑いのシーンは面白くなくなります。
ところが、それを考慮してか、笑いのシーンは口の動きをリアルにするなどして工夫を凝らしているんですね。
ついこの前、気が付いてしまいました。

劇場版第2作

第2作は1993年に松竹系で公開されました。

登場人物の顔がすべて大人びて描かれ、アニメファンというより一般の人々を対象にしている作品だということがよくわかります。
台詞の声を小さくしてみたりと、音響に工夫を凝らして最後の見せ場のために抑えて抑えて爆発させるようにしてあります。
映画館で見てみるとどんな感じだったのでしょう。

登場する兵器も凝りに凝った設定のようです。(詳しいことはわかりません。)
時折、アニメというより青年誌に登場する漫画を見ているようで、動かない絵を見せてくるんですね。この作品。
それに人物の顔の色が白くてますます漫画みたいだし。描く方は楽だったのかな。何せ動かないんですから。
その分精密な絵が描けたのではないでしょうか。

よく動く宮崎駿アニメと正反対のような作風で、静のアニメ作品といった感じでしょうか。

完結編ということもあってメインの登場人物は命令違反を犯してまで、パトレイバーに乗り込みます。
その時、主人公の「泉野明」に

「ただのレイバーに憧れている女の子で終わりたくないの」

と言わせますが、ここのシーンは少しショックでしたね。正直。
なんだか自分だけ成長していないようで。(笑)
けれど、この台詞を言うためにあえて登場人物がそれまでとは違う少し大人びた顔にしてあるのかもしれません。

結果的に命令違反を犯して完結する形をとるのですが、そうすることで懲戒免職で警察官でなくなるわけですから。
これまでのアニメ作品の最後といえば登場人物を殺してしまうという手法ばかりだったので、これはこれでよかったのではないでしょうか。

ただ、唯一の難点といえば、押井守の色が出すぎて政治云々を語りすぎているようにおもいます。

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■漫画として

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1988年17号~1994年23号まで週刊少年サンデーで漫画家ゆうきまさみにより連載されました。
連載当初はビデオシリーズの宣伝だったようです。

連載当時は1話完結というより連続ものであったため立ち読み程度ではその面白さがわからず、また漫画自体にも興味が失せていた時期なので全くと言っていいほど読んでいませんでした。

ところが、ついこの前やっと読破。それがきっかけで今回の特集となったのですが。。。
その感想を書いてみようと思います。

アニメ作品を観てからしばらく経っていたためか、最近の漫画が大人びているためか、それとも自分自身が年をとったのか、やや登場人物の顔が子供向けの感じを受けます。
中年と言われる人々や年寄りも登場してきますが、どこかしら若く見えてしまいます。
また、パトレイバーとグリフォンが対決するシーンは流れるように動きがつかめなくて、何度か読み返したように思います。

TVシリーズにあったかも知れませんが、肉体労働者の話や、企業内紛の話など、とても少年雑誌に載っていたとは思われないような内容の話があり、関心させられました。
また、漫画特有の、場面変換のうまさには目を見張るものがあり、洪水のシーンからシャワールームという水つながりなども印象的です。
映画やアニメでは感じられませんでしたが、タバコの使い方は抜群です。
朝起きて後藤隊長がタバコを吸おうとしてたり、話の区切れ区切れでタバコをふかしてみたり、実に効果的にタバコを使用しています。

ただ、HEADGEARという集団から発生した作品だけにどこまでがゆうきまさみのアイデアで、どこまでがそうでないのかという舞台裏を知りたくなってしまうほどストーリーがよくできていました。

劇場版第2作が1993年公開であるにもかかわらず、1994年まで連載されました。
パトレイバーとグリフォンが対決した時点で急速に話を終えるべきだったとおもうのですが、事件解明の部分を描いているために必要以上に長くなったのでしょう。
パトレイバーとグリフォンの対決以降はかなりテンションが低くなっているようにおもいます。

後日談としては、この作品が「踊る大捜査線」のベースになっていることは間違いないでしょう。
特車2課へのテロリストの乱入は「踊る大捜査線」のTVの特番ですし、グリフォンとの対決の後に野明が襲われる喪失感は「踊る大捜査線 The Movie」のラストですし、タイトルの「踊る大捜査線 The Movie」はまさしく、「機動警察パトレイバー2 The Movie」からきたものです。
他にも警察内部の「キャリア」と呼ばれる出世コースなども両作品に共通して言えることです。

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■SFとして(当時の時代背景)

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この作品は1999年から2000年という設定になっています。
作品の製作年が1989年から1990年ですから、ほぼ10年先の未来を描いているわけです。
1989年代のバブル経済がここまでの不景気になるとは予想していなかったようで。。。
建設ラッシュに沸く東京で肉体労働者の代わりとしてレイバーが登場するという話も現実味を帯びた事でしょう。

バビロンプロジェクトという東京湾をすべて埋めたてるという途方もない計画も、今では夢物語のようです。

また、携帯電話がここまで普及するとは考えてもみなかったようで、1993年製作の劇場第2作でやっと登場するくらいです。
車のデザインも90年代に流行った流線形のデザインか、90年代のものが多く、今のように斬新なデザインは登場してきていません。
各省庁の名前も変更されるなんて思ってみなかったんでしょうね。
通産省なんて平気で言ってますし。

コンピュータのシーンでは、フロッピィの代わりにMOが使用されているくらいで、NECのPC-98を文字ってAV-98イングラムとしたにも関わらず、今ではDOS/V機全盛ですし。
Macを使用したような画面もでてきますが、Windows全盛ですしね。

劇場第2作の後、ほんとにPKOで自衛隊が派遣されたり、地下鉄サリン事件があったりと、近未来の危惧みたいなものを描いた点は評価されているようです。
劇場で見た人は、後のPKOや地下鉄サリン事件をどう感じていたんでしょう?

2足歩行ロボットに関してはHONDAのロボットが有名ですが、人が操縦するほど大きいものは所詮無理なのでしょう。
日本のように電線の多い国では不可能といえそうです。

どうしてもパトレイバーが絵空事で片付けられてしまう最大の原因は2足歩行ロボットにあるようですね。

唯一、10年先を予見して違わなかったのは、野明の髪型が今では当たり前のようになっていることぐらいでしょうか。


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