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AlphonseのCINEMA BOX

管理人Alphonseが観た映画の感想を書いているブログ。

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宮崎駿監督作品特集1


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SPECIAL BOX。
第19弾は、「宮崎駿監督作品」特集です。

宮崎画像
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最初に断っておきますが、宮崎駿監督が参加した作品を全て観ている訳ではありません。
監督として製作されたもののみについて書いていこうと思っています。
そのつもりでお読みください。

それでは、お楽しみください。

宮崎画像
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■作品紹介

01 / ◆制作年:1979年◆タイトル:ルパン三世 カリオストロの城
◆主演:ルパン◆助演:クラリス、不二子、次元、五右衛門
◆コメント:第1回監督作品。
02 / ◆制作年:1984年◆タイトル:風の谷のナウシカ
◆主演:
ナウシカ◆助演:ユバ、クシャナ
◆コメント:宮崎駿監督原作漫画のアニメ化。
03 / ◆制作年:1986年◆タイトル:天空の城 ラピュタ
◆主演:
パズー、シータ◆助演:ムスカ、ドーラ
◆コメント:根強い人気を誇る冒険活劇。
04 / ◆制作年:1988年◆タイトル:となりのトトロ
◆主演:
メイ、サツキ◆助演:トトロ
◆コメント:子供に人気の高い作品。
05 / ◆制作年:1989年◆タイトル:魔女の宅急便
◆主演:
キキ、ジジ◆助演:コキリ、おソノ、トンボ
◆コメント:ユーミンの曲が印象的。
06 / ◆制作年:1995年◆タイトル:紅の豚
◆主演:
ポルコ◆助演:ジーナ、カーチス
◆コメント:私の宮崎駿監督作品ベスト1。
07 / ◆制作年:1995年◆タイトル:ON YOUR MARK
◆主演:
2人の警官◆助演:天使の少女
◆コメント:CHAGE&ASKAのPVアニメ。
08 / ◆制作年:1997年◆タイトル:もののけ姫
◆主演:
サン◆助演:アシタカ
◆コメント:当時の興行成績を塗り替えた作品。
09 / ◆制作年:2001年◆タイトル:千と千尋の神隠し
◆主演:
荻野千尋、ハク◆助演:湯婆婆、釜爺、カオナシ
◆コメント:当時の歴代興行収入No.1作品。
10 / ◆制作年:2004年◆タイトル:ハウルの動く城
◆主演:
ソフィー、ハウル◆助演:カルシファー、マルクル
◆コメント:声優に木村拓哉を抜擢。
11 / ◆制作年:2008年◆タイトル:崖の上のポニョ
◆主演:
ポニョ、宗介◆助演:リサ、耕一、フジモト
◆コメント:子供向け作品その2。
12 / ◆制作年:2011年◆タイトル:風立ちぬ
◆主演:
堀越二郎◆助演:里見菜穂子、本庄、黒川
◆コメント:最後の長編作品。
13 / ◆制作年:2023年◆タイトル:君たちはどう生きるか
◆主演:
眞人◆助演:青サギ、ヒミ、キリコ、夏子、勝一、ワラワラ、インコ大王、大伯父
◆コメント:引退宣言撤回後の作品。
俳優、および監督名はインターネット上で調べたものを掲載しています。
主演、助演の区別は独断と偏見で決めさせていただきました。

■感想

もっと早く特集を組みたかったのですが、なんだかんだで今年(2016年)になってしまいました。
引退を決意された直後に色々書きたかったのですが、
「すぐに復活するかもしれない」
とまとめ的な内容を控えていたのです。
(結局、復活してしまいましたが。)

個人的に好きな作品は「ナウシカ」「ラピュタ」「紅の豚」の3作品です。
子供向けの「トトロ」「ポニョ」は子供の頃に見ていれば興奮したでしょうが、大人になってから観たのでそれほどでもありません。
「もののけ」「千尋」は説教臭いし、「ハウル」は最後までよくわからなかったし、「風立ちぬ」はいい映画でしたが、地味でしたかね。
「ルパン」はTV版の頃から娯楽作品として面白かったので、純粋に宮崎駿監督作品として評価していいものかどうかわかりませんから。

それでも、「ルパン」「ナウシカ」が1979年、1984年の映画なのに、いまだにTVで放映されるのはすごいことです。
同時期に制作された実写映画が果たして今でも鑑賞に耐えうるか疑問です。

前回の実写映画化特集では書きませんでしたが、アニメだからこそ時間の経過による風化が抑えられているのだろうと思います。
「ナウシカ」は未来の話なので風化しようがありませんが。

実写作品では当時流行の衣装や車など、どうしてもその時代の空気感が映像に出てしまいます。
監督にその意図が無くても主人公の歩く街並に走っている車のデザインが古臭いと、それが作品を風化させてしまいます。
裏を返せば、実写映画で戦時中とかを舞台にする場合、車や衣装を当時のものにするだけでそれらしくなります。

話が脱線しましたが、全般的に夢と希望にみちた話が多く、独自の演出で観客を飽きさせないもっとも有名なアニメ作品群なのでした。

■独自の演出

宮崎作品には他のアニメ作品にはない独特の演出があります。
実はこれが宮崎作品の人気の秘密でもあり、引いては実写作品がアニメに太刀打ちできない一因の一つでもあるのです。
それを具体的にいくつか挙げてみましょう。

高所での寸止め

「ラピュタ」にはパズーとシータが抱き合って廻っているうちに、崖の近くまで来て落ちそうになるシーンがあります。
また、追っ手の車が崖ギリギリで止まるシーンがあります。
他の作品でも高所で手すりギリギリに立っていたりします。

これは何気ないシーンだけれども観客に緊張感を与える演出です。
場合によっては落下するかもしれません。
落下したら新たな展開になるかもしれませんね。
いずれにせよ観客はスクリーンに釘付けになるのです。

現実ではそんな足場ギリギリの所に立ちませんが、実写映画で同じことをやろうとすると簡単なようで実は大変難しい。
出演者が本当に落下したら大事故ですから安全対策が必要ですし、寸止めになるように止まらないといけないのですから。
確かジャッキー・チェンが「WHO AM I?」で寸止めをやっていたぐらい、実は非常に危険な演出なのです。

主人公の転倒

「トトロ」ではメイが転ぶシーンが出てきます。
また、「風立ちぬ」では二郎が畳の上の設計図に滑って転びます。
他の作品でも登場人物が転んだり転びそうになったりします。

これはストーリー上では転ばなくても一向に問題ないのですが、何気ないシーンに動きをつけるため、ワザと転倒させているのです。
もしかしたら主人公の心理的な焦りの表現なのかもしれません。

宮崎監督の師匠である大塚康生というアニメーターが、
「アニメは動いてナンボ」
という考えの持ち主だったからかも知れません。
動かさなくてもいいものを動かしているのです。
ただし、「トトロ」のメイは違います。
実際、子供はよく転びます。
背を低くするだけではリアリティが出ないので、転んでいるのかもしれません。
「かぐや姫の物語」の高畑勲監督の入れ知恵かもしれませんが、そこは不明です。
ちなみに「かぐや姫の物語」でも幼少期のかぐや姫は転びます。

逆に実写映画では子供は大人顔負けの名演をみせ、転びません。
どちらがいいとは言いがたいのですが、よく転ぶ子供というのは宮崎作品独特の演出だと思います。

空を飛ぶ

「トトロ」では少年が模型飛行機を作っているシーンが出てきます。
このシーンを観た時、宮崎監督は
「空飛ぶの大好きじゃん」
と思ったものです。
他の作品にも空飛ぶシーンが数多く登場します。

アニメをセル画で作成する場合、セル画を右から左へ動かすだけで空を飛んだような映像が簡単に作成できました。
ところが宮崎作品は違います。
飛行機を下から映して上昇させてみたり、眼下の風景がどんどん小さくなったりします。
わざわざ手間のかかるアングルのカット割を入れているのです。
一方で「魔女宅」の配達中のキキはセル画の手法そのままだったりしますが。

実写映画では空を飛ぶのは大変です。
CGを駆使しないと同じようなシーンは無理でしょう。
アニメ作品の本領発揮といった所でしょうか。

ハリウッド映画には空飛ぶ作品が数多くあります。
「スーパーマン」「スパイダーマン」「アイアンマン」など。
宮崎作品が公開された頃は「ハリーポッター」でした。
どれも大ヒットしているので、空を飛ぶ映画を作ってヒットさせたいと思っていたのかもしれません。
単純に宮崎監督が空飛ぶのが好きという理由だけかもしれませんが。

この他にも探せば色々と見つかりそうですが、すでに色んな人がブログなどで書いているので、私が気付いたものだけに絞りました。

宮崎画像
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■ロボットアニメとの戦い

ここからは、宮崎作品が公開された頃のアニメ事情をわかる範囲で書いていこうと思います。

ルパン(1979年)の頃

TV版ルパンのスタッフをしていた頃。
この頃のアニメ界は視聴率がよければすぐに続映決定。
映画でいうところの続編決定。
1年以上続くアニメなど普通でした。
ところが、スタッフは半年の予定で作ったものが、もう半年とか急に延長になる。
毎週締め切りに追われる漫画家同様、急遽脚本と作画をこなさなければならない。
しかも満足いくものができなくても納品し続ける制作現場。

それでも食べるために仕事の好き嫌いなどいっていられない。
なんだかんだで、「未来少年コナン」の後に「ルパン」を手がけることになります。

実はこの時、神のいたずらとしかいいようのない偶然なのですが、奇しくも「ガンダム」の初回放送があったのがこの年なのです。

その後、「名探偵ホームズ」という知っている人は知っているが、知らない人はおそらく全く知らないアニメを手がけます。
犬を擬人化したホームズが毎回難事件を解決してゆくというお話です。
高所の寸止め演出もあって私は好きだったのですが、いつの間にか終了してしまい、再放送されることもない幻のような作品です。
これ以降しばらくTVでは宮崎作品を目にすることは出来なくなるのでした。

(後年になってウィキペディアで知ったのですが、「名探偵ホームズ」にはホームズがタバコを吸うシーンがあります。そのシーンに対してホームズの原作側からクレームがきたため中止になったのだとか。)

ナウシカ、ラピュタ(1984年~1986年)の頃

この頃のアニメ界は「ガンダム」人気の影響を受けてロボットアニメ全盛期。
「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」が公開されたのもこの頃。
映画界も「ガンダム」のヒットを受けて角川が「幻魔大戦」を公開し、アニメ作品を手がけるようになります。

しかし先述した高視聴率のアニメほど延長に次ぐ延長。この傾向は私の知る限り、80年代後半頃まで続いたはずです。
そのため「うる星やつら」のTV版は総集編だらけになり、「超時空要塞マクロス」のTV版の延長部分は作画のクオリティが急激に落ちています。

高視聴率が取れるぐらいクオリティの高いものを作れば作る程、過酷になる製作現場。
まさに本末転倒。
しかも「ガンダム」人気の影響でTVアニメの放送は急増します。
スタッフ(アニメーター)の数が急激に増えるわけではないのに、放送される作品は増えていく。。。
ついに作画崩壊という事態を引き起こす事になるのですが、それは90年代に入ってから。

このアニメ業界の自転車操業的な悪しき慣習こそが、宮崎監督があれほど人気作を製作していながら「ホームズ」以降TVアニメを製作しなかった理由でしょう。

しかも製作側のスポンサーからの意向に沿う形でしか作りたいものが作れない。このあたりの辛酸を舐めたのは富野由悠季監督でしょうが、ここは宮崎監督作品特集なので割愛します。

その富野監督にライバル心があったのか、TVアニメでは満足のいくものが作れないと思ったのか、宮崎監督なりの近未来SFを世に問うたのが、「ナウシカ」。
そして時代をスチームパンクと呼ばれる蒸気機関全盛の時代に移し、SFともファンタジーともとれる作品が「ラピュタ」でしょう。

今でこそ名作と呼ばれる二作品ですが、公開当時はそれほどヒットしたとはお世辞にも言いがたいものでした。
「ガンダム」人気に押されて一部のファンの間でしか評価されなかったように思います。
緻密な設定を良しとする「ガンダム」とは似ても似つかぬ茶色のロボットが登場するぐらいで、メカらしいメカは一切出てこない。主人公のパズーも昔のアニメに登場したような典型的な熱血キャラですしね。

トトロ(1988年)の頃

同じ近未来SFの舞台では「ガンダム」には太刀打ちできないとおもったのか不明ですが、子供向け作品として「トトロ」を世に出します。
知っている人は知っているとおもいますが「アルプスの少女ハイジ」を手がけたことのある宮崎監督。
自分の得意分野で勝負しようと思ったのかもしれません。

けれど、すでにアニメは子供だけのものではなくなってきていました。
「AKIRA」が「トトロ」と同じ年に公開されているのですから。

このように宮崎作品のライバルは「ガンダム」から始まったロボットアニメとの戦いでもあり、大人向けアニメとの戦いでもあったのです。

宮崎画像
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実写映画化特集2


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■実写化の意味

ここまで、実写化作品はアニメ作品を超えられないと書いてきましたが、それでも実写映画化が止まないのは何故か書いてみようと思います。

CG技術の向上

「スターウォーズ」劇場第1作(エピソード4にあたる)は、宇宙船の外壁のリアルな造形とか、宙吊りではないのに動いているとか、当時の着ぐるみ全盛の日本特撮界にとって衝撃的な作品でした。
同じクオリティのものを日本映画で作るには製作費がかかり過ぎます。
全世界で公開されるハリウッド映画と、日本しか公開されない日本映画とで資金力に違いが出るのは当然のことです。
結果的に特撮映画でやるような事を日本ではアニメ界が行ってきました。

ところが、資金だけはハリウッドが出してくれるようになったからなのか、CGを作成する環境(PCとかソフトとか)が整ったためか、もしくは、フルCGアニメ(トイ・ストーリーのような)のヒットにより、日本のアニメ界もCGを取り込むようになったからか、CG技術を向上させるという目的で過去のアニメ作品や漫画作品が実写化されているように思われます。

再販のため

インターネットの普及により本が売れなくなったと言われます。
その現状を打破するべく出版社が過去のアニメ作品や漫画作品を実写化することで、原作の再版やメイキング本で儲けようとしているのかもしれません。
アニメ会社としては過去のアニメ作品のDVDを再販しようと考えているのかも。

優れた脚本不足

昨今のように漫画やアニメが実写化されるまで、映画は小説か、脚本家や監督によるアイデアを基に製作されてきました。
ところが、漫画を原作とするTVドラマがヒットしたためか、優れた原作が小説や脚本家の脚本の中になかったためか、仕方なく漫画の実写化作品が増えたとも考えられます。

■実写化への期待

最後は、実写化作品に対する期待について書いておこうと思います。

オリジナリティの追求

漫画には漫画特有の表現が、アニメにはアニメ特有の表現があることは既に書きました。
それを理解した上で実写映画を撮れる監督が出て来て欲しいと思います。
例えば、「燃えよドラゴン」では鏡の部屋なのにスタッフが映っていません。
実写では凄いことですが、アニメや漫画では大したことではありません。
ホラー映画では鏡に写らない人物なんてのはよくある手法の一つでしょう。
このように、実写には実写でやってこそ意味のある表現がある筈なのです。

漫画と実写映画との相性

私が勝手に考えているジャンルごとの相性のことです。
CINEMA BOXを開設してから1年ぐらいたった頃に気が付いた相性ですが、すっかり忘れてます。。。
確か、ホラー映画がすべての起点となった筈です。
ホラー映画からお化けを外して、謎と犯人を足すとミステリー映画に。
ホラー映画からお化けを外して、宇宙人を足すとSF映画に。
ホラー映画から恐怖を外すと、コメディ映画に。
ホラー映画から恐怖を外して、アクションを加えるとアクション映画に。
アクションをより過激にすれば、戦争映画に。
戦争映画から武器を取り上げると人間ドラマに。
という具合だった筈です。

だから、ハリウッド映画の監督はホラー映画でデビューし、アクション映画や戦争映画と、どんなジャンルでも撮影できるのだと勝手に思い込んでいました。
本当はデビュー作がホラー映画になるのは、製作費が安くなるからなのですが。

前置きが長くなってしまいましたがアニメや漫画はアクション映画には向きません。
漫画は元々静止画なので、動きを表現するのは苦手なのです。
「北斗の拳」の実写版をワン・シーンだけ観たことがありますが、とても天下無双の拳法とは思えませんでした。
漫画には効果線と呼ばれる動きを表現する線が描かれるのですが、実写ではそれが描かれないからなのでしょう。
また、「必殺技の名前」が毛筆で書かれてあって、背景に稲妻や龍が書いてある漫画を観たことがないでしょうか?
とても凄い強そうな必殺技だと言うのは理解できますが、実際はどんな動きをするのかサッパリわからないと思います。

アニメも先述の通り動きを表現するのは大変です。
そのためアニメ特有の表現が必要になります。
例えば「ルパン三世」の石川五右衛門の刀さばき。
黒い画面に白い稲妻みたいのが走っているだけ。
効果音として「キーン」とか音が入って「バサッ」とか何か切れたような音が追加されているものです。
アニメーターの手抜きなのですが、その手法を長くやっているので、石川五右衛門の刀さばきはそれでいいことになっています。
実写でそれが通用するとは到底思えません。

逆に言えば漫画や、アニメをアクションメインで実写化すれば、面白い作品が出来そうな気がします。
ただし、「北斗の拳」のように動きをそのままコピーしたものは別ですが。
ハリウッド映画の「スパイダーマン」はビル街を飛び回り、「X-メン」のウルバリンは上半身裸で戦っているではありませんか。

2時間の制約

映画は漫画やTVアニメと違い2時間の制約が絶えず付きまといます。
登場人物が多数登場する長編漫画やアニメは実写化に向きません。
2時間の大半が登場人物の解説になってしまうか、登場人物の登場頻度を調整する必要が出てくるからです。
最近の漫画やアニメは主人公以外の人気で持っているものもあるので、不用意に登場人物を削除できないというジレンマに陥らないようにして欲しいものです。

この点に関して言えば「海猿 ウミザル」は元々TVドラマだったということもあって、登場人物の説明等は既に終わっています。
大半の登場人物はTVドラマで活躍したでしょう。
映画版では主要メンバーだけで物語を作ることが出来たため、あれだけのヒット作になったのでしょう。

固定イメージの払拭

最近、コスプレ姿に市民権が出てきたのか、TVでも目にするようになりました。
漫画やアニメのキャラはオシャレなものが多いので、衣装だけは違和感ないですが、誰も彼も決め台詞を言います。
この決め台詞、昔の漫画の主人公が必殺技を持っていたのと同じようなものだと思いますが、アイドルが長々と自己紹介を言うのに似てなくもない。

さて、この決め台詞、何故か空々しい。
やはり物語の一連の流れの中で登場するから「決め」台詞になるのであって、その台詞だけ真似てもおかしいのでしょう。
また、アニメの声優は独特なしゃべり方をします。
「ルパン三世」などはその典型でしょう。
その独特なしゃべり方で決め台詞を言うものだから益々空々しい。

コスプレでさえ、この有様なのです。
どんな優れたCGや多額の製作費で実写版を製作しても、決め台詞が嘘っぽく聞こえる主人公ではダメだと思います。

コスプレの世界のことはよく知りませんが、単なるモノマネで実写版を作るのなら止めた方がいいでしょう。
既に書いたように漫画やアニメのイメージが広く浸透しているものは原型をとどめないぐらいアレンジしたほうがいいでしょう。
アレンジの手法としては、よくある手ですが、
主人公を異性に(男性なら女性、女性なら男性。)
物語の時代を変える(現代から過去か未来。または逆。)
様式を変える(東洋から西洋。西洋から東洋。)
このぐらい手荒にアレンジを加えても面白くなるかどうかの保証はありませんが、そのくらいのアレンジをしないと強烈なイメージのついた作品は、実写版を作っても面白くならないだろうと思います。

■編集後記

2000年以降の日本映画は昔の漫画か、アニメの実写版ばかりのような気がしていました。
そのどれもがあまり面白くありません。
それなのに、何故毎年色んな作品が実写化されるのか不思議に思っていました。
その理由を自分なりに考えてみたのが今回の特集です。

アレンジ一つで面白くなるものは一杯あると思うし、知名度の高い作品よりも、マイナーな作品の中には実写化することでヒットする埋もれた名作があるかもしれません。

■参考にしたサイト

以下のサイトの情報を参考にさせていただきました。

映画スター★映画パンフ(画像はここから入手しました。)
映画、大好き(画像はここから入手しました。)

ありがとうございました。


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実写映画化特集1


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SPECIAL BOX。
第18弾は、「実写映画化」特集です。

あずみ画像
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最近、漫画、アニメの実写版が数多く製作されるようになってきました。
それについてまとめて書いておきたかったので今回の特集となりました。
最初に断っておきますが、全ての実写版映画を観ている訳でもありませんし、2000年以降に日本映画として製作されたもののみについて書いていこうと思っています。
そのつもりでお読みください。

それでは、お楽しみください。

always画像
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■作品紹介

01 / ◆制作年:2003年◆タイトル:あずみ
◆監督:北村龍平◆主演:上戸彩◆助演:小橋賢児、成宮寛貴、オダギリジョー
◆コメント:漫画原作。
02 / ◆制作年:2011年◆タイトル:あしたのジョー
◆監督:曽利文彦◆主演:山下智久◆助演:伊勢谷友介、香里奈、香川照之
◆コメント:漫画原作。
03 / ◆制作年:2004年◆タイトル:海猿 ウミザル
◆監督:羽住英一郎◆主演:伊藤英明◆助演:加藤あい、藤竜也
◆コメント:漫画原作。
04 / ◆制作年:2011年◆タイトル:映画 怪物くん
◆監督:中村義洋◆主演:大野智◆助演:八嶋智人、川島海荷、上島竜兵、チェ・ホンマン、上川隆也
◆コメント:漫画原作。
05 / ◆制作年:2008年◆タイトル:L change the WorLd
◆監督:中田秀夫◆主演:松山ケンイチ◆助演:工藤夕貴、鶴見辰吾、高嶋政伸
◆コメント:漫画原作。
06 / ◆制作年:2005年◆タイトル:ALWAYS 三丁目の夕日
◆監督:山崎貴◆主演:吉岡秀隆◆助演:堤真一、薬師丸ひろ子、小雪、堀北真希
◆コメント:漫画原作。
07 / ◆制作年:2007年◆タイトル:ALWAYS 続・三丁目の夕日
◆監督:山崎貴◆主演:吉岡秀隆、堤真一、薬師丸ひろ子◆助演:小雪、堀北真希
◆コメント:漫画原作。
08 / ◆制作年:2012年◆タイトル:大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]
◆監督:金子文紀◆主演:堺雅人、菅野美穂◆助演:尾野真千子、柄本佑、要潤、宮藤官九郎、西田敏行
◆コメント:漫画原作。
09 / ◆制作年:2009年◆タイトル:カイジ 人生逆転ゲーム
◆監督:佐藤東弥◆主演:藤原竜也◆助演:天海祐希、香川照之
◆コメント:漫画原作。
10 / ◆制作年:2011年◆タイトル:カイジ2~人生奪回ゲーム~
◆監督:佐藤東弥◆主演:藤原竜也◆助演:伊勢谷友介、吉高由里子、生瀬勝久、香川照之
◆コメント:漫画原作。
11 / ◆制作年:2011年◆タイトル:岳―ガク―
◆監督:片山修◆主演:小栗旬、長澤まさみ◆助演:佐々木蔵之介、市毛良枝、渡部篤郎、石田卓也
◆コメント:漫画原作。
12 / ◆制作年:2011年◆タイトル:GANTZ
◆監督:佐藤信介◆主演:二宮和也、松山ケンイチ◆助演:吉高由里子、本郷奏多、夏菜
◆コメント:漫画原作。
13 / ◆制作年:2011年◆タイトル:GANTZ PERFECT ANSWER
◆監督:佐藤信介◆主演:二宮和也、松山ケンイチ◆助演:吉高由里子、本郷奏多、伊藤歩、田口トモロヲ、山田孝之
◆コメント:漫画原作。
14 / ◆制作年:2004年◆タイトル:CASSHERN
◆監督:紀里谷和明◆主演:伊勢谷友介◆助演:寺尾聰、唐沢寿明
◆コメント:アニメ原作。
15 / ◆制作年:2009年◆タイトル:クローズZERO II
◆監督:三池崇史◆主演:小栗旬◆助演:金子ノブアキ、桐谷健太、岸谷五朗、山田孝之
◆コメント:漫画原作。
16 / ◆制作年:2007年◆タイトル:さくらん
◆監督:蜷川実花◆主演:土屋アンナ◆助演:椎名桔平、成宮寛貴、木村佳乃、菅野美穂
◆コメント:漫画原作。
17 / ◆制作年:2008年◆タイトル:THE LAST MESSAGE 海猿
◆監督:羽住英一郎◆主演:伊藤英明◆助演:加藤あい、吹石一恵、加藤雅也、時任三郎
◆コメント:漫画原作。
18 / ◆制作年:2007年◆タイトル:自虐の詩
◆監督:堤幸彦◆主演:中谷美紀、阿部寛◆助演:西田敏行、遠藤憲一、竜雷太、名取裕子
◆コメント:漫画原作。
19 / ◆制作年:2003年◆タイトル:スカイハイ 劇場版
◆監督:北村龍平◆主演:釈由美子◆助演:谷原章介、大沢たかお
◆コメント:漫画原作。
20 / ◆制作年:2010年◆タイトル:SPACE BATTLESHIP ヤマト
◆監督:山崎貴◆主演:木村拓哉、黒木メイサ◆助演:柳葉敏郎、堤真一、西田敏行、山崎努
◆コメント:アニメ原作。
21 / ◆制作年:2006年◆タイトル:デスノート
◆監督:金子修介◆主演:藤原竜也、松山ケンイチ◆助演:香椎由宇、戸田恵梨香、鹿賀丈史
◆コメント:漫画原作。
22 / ◆制作年:2006年◆タイトル:デスノート the Last name
◆監督:金子修介◆主演:藤原竜也、松山ケンイチ◆助演:戸田恵梨香、片瀬那奈、鹿賀丈史
◆コメント:漫画原作。
23 / ◆制作年:2004年◆タイトル:デビルマン
◆監督:那須博之◆主演:伊崎央登、伊崎右典◆助演:酒井彩名、宇崎竜童、冨永愛
◆コメント:漫画原作。
24 / ◆制作年:2012年◆タイトル:テルマエ・ロマエ
◆監督:武内英樹◆主演:阿部寛、上戸彩◆助演:市村正親、北村一輝、宍戸開
◆コメント:漫画原作。
25 / ◆制作年:2007年◆タイトル:どろろ
◆監督:塩田明彦◆主演:妻夫木聡、柴咲コウ◆助演:瑛太、原田美枝子、中井貴一
◆コメント:漫画原作。
26 / ◆制作年:2005年◆タイトル:NANA
◆監督:大谷健太郎◆主演:宮崎あおい、中島美嘉◆助演:伊藤由奈
◆コメント:漫画原作。
27 / ◆制作年:2008年◆タイトル:20世紀少年 第1章 終わりの始まり
◆監督:堤幸彦◆主演:唐沢寿明、豊川悦司◆助演:常盤貴子、香川照之、宮迫博之
◆コメント:漫画原作。
28 / ◆制作年:2009年◆タイトル:20世紀少年 第2章 最後の希望
◆監督:堤幸彦◆主演:唐沢寿明、豊川悦司◆助演:常盤貴子、香川照之、石橋蓮司
◆コメント:漫画原作。
29 / ◆制作年:2009年◆タイトル:20世紀少年 最終章 ぼくらの旗
◆監督:堤幸彦◆主演:唐沢寿明、豊川悦司、平愛梨◆助演:常盤貴子、香川照之、神木隆之介
◆コメント:漫画原作。
30 / ◆制作年:2009年◆タイトル:BALLAD 名もなき恋のうた
◆監督:山崎貴◆主演:草なぎ剛、新垣結衣◆助演:夏川結衣、筒井道隆、武井証、大沢たかお
◆コメント:アニメ原作。
31 / ◆制作年:2010年◆タイトル:BECK
◆監督:堤幸彦◆主演:佐藤健◆助演:水嶋ヒロ、桐谷健太、忽那汐里、中村蒼、向井理
◆コメント:漫画原作。
32 / ◆制作年:2009年◆タイトル:ヤッターマン
◆監督:三池崇史◆主演:櫻井翔、福田沙紀◆助演:深田恭子、生瀬勝久、ケンドーコバヤシ
◆コメント:アニメ原作。
33 / ◆制作年:2006年◆タイトル:LIMIT OF LOVE 海猿
◆監督:羽住英一郎◆主演:伊藤英明◆助演:加藤あい、大塚寧々、吹越満、時任三郎
◆コメント:漫画原作。
34 / ◆制作年:2010年◆タイトル:ライアーゲーム ザ・ファイナルステージ
◆監督:松山博昭◆主演:戸田恵梨香、松田翔太◆助演:鈴木浩介、吉瀬美智子、渡辺いっけい
◆コメント:漫画原作。
35 / ◆制作年:2003年◆タイトル:ROOKIES―卒業―
◆監督:平川雄一朗◆主演:佐藤隆太◆助演:市原隼人、小出恵介、城田優、中尾明慶、桐谷健太
◆コメント:漫画原作。
36 / ◆制作年:2012年◆タイトル:るろうに剣心
◆監督:大友啓史◆主演:佐藤健、武井咲◆助演:吉川晃司、蒼井優、青木崇高、綾野剛
◆コメント:漫画原作。
俳優、および監督名はインターネット上で調べたものを掲載しています。
主演、助演の区別は独断と偏見で決めさせていただきました。

この他に「カムイ外伝」、「鉄人28号」、「ガッチャマン」、「あずみ2」、「どろろ2」、「NANA2」など数多くの作品があります。

■感想

こうして並べてみると、大ヒットしたものもあれば、上映された頃だけ話題になったものや、話題になることもなかったものなど多岐に渡ります。

そもそも、実写映画が作られるようになったのはいつの頃からか、ハッキリしません。
手塚治虫死後、彼の作品が数多く再評価されたことで、昭和の作品に注目が集まったから。
と勝手な解釈をしたくなりますが、おそらく、2001年のアメリカ同時多発テロの影響でハリウッド映画がそれまでの銃撃戦重視の作品を止め、アメコミヒーロー物を製作し、それがヒットした(「スパイダーマン」がその良い例)から、そのヒットに日本映画も便乗したと考える方が自然だと思います。

そこへ「ALWAYS 三丁目の夕日」や「デスノート」のヒットも手伝って数多くの実写版映画が製作されました。
「ALWAYS 三丁目の夕日」などは懐古趣味的な年寄り臭い話だと80年代や90年代なら映画化する際に敬遠されるはずなのですが、低経済成長、超氷河期の就職事情、実力成果主義といったシビアな日本経済にとって、「努力は必ず報われる」昭和30年代は夢のような時代だったからヒットしたのかもしれません。
または、漫画を原作としたTVドラマが好評だったからかもしれません。

とにかく、漫画、アニメを原作としたものが数多く実写映画化されてゆくのでした。

■漫画原作かアニメ原作か

実写映画化といっても原作が漫画のものとアニメのものとでは明らかに評価が違うように思います。
そこで、原作の違いによって実写映画化にどのような影響が出てくるか書いてみようと思います。

作品によって
漫画原作のみ。
アニメ原作のみ。
漫画とアニメの両方がある。
の3つに大別できると思います。

漫画原作のみ

漫画しかないものは、実写映画化に際してアニメ化されるときと同じ批判。
すなわち、
「声がイメージと違う」
「映画用に2時間に話をまとめたため盛り上がりに欠ける」
といった類(たぐい)の批判に晒される覚悟が必要でしょう。

それでも、映像としてのイメージが先行していないだけに演じる役者次第ではヒットするかもしれません。
先に挙げた作品のなかでは「海猿 ウミザル」などがその良い例でしょう。
私が単純に漫画版海猿を読んでいないからですが、海猿=伊藤英明なのです。

アニメ原作のみ

結論から先に書くと、アニメ作品を実写映画化してもまず成功しない。
と思っています。
それは、すでに映像作品としてアニメ版が存在するからです。

例えば「トムとジェリー」では壁にぶつかって粉々になったトムが次のシーンでは元気にジェリーを追い回していたりします。
これをCGでどんなにリアルに作っても面白くはないでしょう。
アニメの世界にしかない(でしかできない)演出だからアニメ的に作るしかないだろうと思います。
また、トムの仕掛けた罠が上手く動作せずジェリーに逃げられた後、4本の指を順番に上下させるシーンを誰かに演じさせても空々しい感じがします。
おそらく、ハリウッド映画でそんな仕草をした役者を一人も見たことがないからです。
これもアニメ特有の表現だと思います。

また、「風の谷のナウシカ」で髪が風になびくシーンがありますが、これもアニメ特有の表現です。
アニメで動きを表現することの大変さはアニメに少しでも詳しい人なら知っていると思います。
だから、わざわざ動かさなくてもよい髪を動かしていること自体に意味があるのです。
ともすると紙芝居になってしまいそうなアニメになんとか立体感やリアリティを出すための工夫なのです。
実写で髪をなびかせても見ている人は大して驚きはしないでしょう。
アニメで表現するからこそ意味があるのです。
さらに「魔女の宅急便」でもブラシで飛び上がる前にブラシの毛が逆立ち、スカートが波打ち、辺りのゴミが舞いますがこれもナウシカ同様、動かさなくてもよいものを動かしていることに意味があるのです。
実写で作れば「ハリーポッター」のようになるに決まってます。

最後にアニメの登場人物の語り口は独特です。
実写版も声だけはアニメと同じ声優でなければ納得できないと思います。
もしくは、アニメの声優によく似た誰かに設定を変更する必要があると思います。

このように、アニメ作品を実写化するのはかなり難しいのです。

漫画とアニメの両方がある

この分類に属する作品は、実写化に際して最もハードルが高くなります。

「ルパン三世」や「クレヨンしんちゃん」の独特な語り口。
「ちびまる子ちゃん」の額から目のあたりに描かれる縦線。
「サザエさん」のデッサンを無視した異様なまでの頭のデカさ。
頭の後ろにある冷や汗とか、驚いた時に飛び出る目。。。

漫画特有の表現(デフォルメ)は同じ2次元であるアニメならどうにか表現可能ですが、実写版でCGを駆使して、額から目のあたりに縦線を入れたり、驚いた時に目を飛び出させたりしても、現実にはそんな事は起こらないのですから、不自然極まりないのです。

余談ですが「ALWAYS 三丁目の夕日」はアニメになったことがあります。
ところが、アニメ版は大した人気もないまま終了してしまったため先行したイメージがなく、実写版は漫画とはかなり異なる内容だったためヒットしたのです。


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機動戦士ガンダム特集3


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■社会現象として

ガンダム画像
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ここでは、作品発表後に起きたアニメ界以外の事柄について書いておこうと思います。

新興勢力ビデオ業界VS.出版業界

当時新興勢力だったビデオ業界に対抗すべく出版業界は多くのガンダム関連書籍を世に出します。
すでに「宇宙戦艦ヤマト」でいくつかのアニメ雑誌は存在していましたが、設定資料集なんてものが出たのは本作が最初だと思います。
最近はDVDやブルーレイに収録されることもありますが。

玩具メーカーVS.プラモデルメーカー

「マジンガーZ」の人気でヒット商品となったポピーの「超合金」。
それと同じようなことをクローバーもやろうとしましたが上手くいきませんでした。

高額な「超合金」は子供を喜ばせるために親が買い与える玩具。

ところが本作は内容が大人向け過ぎたため、熱狂したのは小学生ではなく中学生以上だったのです。

さすがに中学生以上の子供に親は玩具を買い与えたりしません。
そうかといってお小遣いで買うにはかなり高価なうえに、「超合金」は幼児向け玩具のイメージが強かったのです。

そこで、中学生以上の子供達は、数百円で買えるプラモデルに熱狂します。
再放送中にバンダイがCMを流したことも功を奏しました。
子供達は色を塗ったり改造したり、自分の個性をプラモデル上で表現したりしました。
先述の出版業界も便乗し、プラモデルの改造本「How To Build GUNDAM」なんて本も出たりしました。

こうして「超合金」と「ガンプラ」は立場が逆転し、バンダイは急成長を遂げるのです。
おそらく本作の成功でもっとも喜んだのは富野監督でも安彦良和氏でも大河原邦男氏でもサンライズでもなくバンダイの関係者だと思われます。

ハリウッド映画VS.日本アニメ

本作が放送される2年前の1977年に日本で「スターウォーズ」が公開されました。
本来なら特撮界が対抗心を燃やし、日本映画界が意識するべきことでしたが、ウルトラマンやゴジラで定番化した着ぐるみだけでは再現できないクオリティでした。

このハリウッドを代表するSF大作は当時のアニメ関係者にも多大な影響を与え、本作の「ビームサーベル」と敵役が仮面の男という設定はまさに「スターウォーズ」そのままです。
後に「さよなら銀河鉄道999」では敵役が実は主人公の父親だったという設定もそのままです。

本作がヒットしたおかげで、アニメでも実写のようなリアルな描写が可能になります。
結果的に特撮映画や実写映画ですべきことを日本ではアニメ界が行うようになります。
その結果、海外で日本のアニメが評価されるようになっていくのでした。

戦争体験者VS.擬似戦争アニメ

私は戦争体験者ではありませんが、この作品を戦争アニメとして認識する向きもあるようです。
ですがスタッフの大半が戦後世代によって作られた想像上の戦争アニメ。
体験者からすれば笑止千万なことでしょう。
「宇宙戦艦ヤマト」では反戦へのメッセージがありましたが、本作には明確にはありません。
戦争を賛美しているわけではないとおもいますが、誤った戦争認識が生じたかもしれません。
まぁ、そこまで受け手が虚構と現実の区別が出来ないとも思えませんが。

1話完結VS.大河ストーリー

これまでのロボットアニメといえば「マジンガーZ」のような、基本1話完結の勧善懲悪ものが大半でした。
「宇宙戦艦ヤマト」からそのスタイルは変更され、ストーリーの結末が次週に持ち越されるものが増えていきます。
本作ではシャアの復讐劇が全篇を通じて語られます。
結果として、1話完結形式のものが姿を消していきます。
時代劇もその影響を受けたように感じてしまうのは私だけでしょうか?

■編集後記

最新作が公開されるとか、放送されるとかのタイミングもなく、ガンダムはどこかでまとめておきたいと思っていたので今回の特集となりました。

いつもどおりの個人的な見解を述べるだけの特集で根拠のない素人の戯言になってしまいました。
制作秘話とか専門用語の詳しい説明を知りたい方はウィキペディアでも読んでください。

ガンダムはまさにビデオ世代のための作品だったかも知れません。
何度も見ることでしか内容が理解できないようにしてあったのかもしれません。
内容的にもある程度大人になって見るべきアニメだったのかもしれない。

嫌いな作品と既に書きましたが、なんだかんだでしっかり観てます。
ただ、昔懐かしい「マジンガーZ」のような正義感あふれるヒーローが大活躍する荒唐無稽なアニメも観てみたいのも確かなのです。

TVシリーズを第1話から順に見てゆけばもっと分量が増えると思いますが、そうなるとキリがないので、ここらで締めます。

■参考にしたサイト

以下のサイトの情報を参考にさせていただきました。

サンライズ
フリー百科事典「ウィキペディア」
「りんごのブログ園」(画像はこちらから)
「愛と青春と映画の旅立ち」(画像はこちらから)
微熱中年(画像はこちらから)
映画(アニメ)チラシ○×△・・・(まだ仮名w)(画像はこちらから)
「りんごのブログ園」(画像はこちらから)
「某シネコンのK氏がブログを始めたよ」(画像はこちらから)
「カフェ・ボクたちの時代」(画像はこちらから)
「積みプラ 賽の河原」(画像はこちらから)

ありがとうございました。


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機動戦士ガンダム特集2


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■この作品の功罪

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本来なら初回放送時の低視聴率のために人々の記憶から消えていくはずだったのですが。。。

「宇宙戦艦ヤマト」人気が後押ししたのかも知れない。
一部のアニメファンやSFファンが熱狂したからかも知れない。
正確な理由はわからないけれど、再放送を繰り返すことで「ガンダム」は時代の異端児から、革命児になり、寵児となっていきます。

ここではその後のアニメに与えた影響(良くも悪くも)をわかる範囲で書いていこうと思います。
あくまで自分のわかる範囲なので独断と偏見に満ちていますが。

専門用語(カタカナ単語)の氾濫

「宇宙戦艦ヤマト」にも専門用語はありましたが、この作品はそれ以上になりました。
専門用語といっても科学技術用語や兵器の呼称だけにとどまりません。

まず、地名(基地、施設名)がこの作品には多く登場します。
「宇宙戦艦ヤマト」にも地名というか惑星名や宇宙空間が存在しましたが、それはあくまで「遠い宇宙のどこか」の一言で一応説明が出来るものだったし、日本語の呼称も多かったので、ある程度想像がつきました。
ところが本作では、サイド7に始まりカタカナの地名テンコ盛りなのです。
しかも、キャルフォルニア(カルフォルニアのもじり)は地球の地名なのに、テキサスは宇宙空間のコロニーなのです。
地名(基地、施設名)だけ取り上げても統一感がないので混乱してしまいます。
おまけにマゼランという地名(人名)が兵器名(戦艦)につけられているからさぁ、大変。
地名(人名)の事を話しているのかと思いきや戦艦のことだったという誤解が生じます。

次に、本作にはシャアのように一つのものに複数の呼称が存在します。
それは人名だけでなく、兵器にも存在するという徹底ぶり。
説明なしでもわかるように画面の切り替えやアップでわかるようにしていますが、これまでの「マジンガーZ」や「宇宙戦艦ヤマト」にはなかったものです。

科学技術用語に至っては言うまでもないでしょう。
「マジンガーZ」には光子力や超合金Zという科学技術用語が登場しますが、日本語なので意味がなんとなく想像できます。
「宇宙戦艦ヤマト」のワープは、作中でしっかり説明されています。
しかしミノフスキー粒子は、作中で一切説明されません。

兵器に関しては、さらなる誤解を招くことになります。
モビルスーツは何かの洋服かと勘違いしてしまうでしょう。
ザク、グフ、ドムは単なるオノマトペにしか思えないでしょう。
エルメス、ジム、ボールが兵器であると誰が思うでしょう。

結果、アニメファンが異世界の住人のように感じてしまう一因となってしまうのです。

これらの専門用語は登場人物達には常識なのでしょう。
なんの説明もありません。
「宇宙戦艦ヤマト」では字幕を出すなり、ナレーションなどの説明があったし、NHKの大河ドラマのような歴史ドラマでも字幕を出すなりの配慮があったし、特撮映画は博士が登場して解説してくれました。
ところが、この作品は説明の多くがアニメ雑誌や、設定資料集といった文献でしか目にすることが出来ません。
リアルを追求する意味で登場人物の会話に専門用語が飛び交うシーンが多くなったのは間違いなくこの作品からです。
リアルさを追求したロボットアニメが数多く作られた80年代前半はまさにその全盛期で、一度見ただけではわからない作品ばかりになり、作品を見る前にある程度の予習や鑑賞後の復習が必要になっていくのでした。

後付け設定の登場

専門用語と同じく後付設定が本作には数多く登場します。
原作の富野喜幸(由悠季)氏ですら思いついていなかったであろう事柄が次々と判明していきます。
モビルスーツを開発・製造した会社はどこか?
などはそのいい例で、テレビシリーズや映画版では一切触れていません。
ところが後の設定ではアナハイム社などが開発、製造したことになっています。
思うに有識者(誰?って感じなのだが)が理論立てて解説したり、後のアニメ作品から触発されたためでしょう。
あくまでこれはこの作品に人気があったためで後付け設定される作品は、ある意味名誉なことかもしれません。

ヒーロー像の変貌

これまでのロボットアニメの主人公は正義感に燃えるヒーローが大半でした。
ところがこの作品は傷つきやすい繊細な主人公が登場します。
戦うのを嫌がり、主役メカに乗るのを嫌がります。
作品発表当時はこれが新鮮だったし、等身大の主人公だったかもしれません。
ところが、この作品以降、これまでの主人公たちを「熱血バカ」「死に急ぐバカ」と揶揄するようになるのでした。

敵役の変貌

これまでのロボットアニメの敵役は世界征服(地球征服)が定番でした。
ところが、「宇宙戦艦ヤマト」の移民目的のように、敵の目的は必ずしも悪とはいえないものになっていきます。
本作では敵には敵の事情があり、家族がいて愛する者もいることが描かれます。
本来嫌われ者だった敵役シャアが主人公アムロより人気が出てしまうようなことまで起こり、後年、目的がよくわからない敵と戦う作品も登場してくるようになるのでした。

大人向けアニメの登場

「宇宙戦艦ヤマト」はかなり大人に支持される作品であったし、「あしたのジョー」も大学生には人気がありましたが、この作品はそれ以上のクオリティの高さと複雑さを持っていました。
実際、私は小学生の頃さっぱり内容が理解できませんでした。
今でも小学生には解説なしでは内容が理解できないと思います。
この作品以降、アニメは小学生のものという枠組みはなくなってしまうのでした。

アイキャッチの登場

テレビシリーズにしか登場しませんが、アイキャッチというCM前か後に一瞬入る映像があります。
NHKではCMが入らないため30分のアニメ番組では前半と後半の真ん中15分ごろにストーリーに関係ない映像が入ります。
これを有名にしたのはガンダムが最初(ルパン三世が最初?)かどうかわからないのですが、ガンダム以降のアニメではアイキャッチをよく見るようになりました。
作り手の手抜きだという考え方もありますが、当時はビデオ黎明期だったという事もあり、CM抜きで映像を録画したい方にはうれしい配慮だった事でしょう。

無国籍アニメの登場

「宇宙戦艦ヤマト」では日本人のみがヤマトに乗船しています。
地球の命運をかける旅なのに日本人だけに任せて大丈夫なのか?
というツッコミを回避するためか、ガンダムは外国人と思しき登場人物が多数登場します。
それまでは「マジンガーZ」のように日本が舞台で、登場人物は日本人と決まっていたのですが。
この作品以降、国籍不明の人が多数登場するアニメが量産されるようになり、それまで黒一色だった髪の毛や瞳の色が極彩色豊かになってゆくのでした。
(もしかしたら、着色する絵の具代が安くなったからとか、セル画への着色からコンビュータでの着色になったためかも知れませんが真偽の程は不明です。)

豊富な登場人物

「マジンガーZ」の登場人物は極めて少なく、「宇宙戦艦ヤマト」に関してもそれほど多くの人物は登場していません。
ところが、この作品は物語の途中で人物が死んでしまうため、必然的に多くの人物が登場することになってしまいました。
ロボットアニメでありながら戦争を題材にした以上、戦死者が出るのは仕方がないとはいえ、あまりに多いです。
まぁ、これは物語を叙事的にしたため仕方ないのですが、ストーリーのネタに困ってくると新しい人物を登場させる作品が多くなったのはこの作品が原因かもしれない。

複雑な人間関係

主人公アムロは父親の元で育った機械付きの少年。
その少年に好意を寄せる近所の女の子フラウ。
ここまでは良しとしよう。
ところが、ここからアムロは年上の女性に憧れ、その年上の女性には婚約者がいて、もうすぐ結婚だというのに戦死してしまう。
アムロは意気消沈する間もなくララァと運命的な出会いを果たす。
実はララァはシャアの恋人でアムロと三角関係に。。。
一方のフラウはアムロの仲間といい感じに。。。
他方では、仲間のカイが恋焦がれた女スパイは戦場で散ってしまうし。
艦長とパイロットは操舵士と三角関係に。
ここまでくると昼メロのノリです。
どこが正義のヒーローが活躍するロボットアニメなのか?と思ってしまいます。

では敵役はどうかといえば
シャアはザビ家によって父を殺されたため、ザビ家に復讐を誓う。
ギレンは己の野望を果たすため父を殺すが、妹のキシリアに父の仇として殺されてしまう。
そのキシリアもシャアの復讐のため葬られてしまう。

ここまで凝った人間関係はこの作品が最初ではないかと思います。
まぁ、これも物語を叙事的にしたため仕方ないのですが、この作品以降登場人物は怒ったり笑ったりすることもない感情表現が乏しい、深みのない平板な人物が多くなったのはこの作品が原因かもしれない。

単純明快な作品の減少

この作品以降、リアルにこだわるあまり単純明快で胸のすくような爽快なアニメが減少していきます。
何かしらの問題定義があったり、複雑な設定があったり。。。
所詮はフィクションなのだから荒唐無稽なそんな馬鹿な。。。
なんて話もあっていいはずなのですが。
リアルにこだわるあまりロボットアニメ自体がどんどん窮屈なものになって、新作が作られなくなったのはこの作品が原因かもしれない。

反動としての宮崎駿氏の登場

リアルな設定、専門用語の登場、ヒーロー像の変貌、敵役の変貌etc。。。
そんな様々な要素の集大成として1984年「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」が公開されました。
こうした傾向に、アニメ本来の持つ利点(幼い子供にも理解できる)とか、夢と希望に満ちた作品が姿を消していくことに危機感を覚えたのか、その4年後1988年に宮崎駿氏は「となりのトトロ」を制作するのでした。

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■スタッフについて

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これまでアニメ作品はまず作品に人気が出て、次に作品の登場人物やメカに人気が出るのが一般的でした。
スタッフに注目がいくことは、まずありません。
せいぜい、監督か原作者ぐらいまでです。
ところが、この作品はキャラクターデザインの安彦良和氏とメカニカルデザインの大河原邦男氏に注目が集まります。
最大の原因はこの作品自体に人気があったからですが、他にもビデオの登場が考えられます。
録画することでそれまでなら一度しか目にすることのないスタッフの名前を何度も目にするようになったのです。
ただし、当時はビデオが普及し始めた頃でビデオを持っていない人は、先述のように再放送か、出版物でしかこの作品を楽しむことが出来ませんでした。
出版業界も、当時新興勢力だったビデオ業界に負けじと多くの出版物を世に出したように思います。
その出版物のなかに数多く登場したのが上記2名の名前でした。

そのため「スタッフについて」と書きましたが、ここでは上記2名についてのみ書いていこうと思います。

キャラクターデザイン:安彦良和

この作品を手がけるまでに「宇宙戦艦ヤマト」も手がけており、注目されて当然の実力派。
のちにS字立ち(胸をそらし、腰を引く立ち姿)といわれるようなポーズや、鼻に独特の輪郭を描いたりした方です。
おそらくアニメの登場人物をここまでスマートに描いた方はこの方が最初でしょう。
登場人物がタイツのようなものを穿いているためか、みんなバレエダンサーのように見えてしまいます。(それを知ってか知らずかバレエダンサーのような筋肉のつき方をシャアはしています。)

男性と女性の描きわけはもちろんのこと、年配の方と子供の描きわけ、果ては体重まで自由自在に描きわけます。
最近のアニメは同世代ばかり登場し、スタイルも中肉中背、子供は登場しても年配の方はまず登場しません。
それがダメだというわけではありません。描きわけるのは大変でしょうから。
ところが、安彦氏は加齢臭が臭ってきて、虫歯の1本でもあって、何か持病を患っていそうな年配者を登場させます。
おそらく現在活躍中のアニメ関係者で、ここまで描き分けることができる人は数名しかいないと思われます。
なので、私の中では原作の富野喜幸(由悠季)氏よりも安彦氏の作画がこの作品の人気を決定付けたと思っているのですが。。。

現在では漫画家として活躍されております。

メカニカルデザイン:大河原邦男

キャラクターデザインの安彦良和氏と双璧をなすメカニカルデザイン界の大御所。
ガッチャマンやタイムボカンシリーズなど手がけたメカデザインは数知れず。
この作品でも多数のデザインをこなされております。

メカデザインが注目されるようになったのはこの作品からです。
その理由は通称「ガンプラ」と呼ばれるガンダムのプラモデルが爆発的に売れたことと無縁ではないと思われるので、ガンプラの経緯を少し書いておきます。

再放送でブレイクした本作ですが、再放送のCMに何度もバンダイのプラモデルのCMが流されました。
当時はビデオ録画できる人は一部の子供だけで、今日のように放送中にDVDやブルーレイが発売されることもなく、発売されたビデオも一巻一万円以上と、子供のお小遣いで手軽に買えるものではありませんでした。
レンタルショップは皆無に近く、ネット動画などもないそんな時代。
先述のように出版物でしか作品世界に触れることの出来ない人は、こぞってプラモデルを買い求めました。

ところが、「ガンプラ」には二本足で立てないロボットがいくつか存在することに子供たちは気付くのです。

これが、メカデザインに注目がいくようになった原因なのです。
葛飾北斎の富嶽三十六景の中で巨大な波が手前にあり、遠くに富士山が見える絵を見たことがないでしょうか。
この絵のように三次元で再現できないものを表現するのが二次元の魅力のはずなのに、「二足歩行ロボットが立てないなんてリアルじゃない」とばかりメカデザインもリアルを追求するようになってゆくのです。

さすがに富野監督や大河原邦男氏もここまでガンプラが売れるとは思っていなかったようで、これまでのアニメや特撮のデザイン同様に、既存の何かを模したデザインになっています。
ザクがアメフトの選手のようなデザインになっているのはその典型です。

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