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AlphonseのCINEMA BOX

管理人Alphonseが観た映画の感想を書いているブログ。

劇場版 鬼滅の刃 無限列車編特集


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■作品紹介

◆制作年:2020年◆タイトル:劇場版 鬼滅の刃 無限列車編
◆監督:外崎春雄◆主演:竈門炭治郎、煉獄杏寿郎◆助演:嘴平伊之助、我妻善逸、禰豆子
◆コメント:心を燃やせ。
俳優、および監督名はインターネット上で調べたものを掲載しています。
主演、助演の区別は独断と偏見で決めさせていただきました。

■あらすじ

鬼殺隊の隊士となった竈門炭治郎(かまどたんじろう)。
無限列車で大量の行方不明が発生しているとの知らせを受け、仲間である我妻善逸(あがつまぜんいつ)、嘴平伊之助(はしびらいのすけ)とともに鬼退治のため無限列車に乗り込むのであった。


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劇場版 鬼滅の刃 無限列車編特集


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SPECIAL BOX。
第25弾は、「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」特集です。

鬼滅画像
クリックすると大きな画像が見えます。

最初に断っておきますが、原作については私が観ていないので、アニメ版についてのみ書いていこうと思っています。
そのつもりでお読みください。

それでは、お楽しみください。

作品紹介&あらすじ
感想
編外余禄
編集後記
参考にしたサイト


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猟奇的な彼女特集


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■編集後記

今回はCINEMA BOXに書いた感想を、ほぼそのまま流用した形の感想です。
違う所といえば、平成が終わる頃の2018年にこの映画を観たということぐらいでしょうか。

本来はもっとはやく特集に取り上げたかったのですが、韓国との関係が冷え切ってしまって、反韓ムードの中、取り上げるのもどうかと思いためらっていました。
また極めて個人的な思い入れの強い作品なので、他の方からすれば駄作に思われるかもしれません。

しかし、この作品を大林監督の奥さんが見つけ、日本に紹介したのが大林監督。2020年に大林監督が亡くなってしまったので、追悼の意味を込めてこの作品を取り上げました。


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猟奇的な彼女特集


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■感想

実にいい映画だった。素晴しい。絶賛に値する名作の一本だ。
前半コメディーで、後半泣かせるという定番路線の映画。

韓国映画ということで、韓国独特の感じがするかと思いきやそうではない。
日本を舞台にして、韓国人が演じている映画ではないかと思うほど違和感がない。

ハングル語の字幕スーパー版ならば、観る気が失せてしまったかもしれないのだが、
吹き替え版のため、すんなり観ることが出来た。

以下、ネタバレ注意。

前半戦

まず前半戦という字幕が出る。いわゆるコメディー部分だ。

ヒロインの彼女は、電車でお年寄りがいると若者に席を譲れと命令する。
猟奇的というより、暴力的だ。
そのうち酔いが回ってきて電車の乗客に吐いてしまう。
日本では、モザイクか、映さないようにする所だが、韓国映画ではお構いなし。
嘔吐物がしっかり映っている。
しかも、その乗客がカツラというもの笑える。
こういうシーンは、変な話だが映画を観ている気になる。
テレビより規制が緩いという感じがするし、製作した国の文化を窺い知れるからだ。

傍らで観ていた僕は、そのカツラの乗客に彼女の彼氏と間違われ、嘔吐物を上着で拭き、酔いつぶれた彼女の面倒を看ることになる。
このとき、彼女をおんぶしている最中に、世界が離れ、二人だけがズームになる。
大林監督版「時をかける少女」の再来だ。

このとき私は、この演出は他の映画でもよく観かけるので、あまり気には止めていなかった。あの雨のシーンを観るまでは。。。

余談になるが、この演出方法はヒッチコックの「めまい」で初めて登場したという。
説明すると長くなるので、詳しいことはウィキペディアでも調べてください。

そうして面倒を観ていると警官が現れ逮捕されてしまう。
なぜ逮捕されたのかわからなかったが、おそらく彼女の父親が通報でもしたのだろう。

介抱した翌日にまた彼女に呼び出される僕。
隣で援助交際している女の子がいると、周りを気にせず注意する彼女。
援助交際は韓国でも蔓延しているのかと思ってしまった。
その後、同じように酔いつぶれてしまう彼女。
結局3日連続で過ごすことになり、ほぼ奴隷状態で彼女と付き合うことになる僕。

デートは絶叫マシンとお決まりのコースだけかと思いきや、スカッシュをやってみたり、剣道をやったりする。
スカッシュは今でもプレイできる場所があるのかどうかわからないが、ともかくこの映画が公開された頃は流行っていた。
そしてなにより、何故か剣道。なぜだ。なぜなんだ。と叫ばずにはいられない。日本にしかないのかと思っていた。韓国にもあるようだ。
デートを重ねるうち、彼女の好きな飲み物はコーヒーで、お酒2、3杯で酔いつぶれて、意識を飛ばしてしまうことが判明する。

そんな彼女の目標はシナリオライターになること。
最初に書いたシナリオはSF銃撃アクション映画。
そのシナリオを説明するため、銃撃アクションのオンパレードになる。
そのアクションは「マトリックス」のようでもあり、「男たちの挽歌」のようでもある。
香港映画のように、何の脈略もなく、アクションシーンが入るわけではないが、普通の恋愛映画では、まずお目にかかれないぶっ飛んだ展開がいい。

デートを重ねるうち、次のシナリオを持ってくる。
そのシナリオは時代劇アクション映画。
香港映画でお馴染みの「木枯らし紋次郎」のような二人が、雨の中で決闘する。
日本映画のことをよくわかっている。
日本映画といえば、雨なのだ。とにかく雨を降らせておけば、日本映画らしくなる。
決闘の最後は、背中を押して相手を倒すあたり、コメディー色豊かで面白い。

後半戦

そのうち、後半戦に突入。いわゆる泣かせる部分だ。

いきなり、スカートで僕の所に現れる彼女。
ヒールが痛いから、スニーカーと交換しろという。仕方なく交換する僕。
流石に、足のサイズが合わないだろうと思ってしまうが、健気にヒールを履いて歩く僕。
そのうち、彼女は親に見合いを勧められていたが、結婚したくないので、僕を見合い相手の妨害に使おうとする。
ところが、僕は彼女が僕を必要としなくなったと思いこむ。
彼女がいない間に、見合い相手に僕は彼女への対処方法を伝授する。
そこではじめて、彼女は、いかに僕が自分を理解していたかに気付く。

見合いからの帰路、雨が降り始め僕は彼女を家まで送っていく。
ここから、この映画の私の評価は少しずつ変わっていった。
雨の中で階段だ。
大林監督版「さびしんぼう」の名シーンを彷彿とさせる情景だ。
この映画の監督は絶対大林監督が好きに違いないと確信した。

しかし、「さびしんぼう」ほど感動的なシーンは生まれず、家で彼女の両親に会う。
そこで、彼女が結婚を勧められ、拒否していることを知る僕。
父親も酒には弱く、2、3杯で酔いつぶれてしまう。
どうやら、彼女が酒に弱いのは、父親譲りのようだ。

出会って100日目に、女子大にバラの花を一輪持って来いとムチャブリをする。
さらに、「理想の女の子はどんな子なの?」と問いただす彼女。
「ピアノを弾いている女の子が理想だ」という僕。
そこで彼女は「どんな曲を弾いているの?」と訊くと、
「パッヘルベルのカノン」
と応える。

出来すぎです。
私の思い出の曲と丸かぶり。
このままでは、「さびしんぼう」の韓国版になってしまう。
それではダメだと思ったのかさらに話は続く。

ある時、山の上から、向こうの山まで声が聞こえるか試してみようという彼女。
聞こえるかどうか向こうの山まで行って来いと、僕に命令する。
僕がいなくなってから、はじめて彼女は涙をみせます。彼女はいわゆるツンデレでした。
その後、奴隷のような状態がいやだったから、僕は結局彼女から身を引くことを決意する。
最後にタイムカプセルに相手への気持ちを込めた手紙を埋めて、2年後再会を約束する。

電車を別々に乗って別れようと、先に電車に乗る僕。
しかし、電車を追って飛び乗ってしまう彼女。
逆に彼女と別れたくなくなって電車から飛び降りてしまう僕。
お互いすれ違いになってしまったことを知る二人。

なんとよく出来た別れのシーンだろう。ここで終わっても一向に構わないが、タイムカプセルのことが気にかかる。ここで終わらせるわけにはいかない。話はさらに続く。

2年の間に僕はネットにこれまでの彼女との思い出を書き込み、それが映画会社に認められシナリオライターになる。まるで「電車男」のような展開だ。

2年後、再会を約束した場所に彼女は来ない。僕は一人でタイムカプセルを空け、彼女の手紙を読む。そこには、彼女は結婚していた彼が亡くなり、彼のことが忘れなくて、僕に彼の面影を追い求めていた。そして、彼の面影を忘れることができたら、彼女は約束の場所にくるだろうと書かれてあった。
どことなく、「めぞん一刻」のような設定だ。

その1年後、彼女がやってくる。なぜか約束の場所にいるおじいさん。カットがあったためか、地元の人かわからなかったが、そのおじいさんの話では約束の場所にある木は1年前に雷で倒れてしまったという。

ところが、ある男性がその木とそっくりの木を見つけてきて植えなおしたという。その男性のいうには、ここで約束した人がいるからだそうだ。

結局二人は約束の場所で再会できなかった。
初めてあった駅で僕に会えるかもしれないと思った彼女は駅に向かう。彼女は気付かなかったが、駅のホームには僕らしい影が映っている。

ここのシーンはまさしく「君の名は。」の逆バージョンであった。知らなかった。この映画が「君の名は。」の元ネタの一部であったとは。
BGMにパッヘルベルのカノンが流れ見事すぎる名シーン。もう私には衝撃的すぎます。

ラストは母親が、亡くなった彼の弟を彼女の結婚相手として紹介する。その彼の弟こそが、僕であった。というハッピーエンドで終了。

あまりに上手く出来すぎているので、努力している人には運命の女神が微笑むという台詞で締めてある。 もう「さびしんぼう」のラストとほぼ同じ。雰囲気が実によく似ている。

後半戦以降は、私のことを映画にされているような錯覚をおこさせるほど、私の興味あるものばかり登場してきて驚きまくりだった。
私はマニアックなものばかりを追いかけた時期と、メジャーなものばかり追いかけた時期があるが、マニアックなものと思っていたものも、実はメジャーなもので、多くの人が影響を受けてきたのかもしれない。
この作品は社会現象まで引き起こしたらしいので、共感する人が多かったということからしても、私のマニアックは結構メジャーなものだったといえるのだろう。

とにかく、なにか運命的なものを感じずにはいられない作品になってしまった。


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