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AlphonseのCINEMA BOX

管理人Alphonseが観た映画の感想を書いているブログ。

機動警察パトレイバー特集


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■劇場3作目

漫画版を読破して、パトレイバー熱が再燃。このパトレイバー特集を始めようとした矢先に最新作登場ですから、なにかタイムリーすぎて自分でも怖いくらいです。
バブル崩壊がもたらした功罪か、アニメ作品という流行もののためか、かなり前から劇場3作目が噂され、製作されていたにも関わらず、一般公開の目処が立たず、一時は「お蔵入りになるのでは?」とまで言われた新作がやっとお目見えします。

2001年 東京国際ファンタスティック映画祭にて上映されます。
タイトルは「WXIII 機動警察パトレイバー WXIII PATLABOR THE MOVIE 3」

見に行きたいとおもったときにはすでにチケットは完売(泣)
ビデオになるか一般公開されるまで(されるのか?興行的には失敗しそう。。。されるとすれば松竹系です。)我慢です。
その頃にはパトレイバー熱は冷めてしまっているかも。。。

物語は漫画版で描かれた「廃棄物 13号」の話がメインです。

鑑賞後の感想(2002/9/13追記)

CINEMA BOXの方に、感想を書き込んでからかなりの時間が経過しているので今更なのですが、ここに何か書いておこうと自分で決めてしまっていたので止む終えず書いているといった次第。
しかし、半年近くも経ってしまっているので、今更かくこともないのでした。


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機動警察パトレイバー特集


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■音楽について

音楽・川井憲次

第1期OVAの頃から音楽を担当し、パトレイバーシリーズの音楽の大半はこの方による作曲です。
ロボットアニメに限らずアニメのオープニング曲はノリのいい元気の出る曲が多いのですが、この作品もその例に漏れず、オープニングはノリのいい曲が多く元気づけられたものです。

個人的には「コンディション・グリーン~緊急発進~」が好きですが、この方の作曲ではありません。

それでもこの作品以降、この方の名前はHEADGEARの名前が姿を消していくのと反比例して、日本映画で登場してゆくことになります。

和製ホラーの代表作として有名な「リング」「リング2」に始まり、「デスノート」「GANTZ」と続いていきます。

最後のエンドロールを観て初めて「あっ、川井憲次」と驚くこともしばしば。
それほどこの方の曲は全くといって言いほど意識させません。

劇場版第2作では、前半無音に近いほど音が小さく、途中から流れてくる大音量の音楽も記憶に残らないほどです。
この演出が押井守監督によるものか、この方によるものかは不明です。

音楽つながりでパトレイバーとは関係ない余談になりますが、同じアニメ音楽から有名になった方に久石譲がいます。
この方は宮崎駿アニメがTVで何度も放送されたため記憶に残ってしまいましたが、記憶に残らない楽曲が多いように思います。

上記2名とは真逆に位置する音楽監督といえばジョン・ウィリアムスでしょうか。
この方の曲は「スターウォーズ」のダース・ベイダーのテーマが有名ですが、この他にも「E.T」、「インディ・ジョーンズ」、「ジュラシック・パーク」など一度は聞いたことのある曲ばかりです。
彼の曲はメインの主旋律を少しだけ聞かせたり、アレンジして何度も使用するうちに映画を観ている人の耳に残ってしまうのですが、予告編というわずかな時間の中で聞いても記憶に残るほど、強烈なインパクトがあります。

上記3名の音楽監督は映像の邪魔にならず、より作品を盛り上げるのが上手いという点では共通しています。
また、映画館ではTVで観るのと違い音量を変更することが出来ません。
そのあたりの音量の設定具合も上手いと言えます。

補足として川井憲次氏の曲にインパクトがないというと誤解があるので、押井守監督作品の「アヴァロン」の音楽もこの方です。
「アヴァロン」は最後に流れる曲のためだけの作品といっても過言ではないほどパトレイバーとは一変して強烈なインパクトのある楽曲を作曲されています。


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■HEADGEARについて

脚本担当・伊藤和典

この作品以降に平成ガメラシリーズの脚本を手がけます。
パトレイバーに怪獣物が多いのはこのためでしょう。
ご本人も

「怪獣映画をやりたくて脚本家になった部分もあるので」

といってるぐらいですから。
漫画版で描かれた「廃棄物 13号」の話はまさにこの方が原案ではないかと思うくらいです。

漫画家・ゆうきまさみ

パトレイバー以外の作品はあまり読んでいないので、なんと評していいのやら。
しかし、いまだに活躍されております。

キャラクターデザイン担当・高田明美

パトレイバー以降も以前も彼女の作品は不明です。
どこかでお目にかかっているかもしれませんが、私自身あまりキャラクターデザインに興味がないもので。
劇場版第2作のキャラクターデザインはゆうきまさみと共同作業のようになっています。
あの大人びた雰囲気はこの方の絵なのか、ゆうきまさみなのかは不明です。

メカニカルデザイン担当・出渕裕

アニメの世界ではかなり有名な方でロボットアニメのデザインを多数こなしております。
以前、仮面ライダークウガの怪人をデザインされていたそうで。。。知らなかった。

監督・押井守

「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」がアメリカで人気沸騰したことによりその知名度がにわかにあがった方。
漫画版では全くといっていいほどその影を感じられません。
なにせこの方の作品は異常に台詞が多いか少ないかのどちらかになってしまう傾向があり、漫画では後者の方が読みやすく喜ばれますが、映画では前者の手法が可能なため、彼の作品といえば饒舌なシーンが必ずあるという感じです。
「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」の字幕スーパー版なんて字幕だらけでした。


1993年に劇場版第2作発表ののち事実上解散したような感のあるHEADGEAR。
確か第2期OVAの最後であまりに大きくなりすぎた「パトレイバー」が自分たちのもとを離れ制御不能になったあたりから5人の結束が揺らいだというようなインタビューが収録されていたのを今更のように思い出します。

事実パトレイバー以降HEADGEARの名前はどこにも見当たりません。
ただ、「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」で脚本の伊藤和典と押井守が組んでみたり、「人狼」で出渕裕と高田明美が押井守と共同作業をしていたりと全くの解散状態というわけでもなさそうですが。
どうしても知名度から押井守に仕事が舞い込み、監督という立場上脚本の伊藤和典と組んで仕事をしているような感があります。

劇場版第2作で聖書の言葉を引用し、「5人は3人と2人に別れ争い。。。」というシーンがあります。
まさにHEADGEARの分裂を象徴するようなシーンにおもえました。
あえて3対2にするなら出渕・高田・ゆうき VS 押井・伊藤のような構図でしょうか。

金銭的な事でモメていたり、作品への思い入れがそれぞれ違っていたりと様々な思いが交錯したのは想像に難くありませんが、あまりにゴシップネタ過ぎるし、確かな情報源もないので、このあたりで。。。


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■SFとして(当時の時代背景)

この作品は1999年から2000年という設定になっています。
作品の製作年が1989年から1990年ですから、ほぼ10年先の未来を描いているわけです。
1989年代のバブル経済がここまでの不景気になるとは予想していなかったようで。。。
建設ラッシュに沸く東京で肉体労働者の代わりとしてレイバーが登場するという話も現実味を帯びた事でしょう。

バビロンプロジェクトという東京湾をすべて埋めたてるという途方もない計画も、今では夢物語のようです。

また、携帯電話がここまで普及するとは考えてもみなかったようで、1993年製作の劇場第2作でやっと登場するくらいです。
車のデザインも90年代に流行った流線形のデザインか、90年代のものが多く、今のように斬新なデザインは登場してきていません。
各省庁の名前も変更されるなんて思ってみなかったんでしょうね。
通産省なんて平気で言ってますし。

コンピュータのシーンでは、フロッピィの代わりにMOが使用されているくらいで、NECのPC-98を文字ってAV-98イングラムとしたにも関わらず、今ではDOS/V機全盛ですし。
Macを使用したような画面もでてきますが、Windows全盛ですしね。

劇場第2作の後、ほんとにPKOで自衛隊が派遣されたり、地下鉄サリン事件があったりと、近未来の危惧みたいなものを描いた点は評価されているようです。
劇場で見た人は、後のPKOや地下鉄サリン事件をどう感じていたんでしょう?

2足歩行ロボットに関してはHONDAのロボットが有名ですが、人が操縦するほど大きいものは所詮無理なのでしょう。
日本のように電線の多い国では不可能といえそうです。

どうしてもパトレイバーが絵空事で片付けられてしまう最大の原因は2足歩行ロボットにあるようですね。

唯一、10年先を予見して違わなかったのは、野明の髪型が今では当たり前のようになっていることぐらいでしょうか。


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■漫画として

1988年17号~1994年23号まで週刊少年サンデーで漫画家ゆうきまさみにより連載されました。
連載当初はビデオシリーズの宣伝だったようです。

連載当時は1話完結というより連続ものであったため立ち読み程度ではその面白さがわからず、また漫画自体にも興味が失せていた時期なので全くと言っていいほど読んでいませんでした。

ところが、ついこの前やっと読破。それがきっかけで今回の特集となったのですが。。。
その感想を書いてみようと思います。

アニメ作品を観てからしばらく経っていたためか、最近の漫画が大人びているためか、それとも自分自身が年をとったのか、やや登場人物の顔が子供向けの感じを受けます。
中年と言われる人々や年寄りも登場してきますが、どこかしら若く見えてしまいます。
また、パトレイバーとグリフォンが対決するシーンは流れるように動きがつかめなくて、何度か読み返したように思います。

TVシリーズにあったかも知れませんが、肉体労働者の話や、企業内紛の話など、とても少年雑誌に載っていたとは思われないような内容の話があり、関心させられました。
また、漫画特有の、場面変換のうまさには目を見張るものがあり、洪水のシーンからシャワールームという水つながりなども印象的です。
映画やアニメでは感じられませんでしたが、タバコの使い方は抜群です。
朝起きて後藤隊長がタバコを吸おうとしてたり、話の区切れ区切れでタバコをふかしてみたり、実に効果的にタバコを使用しています。

ただ、HEADGEARという集団から発生した作品だけにどこまでがゆうきまさみのアイデアで、どこまでがそうでないのかという舞台裏を知りたくなってしまうほどストーリーがよくできていました。

劇場版第2作が1993年公開であるにもかかわらず、1994年まで連載されました。
パトレイバーとグリフォンが対決した時点で急速に話を終えるべきだったとおもうのですが、事件解明の部分を描いているために必要以上に長くなったのでしょう。
パトレイバーとグリフォンの対決以降はかなりテンションが低くなっているようにおもいます。

後日談としては、この作品が「踊る大捜査線」のベースになっていることは間違いないでしょう。
特車2課へのテロリストの乱入は「踊る大捜査線」のTVの特番ですし、グリフォンとの対決の後に野明が襲われる喪失感は「踊る大捜査線 The Movie」のラストですし、タイトルの「踊る大捜査線 The Movie」はまさしく、「機動警察パトレイバー2 The Movie」からきたものです。
他にも警察内部の「キャリア」と呼ばれる出世コースなども両作品に共通して言えることです。

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