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AlphonseのCINEMA BOX

管理人Alphonseが観た映画の感想を書いているブログ。

似た作品特集


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■各々の作品について

香港映画=パクリ物というイメージが出来ているのか、香港映画に日本でのビッグヒットがないのはそのためかもしれません。
インターネットではリンクフリーとわざわざ書かなくてはならないというわずらわしさがあるのも日本のサイトだけとか。
どうも、日本人は盗作とかに嫌悪感があるようです。

ところが、どの作品も設定こそ似通っているものの、本家で描けなかったであろうエピソードを交えたり、ラストシーンの趣きを変えたり、途中から別の方向に話が進んだりと、似させる方の創意工夫が見られて面白いものです。

「ターゲット・ブルー」「ボディ・ガード」は甲乙つけ難いし、
「ダウンタウン・シャドー」「ミッション・インポッシブル」はテンポの良さでは
「ダウンタウン・シャドー」の方が数段面白い。
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ 天地風雲」「シャンハイ・ヌーン」はハリウッド側が似たものを製作しています。
「永遠の恋人たち バタフライ・ラヴァーズ」「ロミオとジュリエット」に至っては古典的名作なだけに東洋と西洋の違いこそあれ、共に恋愛につきまとう障害と思いの深さからくる悲劇的な結末は相通ずるものがあります。
敢えて違うとすれば、東洋は伝奇的要素で幕を閉じ、西洋は科学的要素で幕を閉じる所でしょうか。
東洋と西洋の違いを垣間見る思いがします。
これを機に香港映画とハリウッド映画の違いを見比べてみてはいかがでしょう?

■宣伝について

香港映画に限らず、大作、名作を引用した方がヒットしやすいという映画業界やビデオ業界の心情もわかりますが、似ても似つかぬ作品に香港版「~」と付けるのは如何なものか。
鑑賞直後「ハイリスク」から「ダイ・ハード」はちょっと連想できませんでした。
あまりに「ダイ・ハード」の印象が強いからでしょう。


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似た作品特集


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■似た作品列伝

1
ボディ・ガード
似た作品画像
1992年製作
ターゲット・ブルーは、まさに「ボディガード」ですが、少し「レッドブル」が入ってます。
しかし、ラストシーンは情緒ある終わり方で本家と引けを取らない出来です。
2
「永遠の恋人たち バタフライ・ラヴァーズ」は、まさに「ロミオとジュリエット」。少し「転校生」が入ってます。
製作年は「ロミオとジュリエット」より早いですが、原作はシェークスピアの名作。
しかし、この作品、中国の有名な原作を元にしているためどちらがといえば
「永遠の恋人たち バタフライ・ラヴァーズ」の方が、歴史的には古いかも。
3
危険な天使たち
似た作品画像
1995年製作
あぶない刑事
似た作品画像
1987年製作
「危険な天使たち」は、まさに「あぶない刑事」。
独断と偏見で「あぶない刑事」の似たものにしました。
刑事二人の話って山のようにあるんで。。。
4
天使の涙
似た作品画像
1995年製作
傷だらけの天使
似た作品画像
1997年製作
「天使の涙」は、まさに「傷だらけの天使」。
独断と偏見で「傷だらけの天使」の似たものにしました。製作は日本の方が後ですが、ドラマは1974年製作です。
似てると言えるのかどうか。どうも初めて観たときはそう感じたようです。昔のため記憶の混濁が。。。
5
ハイリスク
似た作品画像
1995年製作
ダイ・ハード
似た作品画像
1988年製作
「ハイリスク」は、まさに「ダイ・ハード」。
ビデオパッケージに香港版「ダイ・ハード」と書いてありました。
しかし、内容はかなり違います。
6
オペラ座の怪人
似た作品画像
1990年製作
「夜半歌聲~逢いたくて、逢えなくて~」は、まさに「オペラ座の怪人」。
「オペラ座の怪人」は観ているのですが、
「夜半歌聲~逢いたくて、逢えなくて~」は観ていないので、なんとも言えませんが、そうらしいです。
7
冒険王
似た作品画像
1996年製作
「冒険王」は、まさに「レイダース 失われたアーク」。
ビデオパッケージに香港版「インディ・ジョーンズ」と書いてありました。
秘宝を探すというところが似てますが、どちらも、娯楽大作として楽しめる逸品。
8
「ダウンタウン・シャドー」は、まさに「ミッション・インポッシブル」。
テンポの良さで見せる香港映画らしく実に最後まで飽きさず見せてくれます。
本家に勝るとも劣らない隠れた名作。
9
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ 天地風雲」は、まさに「シャンハイ・ヌーン」。
香港側がハリウッドに似させてくるんですが、これはその逆。
特集に入れるかどうか迷いましたが、あまりに似ているので敢えて入れました。
10
ゴージャス
似た作品画像
1999年製作
メッセージ・イン・ア・ボトル
似た作品画像
1999年製作
「ゴージャス」は、まさに「メッセージ・イン・ア・ボトル」。
「メッセージ・イン・ア・ボトル」は観ていないんですが、ボトルにメッセージを託すという設定は同じ。
「ゴージャス」は、まさにラストシーンがゴージャスです。
画像をクリックすると大きな画像が見えます。

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似た作品特集


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SPECIAL BOX。
第14弾は、「似た作品」特集です。

香港映画界は他の映画を盗作するのが、半ば常識とされる世界。
そのため数多くの似たもの作品が存在します。
今回は、ビデオ版パッケージでの宣伝や自分が見ていて感じた、似た作品同士を並べてみました。

似た作品列伝(画像が多いため表示に時間がかかります。)
各々の作品について
宣伝について
盗作について
編集後記
参考にしたサイト


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スウォーズマン特集


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SPECIAL BOX。
第13弾は、「スウォーズマン」特集です。

スウォーズ画像
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香港映画の古装片、ワイヤーアクションブームの火付け役となった作品
「スウォーズマン」シリーズの特集です。
「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」で空を飛ぶことが可能になり、それが当たり前となってしまった後、空を飛びながらアクションを行うという、まさにワイヤーアクションと呼ぶにふさわしい映画として登場しました。
後に「ドラゴン・イン」という作品がこの作品のつけた火に油を注ぎ、香港映画界は空前の古装片、ワイヤーアクションブームへ突入してゆきます。

■作品紹介

01 / ◆制作年:1990年◆タイトル:スウォーズマン 剣士列伝
◆監督:キン・フー、ツイ・ハーク、チン・シュウ・タン、レイモンド・リー◆主演:サミュエル・ホイ、ジャッキー・チュン◆助演:チョン・マン、イップ・トン、フェニー・ユン
◆コメント:空を飛びながらアクションをするワイヤーアクションの火付け役となった記念碑的作品。
02 / ◆制作年:1992年◆タイトル:スウォーズマン 女神伝説の章
◆監督:チン・シュウ・タン◆主演:リー・リンチェイ、ブリジット・リン◆助演:ロザムンド・クァン、ミシェル・リー
◆コメント:リンチェイ主演、ブリジット・リン演じる東方不敗登場で前作よりもパワーアップした作品。
03 / ◆制作年:1993年◆タイトル:スウォーズマン 女神復活の章
◆監督:チン・シュウ・タン、レイモンド・リー◆主演:ブリジット・リン、ジョイ・ウォン◆助演:ユ・ロングァン、ラウ・シュン
◆コメント:前作から4ヶ月後の設定。
東方不敗の偽者と本物との戦いに日本、スペインと加わって。。。
俳優、および監督名はインターネット上で調べたものを掲載しています。
英語読み、中国読み等の呼び方は統一しておりません。
主演、助演の区別は独断と偏見で決めさせていただきました。

■東方不敗(とんふぉんぱっぱい)

これほど強烈なキャラクター設定もないというほど印象の強いキャラクター東方不敗。
男でありながら、秘伝の書「葵花寶典」によって女として生まれ変わり無敵の名を欲しいままにする香港映画史上、希に見る最強の敵役。
シリーズ3作目では偽者まで登場し、東方不敗のためのような映画となっています。
演じるはブリジット・リン。この映画でのイメージが強いのか以後、男装の麗人ばかりを演じるようになります。

■原作

以前、「グリーンデスティニー特集」でもふれましたが、原作は金庸の「秘曲・笑傲江湖」です。

最初、私はそれを知らなくて空を飛ぶのを観、「荒唐無稽な、お馬鹿な香港映画」だと思っていました。
しかし、原作によると、登場人物は本来、武術の達人で修行を積むことにより空を飛べるようになった人のことだそうです。
シリーズ3作目は原作にないオリジナル作品ですが、ここで簡単な説明がされています。

ジャンプしながら空を飛ぶのは「軽功」
空を飛ぶことは「飛功」
鉄砲の玉をつかむことは「奇功」

といった具合です。
そのあたりを抑えておかないと、この映画はほんと「荒唐無稽な、お馬鹿映画」で終わってしまうのです。

それから原作と映画との違いは参考にしたサイトをご覧ください。

■日本人他

シリーズ2作目から同時代の日本人も登場してきます。
ところが、これが曲者で「あんたがたどこさ」は歌うは、緊張感の無い日本語でアフレコを行っていて苦笑ものです。
シリーズ3作目には霧隠才蔵ならぬ霧隠雷蔵という甲賀忍者が全身鎧で顔さえも隠されて出てきたりします。
挙句の果てに霧隠雷蔵は柳生一族に滅ばされたとまで言ってしまう始末。
ちなみに、霧隠才蔵は伊賀の忍者で柳生一族に滅ばされたりはしていません。

それから、琉球朝廷からアヘンが送られてくることになっていますが、史実では、アヘン戦争で中国が危機に陥るのはもっと後の時代のことです。

お馬鹿ついでに苗族という中国の遊牧民が出てきますが、これも映画のような邪悪なものではなく、秦の始皇帝の頃に中国から辺境へ追いやられた民族のことです。

まぁ、香港映画で細かいことを気にしすぎると馬鹿を見るのはこちらなので、お馬鹿映画として楽しんだ方が無難でしょう。

■編集後記

香港映画界空前の古装片、ワイヤーアクションブームの先駆けであるだけに真面目に武侠映画の面白さから取り上げて見ようとおもいましたが、どうも日本人の描き方が今一つなため真面目に特集を組めませんでした。
思えば、日本の時代劇の偏ったイメージが香港に浸透したために発生したものだと考えられます。
逆に日本人が中国人を描く際、赤い服を着てカタコトの日本語で話し、語尾に「~あるよ。」をつけてしまうのと大差ないように思われます。
どうも、他国を描くのはお互い難しいようです。

■参考にしたサイト

以下のサイトの情報を参考にさせていただきました。

亜州明星総覧(作品リスト作成に参考とさせていただきました。)
香港電影工作室(作品リスト作成に参考とさせていただきました。)
僑忠的香港奇遇(原作と作品との違いについて書かれてあります。)

ありがとうございました。

スウォーズ画像
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チャイニーズ・ゴースト・ストーリー特集


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SPECIAL BOX。
第12弾は、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」特集です。

チャイゴー画像
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ワイヤーアクション映画の魅力の一つである「空を飛ぶこと」を見事に幽霊(幽鬼)という形で表現した80年代後半の香港映画の傑作
「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」の特集です。
シリーズ第1作は

第17回パリ国際ファンタスティック映画祭で「審査員特別賞」。
第20回シトヘス国際ファンタスティック映画祭で「審査員特別賞」。
第16回アヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭で「審査員特別賞」を受賞。
更に、第4回東京国際ファンタスティック映画祭では人気No.1

と絶賛された作品。

原作は中国の奇書「聊斎志異」の中の一編「聶小倩」。
原作の方は、悲恋ではなくハッピーエンドだそうです。

シリーズ2作目はまだ、前作の余韻がありましたが、シリーズ3作目からは主役交代劇のためか、ジョイ・ウォンの魅力満載映画へと変貌しています。

このシリーズは人気があったと見え「エロチック・ゴースト・ストーリー」なるパクリものまで製作されています。

■作品紹介

01 / ◆制作年:1987年◆タイトル:チャイニーズ・ゴースト・ストーリー
◆監督:チン・シュウ・タン◆主演:レスリー・チャン、ジョイ・ウォン、ウー・マ◆助演:ラウ・シー・ミン、ラム・ウェイ、バリー・ウォン、デイヴィッド・ウー
◆コメント:ホラーでありながら、アクションを入れ、アクションでありながら、ラブストーリーを入れ、ラブストーリーを入れながらコミカルな導師の踊りまで入っている
香港映画の醍醐味を充分に堪能させてくれる作品。
02 / ◆制作年:1990年◆タイトル:チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2
◆監督:チン・シュウ・タン◆主演:レスリー・チャン、ジョイ・ウォン、ウー・マ◆助演:ジャッキー・チュン、ミッシェル・リー、ウェイス・リー
◆コメント:前作でジョイ・ウォン扮するスー・チンに似た女性にレスリーが恋するところから物語は始まる。
全体に前作よりもコメディホラー色が強い感じの作品。
03 / ◆制作年:1991年◆タイトル:チャイニーズ・ゴースト・ストーリー3
◆監督:チン・シュウ・タン◆主演:トニー・レオン、ジョイ・ウォン◆助演:ジャッキー・チュン、ニナ・リー、ラウ・シュン
◆コメント:レスリーの引退騒動のため主役がトニー・レオンに交代。前作から百年後の設定です。
特撮コメディホラーアクションといった作品。
04 / ◆制作年:1997年◆タイトル:チャイニーズ・ゴースト・ストーリー スーシン
◆監督:アンドリュー・チェン◆主演:アニタ・ユン、ジャン・ラム◆助演:ケリー・チャン、ヴィヴィアン・ライ、ツイ・ハーク
◆コメント:観ていません。
アニメ作品です。
俳優、および監督名はインターネット上で調べたものを掲載しています。
英語読み、中国読み等の呼び方は統一しておりません。
主演、助演の区別は独断と偏見で決めさせていただきました。

■編集後記

第1作から10年以上も経過しているにも関わらず、第1作の面白さは不滅なんでしょうか?
ホラー映画と思い込んで食わず嫌いをしていたため未見だったのですが、この前(2001年)やっと鑑賞。
色々調べてみると中国では幽霊が人間と結婚するのは当たり前らしいし、数々の映画賞にも輝いているとか。。。
その後の香港映画史を紐解くとこの作品が香港映画界の流れをいろんな意味で変えた名作であることに敬意を表し、今回の特集となりました。

■参考にしたサイト

以下のサイトの情報を参考にさせていただきました。

亜州明星総覧(作品リスト作成に参考とさせていただきました。)
Aries HomePage(「喫茶室」のコーナーから原作に関する記述を参考とさせていただきました。)

ありがとうございました。

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